授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
12229:東洋史概論Ⅰ(L) 2023 秋セメスター 水4 文学部 落合 淳思 2

キャンパス

衣笠

授業施設

明学館MG401号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

テーマ:中国古代の政治史と人間社会の普遍性
本授業は、中国の新石器時代から秦王朝までについて、政治史を中心にして時代順に概説する。
中国古代史は、近年、根本的な部分についても新しい説が提示されるようになった分野であり、授業では新説と旧説の相違についても解説する。
また、中国古代には人間社会の様々な要素が出現しており、ほかの地域や現代社会との共通点も少なくない。本授業では、そうした人間社会の普遍性にも言及する。
本授業は講義形式であり、期間内に3回の小レポートを課す。レポートに不備が多い場合、口頭またはメールで指導をおこなう。

受講生の到達目標

1.中国古代史の新しい知識や学説が理解できる。
2.各時代における社会背景と政治・制度との因果関係を説明できる。
3.人間社会の普遍性を理解できる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

なし。
ただし高校の世界史の知識があることが望ましい。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

歴史学について

人文科学と社会科学 説話資料と歴史研究 人間社会の成り立ち

2

新石器時代

三皇五帝の説話 実態としての新石器時代 環濠集落と戦争 原始社会は母系社会か

3

初期国家

禹王と夏王朝の説話 実態としての二里頭文化 世襲王権と文明の発達 古代の地理認識

4

殷王朝

酒池肉林の説話 実態としての殷王朝 支配機構の変化 勝者による説話創作

5

西周王朝

褒姒の説話 実態としての西周王朝 賜与儀礼と冊命儀礼 共和時代から東遷時代

6

春秋時代初期

管仲の説話 実態としての覇者体制 『春秋』と『左伝』 春秋時代の貴族と戦争

7

春秋時代中期

楚の荘王と五覇の説話 実態としての晋覇 晋覇の成立と晋楚の対立 覇者とは何か

8

春秋時代後期

臥薪嘗胆の説話 実態としての呉・越 覇者体制の崩壊 歩兵戦の出現

9

春秋時代末期

『論語』解釈の時代的変化 実態としての諸侯再編 孔子の主張と官僚制 孔子の学統

10

戦国時代前期

五十歩百歩の説話 実態としての魏の盛衰 周辺諸侯の強大化 戦国時代の法律改革

11

戦国時代中期

合従連衡の説話 実態としての戦国時代の外交 斉の敗北 戦国時代の平和思想

12

戦国時代後期

呂不韋の説話 実態としての側近権力 秦の一強化 呂不韋と始皇帝の思想

13

秦王朝

始皇帝の説話 実態としての始皇帝の事績 始皇帝の政策転換 秦の滅亡と前漢の成立

14

漢字の歴史(1)

歴史研究の方法について 漢字の媒体の歴史的変化 中国の発音と日本の音読み

15

漢字の歴史(2)

漢字の字形と古代文明 漢字の字形と祭祀儀礼 漢字の字形と軍事制度

授業実施形態

BCP停止の場合は、BCPレベル0~2の記載どおりに授業が行われます。
During the suspension period of BCP, classes will be as described in BCP levels 0-2.

【BCPレベル1~2】
(受講登録者数次第)
第1週目はメディア授業で実施します。
受講登録者数が教室定員以下の場合は、第2週目から対面授業を実施します。
受講登録者数が教室定員を超えた場合は、第2週目以降もメディア授業を継続します。ただし、グループ分け等の方法により対面授業を実施する場合もあります。
第2週目以降の授業実施形態は、本登録期間終了後にmanaba+Rで通知します。

【BCPレベル3~4】
(メディア授業)
メディア授業で実施します。

授業外学習の指示

レポート作成においては、自身の力で文章をまとめ、考察すること。
また必要に応じて参考資料を用いること。ただし剽窃やコピー&ペーストは厳禁とする。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

授業期間内に3回の小レポートを課す(各回800字程度、各回等分点数で評価する)。
授業の内容を理解し、また自身の力で論理的に考察できているかを評価する。
BCPレベルに関わらず提出はmanaba+Rとする。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

本授業は、予習は不要である。ただし、レポートは授業内容をまとめるだけではなく、自身の独自の意見を必要とするので、自分で考えながら聴講していただきたい。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
古代中国 説話と真相 落合淳思 筑摩書房 9784480017789 2023年7月刊行

教科書(使用頻度、その他補足)

授業は教科書に沿って進める。補足資料はプリントを配布、またはPDFファイルを配信する。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
概説中国史(上) 冨谷至・森田憲司編 昭和堂 9784812215166
《世界歴史大系》中国史1 太田幸男ほか 山川出版社 9784634461505
落合淳思 中央公論新社 9784121023032
漢字の成り立ち図解 落合淳思 人文書院 9784409850022

参考書(使用頻度、その他補足)

上記のほかは授業で紹介する

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

インタラクティブシート,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/