授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
10007:社会学史(S) 2024 春セメスター 水1 産業社会学部 三笘 利幸 2

キャンパス

衣笠

授業施設

以学館IG302号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

【授業の概要】
  本授業では、19世紀から現代に至るまでの代表的な社会学者・思想家について解説していく。
 まずは、それぞれの理論や思想をそれらが生み出された時代的背景や問題意識をふまえつつ、その時代の文脈のなかで正確に理解することを目指す。難解な論理やなじみの薄い専門用語も、具体的な例を使ったり換骨奪胎してエッセンスを説明したりすることで、わかりやすく解説していく。
 その上で、現代社会に生きるわれわれの視点からそれらをとらえなおしてもみたい。この授業で取り上げるのは射程の大きな理論や思想を構築した社会学者や思想家ばかりで、彼ら/彼女らから学ぶ内容は多岐にわたる重厚なものではある。しかし、それに圧倒されてしまうのではなく、受講者それぞれが自分の問題意識と照らし合わせることで、学説史を批判的に検討し現代社会の問題を考える糸口を見出せるようにしたい。

【授業の方法】
本科目は大学設置基準ならびに立命館大学産業社会学部則、立命館大学大学院社会学研究科研究科則において、区分を面接授業とする。詳細な実施方法については、manaba+Rのコースニュース、「授業スケジュール」および「授業実施形態」欄を確認のこと。

受講生の到達目標

①主要な社会学理論・思想を正確に理解し、そこで何が問われ、どういう理論や概念が構築されていったのかについて理解する。
②現代の視点から、それぞれの理論や思想を捉え直して批判的に検討する。
③上記①②について、自分なりに論理立てて説明することができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

おもに西洋の理論や思想を取り上げていくため、歴史(西洋史や日本に関わる歴史、特に近代現代)や哲学、思想にかかわる教養科目も受講しておくとよい。また、「現代史」や「社会学理論」「社会経済学」「社会心理学」なども理解の助けやあるいは発展的な学習につながるだろう。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1.対面授業

社会学史を学ぶために

「近代」という時代、社会学の成立、コント、スペンサー

2.対面授業

「社会」なるものへのアプローチ:デュルケーム

社会的事実、集合表象、機械的連帯・有機的連帯、環節社会・有機的社会

3.対面授業

自殺という病理:デュルケーム

自己本位主義、集団本位主義、アノミー

4.対面授業

資本主義の存立構造:マルクス

階級、上部構造・下部構造、交換価値・使用価値、労働価値説

5.対面授業

資本主義という「鉄の外枠」:ヴェーバー

禁欲的プロテスタンティズム、資本主義の精神、エートス、方法的生活態度、規律化

6.対面授業

近代国家と権力:ヴェーバー

権力、暴力、支配-服従、支配の三類型、国民国家

7.対面授業

中間考察――「社会」を捉える方法:デュルケーム、マルクス、ヴェーバー

史的唯物論、「事実」、社会実在論・社会唯名論、理念型、価値自由、社会的行為

8.対面授業

「国民」の誕生:アンダーソン

想像の共同体、ナショナリズム、言語、出版

9.対面授業

近代的な知への問い:フーコー

エピステーメー、主体、権力

10.対面授業

監獄の誕生:フーコー

規律訓練権力、微視的権力、パノプティコン、監視社会

11.対面授業

公共性とコミュニケーション的行為:ハーバーマス

市民的公共性、生活世界の植民地化、コミュニケーション的行為

12.対面授業

再生産される社会的不平等:ブルデュー

差異化、資本(文化資本)、ハビトゥス、場、象徴的暴力、文化的再生産

13.対面授業

ジェンダー論の挑戦:バトラー

セックス/ジェンダー/セクシュアリティ、性差別、パフォーマティビティ、生-権力

14.対面授業

世界システムと現代:ウォーラーステイン

史的システム、世界システム分析、資本主義世界経済、中核-半周辺-周辺

15.対面授業

まとめ――社会学史を社会学する

これまでの授業内容の総括と質疑応答によって、授業内容の理解を確認しさらにそれを深化させる

授業実施形態

第 1 回~15 回を対面実施とする。

授業外学習の指示

授業を受けたら、その回の配付資料を見直し十分な理解ができたか確かめること。特に初めて聞くあるいは難解な概念や理論は授業でわかったつもりでも、定着していないことが少なくない。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 80

授業内容の理解度と学習到達度を把握するため、授業で取り上げた概念や理論の説明あるいは考察を求める問題を課す。大問2問とし、第1問は、語句を答えたり、概念や理論などを簡潔に説明する記述式の小問群、第2問は提示された複数のテーマから一つを選び、それについて論述する形式とする。授業の性格上、取り上げた論者の名前や概念、理論など、基本的な事項は正確に覚えてもらわねばならず、その到達度を測るのが第1問である。また、その基本事項をおさえた上で、しっかり内容について自分なりに説明ができ、さらにそれについて考察を加えることができるかどうかを問うのが第2問である。なお、持ち込み許可物件はない。

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
20

全授業のうち少なくとも2回、内容理解についての小レポートの提出を求める。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

 「授業外学習の指示」に示したとおり、授業準備を十分にした上で授業に臨んで欲しい。授業で積極的に取り上げられない部分の補完は不可欠である。そうした学習を自分で行うことから、自分なりの問題意識や他の理論や思想への関心にもつながっていく。
 また、特に第1回から第7回で取り上げる理論は、学生諸君にまず直接触れて欲しい「古典」であり、日本語訳が岩波文庫などに収められていて比較的容易かつ安価に手に入れられる。第8回以降で取り上げる理論も現代の問題に直接かかわる重要なものばかりであるから、各自の関心にしたがってこちらから読み始めてもいいだろう。授業内容を理解するにとどまらず、論者たちが実際にどう議論しているのかを確かめてほしい。
 とはいえ、授業内容を理解しても原典にあたったり未知の理論を自分なりに勉強していったりすることは、決して容易なことではない。そうしたときに、社会学の概説書や参考書が手引きとなるのはいうまでもないが、ここでは事典について記しておく。社会学に関する事典類はたくさんあるが、以下に4冊だけ挙げておこう。それぞれ特色のある事典であり、学習を進める上で役に立つものである。

   大澤真幸他編『現代社会学事典』(弘文堂、2012年)
   日本社会学会社会学事典刊行委員会編『社会学事典』(丸善株式会社、2010年)
   見田宗介他編『社会学文献事典(縮刷版)』(弘文堂、2014年)
 今村仁司他編『岩波 社会思想史事典』(岩波書店、2008年)

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

特に指定しない。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
『社会という謎の系譜』 奥村隆 有斐閣
『社会学の名著30』 竹内洋 ちくま書房
『クロニクル社会学――人と理論の魅力を語る』 那須壽編 有斐閣
『新しい社会学の歩み』 新睦人編 有斐閣

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

コミュニケーションペーパー,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html