Course Name Year Term Period Faculty / Graduate School All Instructors Credits
15380:Philosophy of Law (J) 2024 Fall Fri1-2 College Of Law KIKUCHI RYO 4

Campus

KIC/KIC

Class Venue

ZONSHINKAN ZS201/ZONSHINKAN ZS201

Language

Japanese

Course Outline and Method

基礎法学の一つに数えられる法哲学(または法理学)は、法というものを哲学的に探究する分野であり、法システムの構造や法規範の性質の解明を通じて「法とは何か」を考えたり、正義・自由・平等といった理念の検討を通じて「法はどうあるべきか」を考えたりしながら、現代社会における諸問題の根本的かつ原理的な部分を考察するものです。この授業では、法哲学の分野における主要な議論を紹介し、受講生と一緒に検討することを通じて、標準的な法哲学の知見を獲得するとともに、法哲学の視点から現代社会における諸問題を考察する能力を涵養することを狙いとします。

この授業は対面授業です。レジュメは事前にmanaba+Rに掲載し、学びステーションでも事前配布します。授業内容に関する質問は教室またはメールで随時受け付けます。小テストについては授業で解説する形でフィードバックを行います。定期試験については講評を行います。

Student Attainment Objectives

1. 現代の法理論および正義論について、その全体像を説明できる
2. 現代社会を法哲学の視点から俯瞰し、何が問題なのかを把握できる
3. 法に対する基本的な理解に基づき、具体的な問題に対する解決案を提示できる

Recommended Preparatory Course

特にありません。

Course Schedule

Lecture/Instructor(When there are multiple instructors) Theme
Keyword, References and Supplementary Information
1

ガイダンス
法哲学とはどのような分野か

1. 法哲学の位置づけ
2. 法哲学の問題領域

2

古代~近世の法思想

1. 古代ギリシアの法思想
2. 古代ローマの法思想
3. 中世の法思想
4. 近世の法思想

3

近代の法思想(1)

1. 社会契約説
2. ベンサムの法思想
3. オースティンの法思想

4

近代の法思想(2)

1. ドイツ観念論
2. ドイツ法実証主義
3. 自由法運動

5

現代の法理論(1)――ケルゼン

1. 純粋法学
2. 事実と規範の区別
3. シュミットによる批判

6

現代の法理論(2)――ラートブルフ

1. 前期ラートブルフ
2. 後期ラートブルフ
3. 「第三の道」の探求

7

現代の法理論(3)――リアリズム

1. プラグマティズム法学
2. 社会学的法学
3. リーガル・リアリズム

8

現代の法理論(4)――ハート

1. 分析的法実証主義
2. ハート=フラー論争
3. 法実証主義の展開

9

現代の法理論(5)――ドゥオーキン

1. ハート=ドゥオーキン論争
2. 解釈的アプローチ
3. 原理の共同体

10

現代の法理論(6)――ポストモダン

1. 批判法学
2. システム理論
3. フェミニズム法学

11

法理論上の諸問題(1)

1. 権利とは何か
2. 人権はどのように基礎づけられるか
3. 動物に権利を認めるべきか

12

法理論上の諸問題(2)

1. 裁判とは何か
2. 法的議論はどのような構造をしているか
3. 経済学的思考はどのように役に立つか

13

法理論上の諸問題(3)

1. 法多元主義とは何か
2. 国際法は法といえるか
3. 宇宙法は何をすべきか

14

法理論上の諸問題(4)

1. 妥当性とは何か
2. 法に従う義務はあるか
3. 強制はどのような役割を果たすか

15

法理論――小括

1. 法とは何か
2. 法と道徳はどのような関係にあるのか
3. 法に限界はあるか

16

正義論序説

1. 古代ギリシアの正義論
2. 中世~近代の正義論
3. 正義の分類

17

功利主義(1)

1. ベンサムの功利主義
2. ミルの功利主義
3. シジウィックの功利主義

18

功利主義(2)

1. 功利主義の要素
2. 功利主義の分類
3. 功利主義の展開

19

ロールズの正義論(1)

