授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
30609:[2025 春セメスター](教)理科指導法Ⅰ (G1) § 30610:(教)理科教育研究(G1) 2025 春セメスター 月2 理工学部,生命科学部,理工学研究科,生命科学研究科 畑 宗平 2

キャンパス

BKC

授業施設

理科教育実験室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

新任の中学校理科教師として理科授業を実践するために必要な能力(資質・知識・実践力)の中でも,特に,授業をデザインする際に求められる単元・授業の設計能力(授業デザイン)と教材開発能力,理論モデルの選択能力について学習する。義務教育で必要な理科教育について理解し,授業目的にふさわしい授業方法(アクティブ・ラーニング,協同学習を含む),評価方法を反映した指導案を書けることを目指す。

受講生の到達目標

I. 日本の小中高での教科「理科」の目標や内容に基づき,PISA,TIMSS,ESD,SDGsも視野に入れて授業を計画し,情報通信技術の活用も取り入れた授業が行えるようになる.
1.中等教育機関(中・高等学校等)での理科教員として知っておくべき理科教育の目的や目標,内容や構造を深く理解し,学習指導要領の改正など歴史的な変遷も含め,日本の理科教育の現状を十分に理解する.
2.「理科教育学」と「理科」授業で必要な(情報通信技術の活用を含む)授業技術や指導上の留意点,主体的・対話的で深い学び(いわゆる「アクティブ・ラーニング」)などとの関係や,指導技術を具体的に深く理解する.
3.工学的評価,羅生門的評価など様々な教育評価手法があることを知り,「理科」での評価のあるべき姿と目標,展開との関係を理解し,自ら考え実践する力を高める.
4.「理科」と関係する環境教育,防災教育,安全教育の目的や目標を理解する.また,「理科」と関係する他教科,特に「数学科」や「社会科」の学習内容も理解し,カリキュラム・マネジメントを他教科の担当教員と行える力も身につけ,教材研究・教材教具の開発方法を理解する.
5.「理科」に関わる学力も含めた「理科」・科学の基礎力および応用力を修得し,発展的な学習や課題研究指導力を向上させる.

II. 「理科教育学」の基礎,授業実践研究事例を活用し,個々の担当クラスに向けた情報通信技術の活用も含めた授業計画を作成して授業を計画,実践する力を身につける.
1.個々の担当クラスの実態を把握して授業計画を立てる基本的な力を身につける.
2.情報通信機器を含む各種教材の特性を理解する.また,既有教材から課題を発見し,教材を改良する基本的な力を身につけ,授業に活かすための具体的な方策を知る.
3.「理科」での学習指導案の役割,構造,作成方法を理解する.また,「理科」での実験・観察・観測・演習の重要性を理解し,実験・観察・観測の基礎的な教授方法を修得する.
4.生徒向けの授業実施後,振り返り,フィードバックする方法を知り,次の授業を改善する基本的な力を身につける.
5.授業実践研究の最新の状況を把握し,先輩教師の授業実践事例を参考に授業を組み立て実践する基本的な力を身につける.

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

「理科」の教材研究・教材教具開発の意義

本科目を学ぶ意義(本科目のガイダンスを含む),基礎学力確認用課題
(キーワード:学習指導案の意味,素朴概念と誤概念)

「【+R授業】詳細はmanaba+Rを参照」

2

理科教育概論,理科授業法,理科指導法IIと本科目との関係

「理科」と「科学(自然科学)」との相違
(キーワード:理科,科学(自然科学))

3

理科室運営(経営)と教材開発及び予算

理科で必要な備品・消耗品と,学校校務分掌(教務の視点から)、実験器具や薬品などの教材や素材の価格と教育予算
(キーワード:備品,消耗品,校務分掌,理振法(理科教育振興法),科学研究費補助金)

4

理科(科学)系の部活動指導と情報通信技術の効果的な活用法

理科系の部活動指導(ICT機器及び情報通信技術の活用を含む)とその教育的意義
(キーワード:研究指導,研究発表,学術学協会,教員の自発的研修)

5

「理科」の課題研究指導と情報通信技術の効果的な活用法

授業での課題研究指導の方法(ICT機器及び情報通信技術の活用を含む)とipad等の各種センサー機能の理科教育への利活用法
(キーワード:課題研究,探究活動)

6

学習指導案作成方法の概要その1

学習指導案の種類や形式,学習指導案での単元の目標と単元の評価規準、単元設定における『児童観・教材観・指導観』と単元指導計画の意味、本時の授業の組み立て方と評価、板書計画やワークシート
(キーワード:学習指導案の種類,学習指導案での目標.展開・評価)

7

学習指導案作成方法の概要その2

教科書比較検討の意味や教材の探し方
(キーワード:教科書比較,予備実験)

8

学習指導案作成における教材研究(物理・化学編)と情報通信技術の効果的な活用法

物理・化学領域での教材研究と授業実践におけるICT機器及びデジタル教材を活用した授業
(キーワード:物理,化学,教材研究)

9

学習指導案作成における教材研究(生物・地学編)と情報通信技術の効果的な活用法

生物・地学領域での教材研究と授業実践におけるICT機器及びデジタル教材を活用した授業
(キーワード:生物,地学,地球科学,地球惑星科学,教材研究)

10

学習指導案作成における教材研究(発問研究と授業展開および評価)

