Course Name Year Term Period Faculty / Graduate School All Instructors Credits
30779:[2025 Spring]Multiplicity in the Islamic World (E) 2025 Spring Mon4 College Of Economics,College of Sport and Health Science (tentative name) NIGO TOSHIHARU 2

Campus

BKC

Class Venue

Co-learning205

Language

Japanese

Course Outline and Method

現在、イスラーム世界は、イスラーム発祥の地であるアラビア半島や、その周辺の中東地域だけにとどまらず、ほぼグローバル(全球的)に拡がっており、中東、アフリカ、ヨーロッパ、中央アジア、南アジア、東南アジアなどの地域的な差異、スンナ派やシーア派の宗派的な差異などにより、イスラームはそれぞれに異なる相貌を見せる。しかしながら、そうした多種多様なイスラームは個々別々に独立しているわけではない。イスラームに共通の要素として「預言者ムハンマドの後継者」を自任するウラマー(伝統的なムスリム知識人)が存在するからである。ウラマーは歴史的にイスラーム的な知の伝統を担ってきたが、ヨーロッパに端を発する近代化の波のなかでイスラームを取り巻く状況が大きな変化をこうむった後にも、ある面では伝統の継承者として、またある時には改革の担い手としてきわめて大きな役割を果たした。現代の多様なイスラームの実像を捉えるためには、ウラマーが当の社会においてどのように機能しているかを見定めなければならない。本講義では、ウラマーが何をどのように伝えてきたのか、ウラマーの存在を支えるシステムがどのように構築されてきたのか、ウラマーが変革期においてどのような役割を果たすのかなどを論じながら、イスラームの在り方を探っていきたい。なお特に講義の前半ではウラマーと関連付けながらイスラームの基礎的な概念を丁寧に解説する予定である。

授業は、基本的に対面で行う。但し第一回授業への導入としてVOD授業に第一回授業の一週間前からmanaba+Rでアクセス可能にしておく。

キーワード:イスラーム、啓示、ハディース、ウラマー、イスラーム共同体(ウンマ)、スーフィー、法学者

Student Attainment Objectives

イスラーム世界でウラマーは重要な役割をかつて担ってきたし、現代でも担い続けている。
そしてウラマーが担う役割は多種多様であり、これを理解することは、イスラームの根柢的理解を育むこととなろう。以下四点について学生が具体的なイメージを抱くことができ、自分なりに論述できるようになる。
①ウラマーがイスラームにおいて重要な役割を担う根拠が何か。
②ウラマーが実際に何をしているのか。
③ウラマーが如何なる環境のなかで役割を果たしているのか。
④ウラマーが担う諸学が如何なる構造を持っているのか。

Recommended Preparatory Course

Course Schedule

Lecture/Instructor(When there are multiple instructors) Theme
Keyword, References and Supplementary Information
VOD授業

授業の概要

第1回への導入

1

誰がウラマーなのか

スンナ派とシーア派、ウラマーとスーフィー、ムフティー(法官)、ファトワー(法的見解)、カーディー(裁判官)

2

ハディースよる知の伝承―イスナード(伝承者の鎖)体系

伝統と伝承、伝統と近代、ウンマ(共同体)、スンナ(慣習)、サラフ(先人たち)、イスナードとスィルスィラ

3

 人物伝とハディース学

タバカート(人物伝)、預言者伝、歴史学、真正集(ハディース集)

4

 免許皆伝と知を求める旅

師と弟子、イジャーザ(免許皆伝)、ウラマーの流動性、マドラサ

5

 神の言葉・啓示・預言者の言葉

クルアーン、天使ガブリエル、聖ハディース(神が一人称で語るハディース)、啓示と霊感と夢、クルアーンの成文化

6

 イスラームにおける超越

シャリーア(イスラーム法)とタリーカ(神秘主義の道)、神のヴィジョンと儀礼的規範

7

儀礼―ハッジ(巡礼)を中心に

アブラハムのお立ち台、カアバ神殿、オーソドキシーとオーソプラクシー

8

 スンナ派法学派

ハナフィー派、マーリク派、シャーフィイー派、ハンバル派、法学派間の移動の自由、神学派と法学派

9

マドラサ(学校)とワクフ(寄進)

大学(university)とマドラサ、セルジューク朝のスンナ派政策、ウラマーの階層化、諸学の場としてのマドラサ

10

ウラマーと支配者

カリフとアミールとスルターン、シャリーア施行、経済的な援助、内乱(フィトナ)への恐怖

11

ウラマーの変化(1):アッバース朝からマムルーク朝へ

マドラサの普及、ハディースの館(ダール・アル=ハディース)、預言者の生誕祭(マウリド)、善き逸脱(ビドア・ハサナ)、ウラマーとトルコ人支配者との間の緊張関係

12

ウラマーの変化(2):マムルーク朝からオスマン朝へ

イルミイエ(文教組織)制度、シェイヒュルイスラーム、ウラマーの官僚化・職業化、アズハル大学の役割、シャリーアとカーヌーン

13

ウラマーの変化(3):前近代から近代へ

メジェッレ(オスマン民法典)、教育改革、ウラマー協会、反植民地運動、サラフィーヤ運動、印刷技術、カリフ制廃止

14

シーア派ウラマーの世界

アフバール(伝承)派とウスール(基礎論)派、マルジャエ・タクリード(法学権威)、ヴェラーヤテ・ファギー(法学者の統治)、ホウゼイェ・エルミーイェ(宗教センター)

Class Format

第1~14回を対⾯にて実施。但し第1回への導入としてVOD授業を、第1回の一週間前からmanaba+Rからアクセス可能とする。

Recommendations for Private Study

講義で聞いた事項のうち興味があるものを積極的に調べてほしい。

Grade Evaluation Method

Kind Percentage Grading Criteria etc.
Final Examination (Written) 100

定期試験では、10問出題してその裡の2問を選択して論述する形式の試験とする。以下二つの点に留意して評価する。
①講義内容を的確に把握して、問題が絞り込めているか。
②さまざまな資料に当たって自分なりの結論が導けているか。

Report Examination
(A report to be submitted by the unified deadline)

Exams and/or Reports other than those stated above, and Continuous Assessment 
(Evaluation of Everyday Performance in Class)

Grade Evaluation Method (Note)

Advice to Students on Study and Research Methods

Textbooks

Textbooks (Frequency of Use, Note)

Reference Books

Reference Books (Frequency of Use, Note)

Web Pages for Reference

How to Communicate with the Instructor In and Out of Class(Including Instructor Contact Information)

Talk with Students

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