授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
30428:[2025 秋セメスター]公衆衛生学(M) 2025 秋セメスター 月5 生命科学部 大坪 勇 2

キャンパス

BKC

授業施設

コラーニングⅡ 801号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 公衆衛生学は疾病を予防し、国民の健康を増進させることを目的として健康科学を社会集団において実践する学問である。本講義では、集団の健康を理解するための方法論として衛生統計と感染症や活生習慣病などを対象とした疫学について解説し、併せて日本における健康問題の現状を理解する。行政との関わりとして母子保健や学校保健、産業保健などの保健活動と社会保障制度についても概説する。さらに、集団の健康を維持・増進させるための「予防医学」の取り組みについても考察する。

受講生の到達目標

 生命科学を学ぶ、医療専門職(国家資格等)ではない者にとって、公衆衛生学は、研究と社会を結びつける、そして新たな研究課題や解決法を見い出すことの出来る学問です。しかし、その範囲は広く、知見は日々変化します。学生と教員が共に学びあうことで、「実践的な公衆衛生の考え方を身に付けることができる」を、総合的な到達とするために、具体的には下の(1)~(4)を「受講生の到達目標」とします。
(1)公衆衛生学に関する基礎的な用語を理解・説明できる。
(2)公衆衛生学の考え方を理解でき、かつ、身近な公衆衛生学に関するニュースや話題について、自分の考えを交えて説明できる(個々の知識だけではなく、大学生としての論理的な口頭および記述による発表・説明やディスカッションができる)。
(3)疫学の研究デザインが説明できるとともに、基礎的な疫学指標の計算ができる。
(4)生命科学における学びと研究の基本を強化するための意欲を持つ。

事前に履修しておくことが望まれる科目

 「初修生物」、「生物科学1・2」、「生命科学概論」、「人体の構造と機能1・2」は、履修が前提ではありませんが、履修しておくと、公衆衛生学の理解が早まる、関係の深い科目です。
 「医療システム論」、「医療社会論/薬学と社会」を、3回生で引き続き履修することが望ましい。公衆衛生学に関連する内容であるため、良く理解ができるはずです。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等

本科目は+R授業対象科目。第1回に+R授業を実施。詳細はmanaba+Rを参照

1

オリエンテーション 対面授業を予定しています。
健康と公衆衛生学の概念

 R授業:公衆衛生学の受講にあたっての順守・注意事項の説明。
 健康の定義、公衆衛生学の定義と公衆衛生の歴史

2

疫学とデータ

 疫学とは何か。疾病頻度の測定指標について。罹患率、死亡率、相対危険、寄与危険、オッズ比。

3

疫学研究方法

 疫学研究のデザイン。コホート研究、症例対照研究、介入研究等(ランダム化比較試験)等の研究デザイン。

4

疾病頻度の測定、疫学の社会応用

 疾病頻度の測定指標について。主に、罹患率、死亡率、相対危険と寄与危険。

5

医療保健統計

 主な保健医療統計の種類。人口、疾病、死亡統計。

6

感染症とその対策

 代表的な感染症の要因、伝播方式と予防対策、検疫。

7

医療の倫理

 疫学研究とその倫理。ヘルシンキ宣言、インフォームド・コンセント。

8

地域保健活動と健康教育

 地域保健の施設・従事者とその機能、健康教育・ヘルスプロモーションの概念と事例。

9

母子保健・学校保健

母子保健の現状と課題(少子化)、学校保健の仕組みと課題。

10

高齢者(老人)保健

 高齢化の現状。介護保険制度と地域包括ケアシステム。

11

生活環境の保全と産業保健

 環境の変化の健康への影響と対策、労働によって生じる健康影響。

12

食品衛生と栄養

 食中毒、食品衛生制度、栄養摂取状況や健康食品表示

13

母子保健、学校保健と精神保健福祉

 母子保健の現状と課題(少子化)、学校保健の仕組みと課題、および、精神保健福祉の施策と課題。

14

これからの公衆衛生と考察

主な生活習慣病の現状と公衆衛生レベルの対策、難病に対する保障。
これまで学んだ成果の発表。

授業実施形態

本授業は、原則、対面授業で進めます。 

授業外学習の指示

 広範囲となる授業の性質上、理解を促すため、予習・復習レポート、授業内グループワークを課すことがあります。授業回ごとの提出要否や課題範囲は、授業内やmanaba+Rで指示します。
 また、積極的な授業参加(発言、発表等)については「成績評価方法」に基づく加点評価を与えます。良い評価を得るためには、知識を身につけるだけではなく、予習や新聞のニュース等で新たな出来事を知り、考えを深めておく必要があります。
 公衆衛生をはじめとする医療や健康に関する事柄は、毎日、新聞やニュースで取り上げられていますので、積極的に社会で起こる事柄に注意を向けると、到達目標への近道となるでしょう。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 80

受講生の到達目標に対応して、本科目の理解度を確認する。

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
20

 出席状況等を勘案する。

成績評価方法(備考)

 

受講および研究に関するアドバイス

 最新の関連情報についても注意すること。特に、医療や健康に関する新聞やニュース記事に関心を持つと理解が深まります。新聞を購読していない者は、図書館の新聞を閲覧し、それも不能な場合は、インターネットの主要紙のニュース記事(まとめサイトや、ブログ、個人医等のサイトは除く。なお、ポータルサイトのニュース等は種々のソースが混じっているので注意が必要)を閲覧すると良い。

※積極的な授業参加を奨励します。
※授業中の実験実習レポート作成等の内職(指定時以外のPC・スマートホン操作)は厳禁とします。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
社会・環境と健康公衆衛生学 編者北田善三・須崎尚 建帛社 9784767906393

教科書(使用頻度、その他補足)

 講義は配布資料に沿って進めますが、グループワークに「OECD公衆衛生白書」を使用する予定でおります。疫学については、下に挙げた疫学の参考書を参照してください。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
基礎から学ぶ楽しい疫学(第3版) 中村好一 医学書院 9784260016698 最新版を参照すること
疫学 医学的研究と実践のサイエンス 木原正彦、木原雅子、加治正行(訳) メディカル・サイエンス・インターナショナル 784895926478 最新版を参照すること
国民衛生の動向 厚生労働統計協会 最新版を参照すること

参考書(使用頻度、その他補足)

 講義では主に配布資料を使用します。深く学習したい場合は上記の参考書や専門雑誌等を用いて広く学んでください。

参考になるwwwページ

・公衆衛生施策全般について
 厚生労働省ホームページ:http://www.mhlw.go.jp/
・既存の疫学統計データの主なサイト
 政府統計の総合窓口e-stat:http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do
 国立がんセンター がん情報サービス がん統計:http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/index.html
・その他、必要時にその都度お知らせします。

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

コミュニケーションペーパー,インタラクティブシート,manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

 授業の構成によって着席する座席を指定する時は、manaba+Rまたは授業前の掲示等で周知します。
 上記講義中に1コマ分を割いて、ゲストを招いたお話を頂く場合があります。この日程の他に、全体の進捗や理解度を確認しながら進度調整するため、シラバス通りの内容や順序にならないことがあります。
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/