授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
14325:[2025 春セメスター]会社法Ⅰβ(JA) 2025 春セメスター 月1 法学部 山田 泰弘 2

キャンパス

衣笠

授業施設

存心館ZS310号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 会社法は、市場経済における活動主体である「会社」にとっては授権法・権能付与法としての役割を果たす。「会社」が事業を実行する際には、そこで働く人、事業の実行を指揮する人、取引相手、そして事業の「元手」を提供する人たちが存在し、彼(女)らの法律関係は複雑化する。この法律関係を明確化し調整を果たすために、実際には存在しない事業の実施主体(法人)としての「会社」が設定される。この点では、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法第48号、平成20年12月1日施行)と同一の役割を果たしている。
 会社法が法人格を付与する法律であると見た場合には,設立、法人格、運営組織、事業の利害関係者の事業主体に対する権利・義務の諸規定、そして事業が終息する場合の対処方法に関する規定が必要となり、出資者の事業体に対する「持分」が自由に譲渡できるという会社に特徴的な現象も存在する。もっとも実際の会社法は、歴史的な要因(社債法)や政策的な要請(たとえば、役員の法令遵守義務に関する裁判例の展開)から規定が付加され、判例法上の運用がなされたりしている。
 本講義では,このような「会社」のフレームワーク・利害調整を提供する会社法のうち,株式会社の設立(25条~103条)、株式(104条~235条)、新株予約権(236条~294条),社債(676ー742条)と、これらに関連する訴訟(828条~878条)、および関連する特別法・法務省令を対象として授業を行う(会社法6条~24条までは商取引法が扱う)。
 授業の運営は,テキストの該当箇所が読んであることを前提に事例を遣い,ポイントを確認する方式で実行する。授業後には,小テスト(択一)を出題し,条文や知識の確認をすることを求める。
 授業内容に関する質問,授業の運営方法に関して意見がある場合は、オンラインで随時受け付ける。質問に対する回答は原則としてmanaba+Rのスレッドにて行う。また小テスト・提出課題に関しては、解説を掲載し,講評を行う。
 この授業は対面授業の方法により実施される。

受講生の到達目標

(1)市場経済において活動主体単位である「会社」の構造を理解することができる。
(2)会社法規が何を目的としてこのような規制となっているのか、それにより実際の会社がどのように行動するのかという点に関して検討をし、経済社会のフレームワークを法がいかに形作っているかを理解することができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

民法の財産法の部分、他の商法科目、および民事訴訟法を学習済みか、同時に履修していることが望ましい。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

会社法Ⅰβで扱う範囲の確認。 会社の設立(1)設立の手続 発起人の権限

【+R授業】詳細はManaba+Rを参照。
発起設立、募集設立
発起人、発起人組合 変態設立事項、設立に関する責任

2

会社の設立(2)

設立中の会社、概念の要否 瑕疵を争う方法

3

会社の設立(3)

仮想払い込み 見せ金規制・預合い規制

4

金融商品としての株式(1)

株式の意義

5~6

金融商品としての株式(2) 

株式の流通・自己株式取得

7~8

金融商品としての株式(3)

準共有株式 株式の大きさの変更(株式併合・株式分割・無償割当て)。株式の準共有、株式の大きさの変更 91-103頁、株式の大きさの変更 91-103頁

8~9

金融商品としての株式(4)

種類株式・少数株主の締め出し 全部取得条項付種類株式、特別支配株主等による株式売渡請求

10

資金調達・募集株式の発行(1)
総論

募集株式の発行・社債・銀行借入・短期融資

11

募集株式の発行(2)

発行手続

12・13

募集株式の発行(3)

株式発行の瑕疵

14

新株予約権

買収に対する対抗策としての新株予約権無償割当て
ストックオプション

授業実施形態

各回の授業は、原則として対面受講型授業の方法により実施される。

受講生の復習のために、授業終了後に、授業の録画データを提供する。
授業中に、クイズ等も実施する。

授業外学習の指示

 授業スケジュールを確認していただければわかるように,まず,会社法Ⅰαで取り扱った,「会社とは何か」,「会社の構造」を踏まえ、会社というものが形成される過程(設立)を分析します。次に,会社の社員権を割合的均等な単位に分割したものである株式の意義と,その金融商品性について学習をします。少数株主の締め出しも検討します。このため、扱う条文は必ずしも前から順ではありませんし、テキストも個性的な章立てをしていますが、授業で扱うテーマと異なります。シラバスを見ながら,確認し,指定テキストを読み,何が問題かと言うことを意識してください。
 授業後にmanaba+Rで出題する小テストは,授業でお話しした内容を確認するパートと条文を読み理解を確実にすることを目的とするパートがあります。択一式の問題ですが,単に○×を付けるのではなく,解答の理由,根拠を示せるように考えてください。学習を積むことを目的としていますので,友人同士で相談してグループで学習して回答してもらって結構です。
 想定予習時間は,テキストを読み,何を扱うかを理解するのに1時間程度,また想定復習時間は,レジュメ・テキストを読み,扱った事例について自分なりの解答を作成し,小テストに答えるということで2時間程度,合計3時間程度の課外学習の実施を想定しています。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 60

 受講生の到達目標(1)(2)について、制度理解を確認するとともに、事例を利用して、実際の紛争の解決において条文が操作できるかを確認する。

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
40

受講生の到達目標(1)(2)について、制度理解を確認するとともに、事例を利用して、実際の紛争の解決において条文が操作できるかを確認する。
平常点評価の内訳としては、提出課題(複数回実施する)の評価が100%である。課題の実施方法は、利用するLMS(Moodle)のテスト機能で実施する予定である。

成績評価方法(備考)

平常評価に関する具体的な運用は、動画で解説します。

受講および研究に関するアドバイス

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
会社法(第4版) 高橋美加・笠原武朗・久保大作・久保田安彦 弘文堂,2025年3月刊行予定 山田と同世代の中堅研究者による。帯に「鬼分かり!」とあるが実際どうか、検証する。

教科書(使用頻度、その他補足)

高橋美加ほか・会社法は、改訂が予定され、2,025年3月に刊行予定である。第3版については、図書館のe‐ブックスで収録されているので、そちらから閲覧して観光までは対処してもよい。刊行が遅れる場合、代替的に、参考書で挙げる伊藤靖史ほか・会社法(リーガルクエスト・第5版)を使用してもよい。テキストは予習のために読むことを想定し,授業においても解説時に参照する。判例百選も事例紹介の際に利用する。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
会社法判例百選〔第4版〕 神作裕之=藤田友敬=加藤貴仁編 有斐閣、2021年 978-4641115545 図書館データベース TKCローライブラリーから印刷可能
商法判例集(第9版) 神作裕之=藤田友敬編 有斐閣、2023 978-4-641-23324-9 判例を確認したり、授業で指摘する判例の確認に役に立ちます。会社法判例百選と代替的に利用すればよい。
会社法〔第5版〕 (LEGAL QUEST) 伊藤靖史ほか 有斐閣、2021年 978-4641179462 テキスト指定している高橋美加ほかと代替的に使用してもよい。

参考書(使用頻度、その他補足)

第一回講義において、授業では使わないが、会社法に関する教科書・体系書をいくつか紹介する。

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,その他(教員より別途指示)

備考

本授業では、出席確認を兼ねて、授業中にQuizを行うことがある。Quizの実施は、一定平常点に反映させる。
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/