授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
16776:IR18‐FJ204 プロフェッショナル・ワークショップ(RA) § 16777:IR-EDR304 プロフェッショナル・ワークショップ(RA) 2024 春セメスター 金4-5 国際関係学部 石川 幸子 2

キャンパス

衣笠/衣笠

授業施設

明学館MG001号教室/明学館MG001号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

21世紀がグローバル化した社会であることは誰もが認めるところですが、その一方で、グローバル化自体も冷戦終焉後のこの30余年で大きく変わってきました。西欧先進国の価値観が世界を席巻していた時代は終わり、国際社会はこれに代わる価値やルールを模索しているように見えます。環境問題や感染症など、地球規模の課題に対し、国際社会が一丸となって取り組むことが期待され、既にその動きは加速しています。また、2022年には、国連安保理の常任理事国であるロシアがウクライナに侵攻するという事態となり、2023年には国際社会が忘れかけていたイスラエルとパレスチナの問題が再燃しました。将来、国内外を問わずどのような職業を選択しても、みなさんは、変容を続けるグローバル社会と向き合い続けなければなりません。特に、その最前線で仕事をするためには、外国語に堪能であることや専門知識を駆使できるようになることだけでは十分とは言えません。異文化を理解し相手の立場に立って考えることができる「共感力(empathy)」、どのような場面にも対応できる強い精神力とマインド切り替え能力を養う「経験(experience)」、そして自分の役割にコミットする「責任感(engagement)」が必要になります。外交官、国際公務員、国際協力専門家は、それぞれに目的、行動指針、責任の範囲は異なりますが、共感力・経験値・責任感は三者共通の価値感です。
本コースでは、プロフェッショナルとして国際社会の最前線で活躍していくために必要な資質と能力について理解するとともに、どのようにして自らの資質と能力を開発していくかについて考えていきます。また、具体的なキャリア形成のための情報提供を行うほか、個々の職業をより深く理解するために、各分野で活躍しているプロフェッショナルをゲスト講師として招き、現場の話を伺う機会を設定します。

受講生の到達目標

 国際社会で活躍するために求められる能力と資質について理解し、それらを身に着けるために何をすべきかについて具体的な方法を見つけ、それに向かっての計画を立てることができる。
 具体的方法と計画が明らかになったら、国際社会で活躍するための能力と資質を身に着けるための行動を起こすことができる。
 外交官、国際公務員、国際協力従事者等の職務内容を理解し、自分の進むべき道を見定めることができるようになる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1-2

国際的に活躍するために必要な資質とプロセス

様々な場面で国際的に活躍していくために必要な資質とは何か、そしてそれらを体得していくためにはどのようなプロセスを辿れば良いかについて理解する。

異文化理解、異文化コミュニケーション、3Es(Empathy, Experience, Engagement)

3-4

「るつぼ」体験から国際的な仕事へ

若い時代の「るつぼ」体験は、その後の国際的活躍に不可欠な要素の一つである。「るつぼ体験」を経て、どのような国際的な活躍の場、職業が選択肢として考えられるのかについて理解する。「るつぼ体験」の一例として青年海外協力隊(JOCV)が挙げられる。授業では、JOCV経験者をお招きして話を伺うとともに、質疑応答を行う予定。

5-6

職業としての外交官

国家の国益を守るために国際社会で活躍する外交官の仕事、及びそのキャリア形成について理解する。元キャリア外交官をお招きして話を伺うとともに、質疑応答を行う予定。

国益、外交、外務省、在外公館、二国間外交、多国間外交

7-8

職業としての国際公務員

国際社会の利益と共存を目的に、国連をはじめ、専門機関等で働く国際公務員の仕事を理解する。国際機関に勤務経験のある専門家をお招きして話を伺うとともに、質疑応答を行う予定。

国際公務員、国連、国際機関

9-10

職業としての国際協力専門家(1)

一言で国際協力専門家と言っても、その分野や関与の仕方は多岐多様であることを理解する。本授業では、JICAの職員をお招きして、政府開発援助(ODA)に携わるJICAの仕事について話を伺うとともに、質疑応答を行う予定。

 ODA, 専門分野、JICA,

11-12

職業としての国際文化交流専門家

国際協力は多面的であり、日本の文化を海外に発信することも重要な一面であることを理解する。本授業では、国際交流基金から職員をお招きして話を伺うとともに、質疑応答を行う予定。

文化交流、日本文化の発信、日本語教育

13-14

職業としての警察官(警察による国際活動)

警察は、国内の治安と安全を守る以外にも、国際協力の現場でも活動を行っていることを理解する。JICAプロジェクトや国連PKOにも従事された元警察官をお招きして、その多彩な活動についてお話を伺うとともに、質疑応答を行う予定。

15

キャリアプランの見直しと戦略

国際的な仕事に従事するためには、準備の段階から戦略が必要である。それと同時に大胆な行動力と楽観性が求められることを理解し、今後の具体的な計画に繋げていく。これまでの授業内容を踏まえて自らキャリアプランを作成し、本授業の締めくくりとする。

具体的計画、行動力、楽観性

授業実施形態

本授業は、ゲスト講師の都合等でオンラインとなる場合を除き、原則として全て対面で実施します。

授業外学習の指示

 大学内外で開催される本コースのテーマに関連したセミナー、ワークショップ、シンポジウム等に積極的に参加する。
 自らの関心に沿って、関連業種の情報収集に努める。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

出席、及びレポート提出を含む授業への積極的参加度に基づいて評価する。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

本コースは、外部のゲスト講師を含め、複数の講師により実施する授業であり、出席はもとより質疑応答における発言、及び各授業の後に提出する課題エッセイの作成など、積極的な授業への取り組みが求められる。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

特に指定なし

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
世界のどこでも誰とでもうまくいく!「共感」コミュニケーション 石川幸子 同文館出版 ISBN987-4-495-53721-0
敵をもファンに変える 超一流の交渉術 石川幸子 実務教育出版 ISBN978-4-7889-1171-0

参考書(使用頻度、その他補足)

その他、参考文献については、適宜、紹介する。

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

学生との直接対話

備考

担当者の実務経験について:
本授業の担当者は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)にて7年勤務した経験を有する。その後、日本の財団、国際協力機構(JICA)における実務経験の中でも、国連機関や地域協力機関との連携・協力を推進してきた。授業では、これらの実務経験も紹介しながら、受講生が国連や国際協力の活動をより身近に、かつ多角的に理解できるように努め、学生のキャリア形成についても助言を行っていく。

尚、本コースは基本的に隔週で2コマ連続で行われる。授業の予定と内容は、ゲスト講師の所属組織、スケジュールに応じて変更があり得る。
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html