授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
50260:学びとキャリア(GV) § 50661:特殊講義(キャリア形成論Ⅰ)(GV) 2018 春セメスター 水5 経営学部,政策科学部,総合心理学部 長田 尚子 2

キャンパス

OIC

授業施設

AN310講義室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 本講義は,様々な科学分野の視座から「自己」や「社会」,そして「立命館大学」を見つめ直すことで,これから始まる大学の学びを体系化する点に最大の特長があります。
 講義では,学習(学ぶこと),多文化理解の概念,倫理学,シチズンシップ(サービスラーニング)等について学んだ上で,それぞれのテーマを受けた「容易に解決できない課題」をグループで議論します。これらを通して「大学で学ぶこと」の意義を理解し今後の学習計画を明確にすることを目指します。
 なお,グループワークは多様な構成メンバーで行われますので,多様な価値観や専門分野を超えた視点や考え方に触れることができます。グループでの議論に能動的に参加するために,事前準備[事前学習(文献調査)レポート]が求められます。

※本講義は,初年次(1回生)の学生を対象に授業が進められます。

受講生の到達目標

 立命館大学は全学横断的に「キャリア教育科目」を配置しており,本講義はその中に位置付けられます。各科目は,学生のキャリア発達に応じた段階的な到達目標を掲げており,最初の段階である本講義は,①大学での学びがスタートする時点で,確かな学びの展望を持つことができる,②能動的に学ぶ姿勢を身につけることができる,③多様な価値観を理解したうえで,自己の考えを表現することができることを到達目標としています。

事前に履修しておくことが望まれる科目

 本講義は,全学型のキャリア教育科目に位置づけられています。立命館大学では,1回生から3回生までキャリア発達に応じたキャリア教育科目を配置していて,本講義はそのスタートに該当します。講義の中で全学型キャリア教育科目についての詳細を紹介します。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

【導入】大学での学びを考える 

大学における学びの大切さや意義について解説する。授業の進め方(グランドルール),事前学習課題の提出方法,成績評価等について説明する。

2

グループワーク(GW)について

互いに学びあうために,当該授業における事前学習の進め方,グループワークの進め方,グループワークへの貢献の仕方等について理解しグループワークを体験する。

3

講演①:大学での学びを理解する 

中等教育での学びと高等教育での学び方の違いを理解する。

4

GW①:「大学で学ぶこと」を通して,自己と向き合う

前回講義を受け冒頭に課題を提示する。グループワークを通じて大学で能動的に学ぶことの必要性と意義を考察する。(事前学習課題①の提出)

5

講演②多文化社会を生きる (産業社会学部教員)

異文化間コミュニケーションギャップの観点から,多文化社会と自己を考察する。

6

GW②:多文化理解を通じて,自己と向き合う

前回講義を受け冒頭に課題を提示する。グループワークを通じて多文化社会に生きる意味を考察する。(事前学習課題②の提出)

7

講演③:「地域」から社会に貢献する (共通教育推進機構:サービスラーニングセンター教員)

高度な市民社会に生きるためのシチズンシップについて学び,地域社会のとらえ方について学ぶ。

8

GW③:地域貢献を通じて,社会と向き合う

前回講義を受け冒頭に課題を提示する。グループワークを通じてシチズンシップの持つ意味を考察する。(事前学習課題③の提出)

9

講演④:生きる目的、他者と共に生きていく上での倫理 (文学部教員)

「生きる目的」というところから講義を始め、人間が他者と共に生きていく上での倫理へと展開する。

10

GW④:他者と共に生きていく上での倫理を考察し、自己および他者と向き合う

前回講義を受け冒頭に課題を提示する。グループワークを通じて他者と共に生きていく上での倫理を考察する。(事前学習課題④の提出)

11

大学での学びとキャリア選択 - 異分野融合の視点から - (他大学教員)

これまでの学びを総括し,大学での学びをどのように自己のキャリア選択に結び付けるのかについて考察する。

12

最終発表(グループ単位)に向けての準備(1)

プレゼンテーションについて基礎的な学習を行うとともに,グループを編成し発表の準備を進める。

13

最終発表(グループ単位)に向けての準備(2)

グループでプレゼンテーションの準備を行う。発表はグループ間で相互評価するため,評価のルールや発表の手順について説明する。

14

最終発表(1)

プレゼンテーションによるグループ発表を通じて,講義全般の内省化を図る。

15

最終発表(2) と最終総括

プレゼンテーションによるグループ発表を通じて,講義全般の内省化を図る。その成果をもとに,個人単位での最終総括レポートを作成する。

授業実施形態

授業外学習の指示

 毎日,新聞をしっかり読む習慣を身につけてください。本講義でも,必ず役立ちます。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

①授業への取り組み(グループワークへの貢献度,講演内容の理解):40%,②事前学習課題:20%,③最終発表(最終発表のためのグループ活動への貢献を含む):20%,④最終総括レポート:20%で評価します。授業に出席するだけではなく主体的に学ぶ姿勢を求めます。

※課題やレポートの提出はmanaba+Rを使用します。

成績評価方法(備考)

 本講義の成績評価上の前提条件は,出席要件です。いずれ受講生の皆さんが巣立つ先のビジネス社会では,約束を守ることは絶対要件です。講義は,始業チャイムが鳴り終わると同時にスタートし,直後から入室者はすべて遅刻扱いとなり,所定の席につきます。平常点は,この出席要件を満たしたうえで判断されますから,受講を機に時間厳守の生活リズムを身につけてください。

受講および研究に関するアドバイス

 学部やキャンパスを超えて数多くの教員が登壇するほか,総括としてグループによるプレゼンテーション発表が用意されています。各講義では,開始時にコーディネーター教員が各講義の位置づけ,前後の講義との関連性などについて解説するのが基本スタイルです。講義内容の多くは皆さんの専門外の分野であると同時に,受講機会の極めて少ない貴重な学びとなるはずです。総合大学ならではの多様な学びとともに,ユニークな交流授業を通じて多くの知見を育み,ものの見方,考え方を広げて欲しいものです。そのためにも,受け身とならず能動的な受講姿勢を心がけてください。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

 特に指定しません。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
学ぶ意欲とスキルを育てる 市川伸一 小学館 4098373710 学び方を考えるための基本的な文献。
キャリア教育論:仕事・学び・コミュニティ 荒木淳子 他 慶應義塾大学出版会 4766422317 大学での学びとキャリアがつながっていることを具体例を通じて解説する文献。
教育の職業的意義 本田由紀 ちくま新書 4480065230 教育と社会の関係を考察するための良書。
「学び」の構造 佐伯 胖 東洋館出版社 4491002774 学びに関する深い洞察を行っている文献。
異分野融合、実践と思想のあいだ。 京都大学 学際融合教育研究推進センター union.a 4908679001 多様な分野と関わることの意義を考察するための本。

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

 他キャンパス・他大学の教員による講義日程と担当講師を授業の最初に案内します。大学公式ホームページ等で担当講師の研究業績を閲覧しておくことで,講義の理解度が深まります。

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

コミュニケーションペーパー,manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考