| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科 | 全担当教員 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 10622:現代メディア史(S) | 2024 | 秋セメスター | 月4 | 産業社会学部 | 福間 良明 | 2 |
キャンパス
授業施設
授業で利用する言語
授業の概要と方法
『はだしのゲン』は「原爆」を扱った代表的なマンガである。これはなぜか、学校図書館や学級文庫に多く蔵書されている。図書館や学級文庫にマンガがほとんど置かれていないことを考えると、それはかなり奇異に思える。
また、多くの日本人は、8月15日を「終戦記念日」として記憶に留めている。だが、その日は他国との「終戦」が成立した日ではない。ポツダム宣言受諾は8月14日、降伏文書調印は9月2日である。にもかかわらず、なぜ、その日を「記念」するのか。
こう考えると、「戦争」や「戦後」をめぐる「常識」には、さまざまな疑問が思い浮かぶ。この授業では、こうした疑問を念頭に置きながら、戦後のメディア史(ジャーナリズム史・マンガ史・出版史・映画史など)を見渡し、ナショナルな世論やアイデンティティの変容プロセスを検証する。
なお、本講義は史的事実の「暗記」を目的とするものではない。「歴史(メディア史・近現代史)」を通して、「現代」をいかに批判的に読み解くのか―それを考えることに本講義の目的がある。そもそも、現代の状況は、「現在」だけでなく、「歴史」をふまえなければ、十分に見渡すことはできない。こうした観点に立ちながら、本講義は、「メディア史」そのものというよりは、それを「利用」すること、すなわち「<メディア史>する」ことを実践し、解説する。
受講生の到達目標
事前に履修しておくことが望まれる科目
授業スケジュール
| 授業回数/ 担当教員(複数担当の場合) |
テーマ |
|---|---|
| キーワード・文献・補足事項等 | |
| 1 | ガイダンス:授業の目的・概要の説明 |
授業の概要・導入 |
|
| 2 | メディア史を読み解く視角(1):記念日のメディア論 |
「玉音放送」とラジオの機能 |
|
| 3 | 戦後メディア文化を読み解く視角(2):占領終結の「前」と「後」 |
言論統制と世論・輿論~映画『長崎の鐘』(1950)・『ひろしま』(1953)~ |
|
| 4~5 | メディア史を読み解く視角(3):「団塊の世代」とマンガ雑誌史 |
『はだしのゲン』のメディア論 |
|
| 6 | 教養文化と出版史・映画史(1)教養主義と「戦争の記憶」 |
『きけわだつみのこえ』(書籍・映画)と「中間文化」の時代 |
|
| 7 | 教養文化と出版史・映画史(2):教養主義の没落と「戦争体験の断絶」 |
岩波文庫の歴史と60年安保闘争・全共闘運動 |
|
| 8・9 | 戦後の格差と雑誌文化史(1):集団就職の時代と「生き方」「読書」への憧れ |
「人生雑誌」の隆盛と大衆教養主義 |
|
| 10 | 戦後の格差と雑誌文化史(2):高度経済成長期と大衆教養主義の衰退 |
「人生雑誌」の没落と「政治の季節」 |
|
| 11 | 「教養」の変質と「昭和50年代」の中年文化:司馬遼太郎ブーム |
大河ドラマ、大衆歴史雑誌、労働社会の変容 |
|
| 12 | 「ローカル」から「ナショナル」を捉え返す(1):戦後沖縄と「終戦の記憶」の変容 |
記念日のメディアイベント論 |
|
| 13 | 「ローカル」から「ナショナル」を捉え返す(2):戦後広島と観光というメディア |
遺構とモニュメントの相克 |
|
| 14 | まとめ(1)~基軸メディアの変容と「偶然性」の消失:テレビからネットへ |
カラーテレビの普及と映画の衰退、リモコンのインパクト、フィルターバブル |
|
| 15 | まとめ(2)~戦後を読み解くためのメディア史 |
「逆さの世界」(丸山眞男)と沈黙の螺旋~映画『独裁者』から考える
|
授業実施形態
授業外学習の指示
・復習を兼ねて、各回の授業内容の感想・質問をmanabaの掲示板に書き込んでもらいます(全5回程度)。
・全15回分のプリント(レジュメ)は、 manabaの「コースニュース」にアップします(授業期間内は、常時、ダウンロード可)。
成績評価方法
| 種別 | 割合(%) | 評価基準等 |
|---|---|---|
| 定期試験(筆記) | 0 | |
| レポート試験 (統一締切日を締切とするレポート) |
0 | |
| 上記以外の試験・レポート、平常点評価 (日常的な授業における取組状況の評価) |
100 | [期末レポート:92%]授業内容の理解度を評価します。
|
成績評価方法(備考)
受講および研究に関するアドバイス
教科書
教科書(使用頻度、その他補足)
参考書
| 書名 | 著者 | 出版社 | ISBNコード | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 『司馬遼太郎の時代』 | 福間良明 | 中央公論新社 | 978-4121027207 | 中公新書 |
| 『「働く青年」と教養の戦後史:「人生雑誌」と読者のゆくえ』 | 福間良明 | 筑摩書房 | 978-4480016485 | 筑摩選書 |
| 『戦後日本、記憶の力学』 | 福間良明 | 作品社 | 978-4861828140 |
参考書(使用頻度、その他補足)
参考になるwwwページ
授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法
備考
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html