授業展開をデザインする要素と発問づくり,および学習指導案での評価
(キーワード:発問研究,指示,説明,助言,予想される応答,変容,評価,成果の発信と受信)

11

作成した学習指導案に基づく模擬授業その1

模擬授業,模擬授業の評価と議論、単元の目標と単元の評価規準、単元設定における『児童観・教材観・指導観』と単元指導計画
(キーワード:模擬授業,フィードバック,授業改善)

12

作成した学習指導案に基づく模擬授業その2

模擬授業,模擬授業の評価と議論、本時の授業の組み立て方、発問研究、板書計画やワークシート、アクティブラーニング
(キーワード:模擬授業,フィードバック,授業改善)

13

作成した学習指導案に基づく模擬授業その3

模擬授業,模擬授業の評価と議論、意見交換と動画確認による模擬授業の振り返り、「模擬授業の振り返り」レポート作成
(キーワード:模擬授業,フィードバック,授業改善)

14

作成した学習指導案に基づく模擬授業の総括と討論:模擬授業の相互評価とこれまでの総括(まとめと課題)

模擬授業,模擬授業の相互評価,総括(まとめと課題),本科目の総まとめ
(キーワード:相互評価)

授業実施形態

対面授業を基本とします。
対面以外の実施形態をとる場合は、適宜指示します。

授業外学習の指示

2回生夏期休暇明けまでに高校生時代に未履修の『**基礎』の教科書を学んでいない人は学んでおいて下さい.基本的に,中高「理科」の復習,模擬授業に向けての学習を除き予習の必要はありませんが,参考文献も用いて,十分に復習を行って下さい.復習や学習指導案の作成,模擬授業の準備,およびまとめの課題(第14回目)に向けて取り組むべき学習時間の目安は,合計で最低45時間となります.

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

 模擬授業に向けて作成した学習指導案(修正版も含む)をレポートと見做して取り扱います(30%).
 授業で取り扱った,中等教育機関での「理科」教員として理解しておくべき事柄に関する内容,「理科」を教えるために必要な知識に関する内容,それぞれに関するまとめの課題を出します(30%).
 作成した教材教具,模擬授業も評価の一部とします(40%).

成績評価方法(備考)

 模擬授業(学習指導案の作成を含む)が評価に占める割合が高い点に注意して下さい.模擬授業,学習指導案(模擬授業後の修正版も含む),まとめの課題,各々を100点満点として換算した場合,いずれかが60点未満である場合は,合計(100点満点換算)が60点以上ある場合でも不合格(F評価)とします.
 欠席が6コマ分以上でない場合でも,特別な理由が無い限り欠席が4コマ分以上となった場合は不合格(F評価)とします.また,レポート類の未提出は特別な理由が無い限り不合格(F評価)とします.
 また,模擬試験の成績は不問としますが,模擬試験を受けたか否かは成績評価の参考とします.
 なお,成績不振学生がいた場合,救済措置は行いません.

受講および研究に関するアドバイス

 中・高等学校で教科「理科」を担当する教員になるためには,中・高等学校レベルの「理科」に関する基礎知識に加えて,大学レベルの「理科」に関する専門知識が求められます.卒業時までにこのレベルに達することが必要です.
 このレベルへ到達するために,本科目では,中学校「理科」の内容,および高等学校『**基礎』4科目の内容は理解されていることを前提として授業を展開します.よって,これらの学力が不十分である履修者は,本科目の授業内容を理解することが困難となりますので,履修を開始する前の段階から十分に復習を行っておいて下さい.特に,高等学校時代に履修しなかった『**基礎』1科目の学習も行っておいて下さい.(「科学と人間生活」と「**基礎」1科目とを履修した人は,履修しなかった「**基礎」3科目の学習も行っておいて下さい.)

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
中等理科教育 山下芳樹 ミネルヴァ書房 978-4-623-09379-2
高等学校「理科」『**基礎』教科書(物理基礎10種類,化学基礎12種類,生物基礎11種類,地学基礎5種類) 購入する種類,方法等は授業にて指示します
中学校「理科」教科書(各学年5種類,合計15冊) 購入する種類,方法等は授業にて指示します

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
小学校学習指導要領〈平成29年告示〉解説 理科編 文部科学省 東京書籍 9784487287048
中学校学習指導要領解説 理科編(平成29年7月) 平成29年告示 文部科学省 学校図書 9784762506130
高等学校学習指導要領解説 理科編 理数編 文部科学省 実教出版 9784407348736
今日からできる理科授業ICT活用 山下芳樹 講談社 978-4-06-529163-4

参考書(使用頻度、その他補足)

その他の参考書,参考資料は授業中に適宜指示します.

参考になるwwwページ

文部科学省の新学習指導要領等 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1384661.htm
「小学校学習指導要領 解説」http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1387014.htm
「中学校学習指導要領 解説」http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1387016.htm
「高等学校学習指導要領 解説」http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1407074.htm
「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料 の小学校編・中学校編・高等学校編
 及び、「学習評価の在り方ハンドブック」は国立教育政策研究所 教育課程研究センターより 
 https://www.nier.go.jp/kaihatsu/shidousiryou.html
その他、授業中に随時紹介します。

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

学生との直接対話

備考

担当者の実務経験について
1.実務経験の有無:有
2.実務経験の内容:公立高等学校の理科の教諭
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/