1. 公正としての正義
2. 原初状態
3. 正義の2原理

20

ロールズの正義論(2)

1. 『正義論』の社会制度
2. 『政治的リベラリズム』の展開
3. 『諸国民の法』の拡張

21

平等主義的リベラリズム

1. 分配的平等主義
2. 運平等主義
3. 目的論的平等主義

22

リバタリアニズム

1. ノージックの最小国家論
2. ハイエクの古典的リベラリズム
3. サンスティーンのナッジ理論

23

コミュニタリアニズム

1. マッキンタイアの近代批判
2. サンデルの共通善
3. ウォルツァーの複合的平等論

24

正義論のバリエーション

1. 多文化主義
2. ジェンダー論
3. ゲーム理論

25

正義論上の諸問題(1)

1. グローバルな正義とは何か
2. 貧困に対して何をすべきか
3. 正しい戦争とは何か

26

正義論上の諸問題(2)

1. 世代間正義とは何か
2. どのような環境を将来に残すべきか
3. 人口を抑制すべきか

27

正義論上の諸問題(3)

1. 生命倫理とは何か
2. 人工妊娠中絶は許容されるべきか
3. 安楽死は許容されるべきか

28

正義論上の諸問題(4)

1. AIとは何か
2. 統治はどのように行われるべきか
3. 人間を世界の構成単位とすべきか

29

正義論――小括

1. 正義とは何か
2. 正義と政治はどのような関係にあるのか
3. 正義を論じるだけでよいか

30

再び、法哲学とはどのような分野か――総括

1. 法哲学の性質
2. 法哲学の役割
3. 法哲学の展望

Class Format

対面授業を実施します。なお、第1回授業については、対面とライブ配信の併用とします。ライブ配信のURLはmanaba+Rを通じて通知します。

Recommendations for Private Study

授業の内容を必要に応じて復習し、理解の定着に努めてください。分野の性質上、学説や用語を暗記することはあまり意味がありません。参考書を手がかりとしながら、授業で取り扱った問題に対して自分の意見を述べられるようにしてください。

Grade Evaluation Method

Kind Percentage Grading Criteria etc.
Final Examination (Written) 70

授業内容に沿った定期試験を通じて、到達目標をどの程度達成できているかを評価します。すなわち、1. 法哲学に関する知見の活用、2. 法哲学的な問題の把握、3. 問題の分析と解決案の提示の3点につき、十分な水準に達しているかが評価の基準となります。

Report Examination
(A report to be submitted by the unified deadline)

Exams and/or Reports other than those stated above, and Continuous Assessment 
(Evaluation of Everyday Performance in Class)
30

復習のための小テスト(manaba+Rで複数回実施)を通じて、授業内容をどの程度理解できているかを評価します。

Grade Evaluation Method (Note)

Advice to Students on Study and Research Methods

「法哲学」というと難しそうな印象があるかもしれませんが、事前の知識は特に必要ありません。毎回の授業に出席していただくことで、しっかりと理解していただけるような内容になっています。
授業で学んだ内容をもとに、各自の問題意識に基づき、現実社会の諸問題について自分なりに考察していただくことで、さらに授業への理解が深まると思います。

Textbooks

Textbooks (Frequency of Use, Note)

特に指定しません。授業ではレジュメを配布します。

Reference Books

Title Author Publisher ISBN Code Comment
法哲学 瀧川裕英・宇佐美誠・大屋雄裕 有斐閣、2014年 9784641125674
法思想史 中山竜一・浅野有紀・松島裕一・近藤圭介 有斐閣、2019年 9784641221338
よくわかる法哲学・法思想[第2版] 深田三徳・濱真一郎[編] ミネルヴァ書房、2015年 9784623073962

Reference Books (Frequency of Use, Note)

上記3冊は、授業全体の理解を深めるのに役立ちます。このほか、各回のテーマに関連した参考文献をレジュメにおいて提示します。

Web Pages for Reference

How to Communicate with the Instructor In and Out of Class(Including Instructor Contact Information)

Learning Management System (manaba+R),Talk with Students,Other (Separate instructions will be provided)

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URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html