授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
36376:現代の国際関係と日本(C) 2023 秋セメスター 木4 経済学部,食マネジメント学部,情報理工学部,生命科学部,薬学部,スポーツ健康科学部 池尾 靖志 2

キャンパス

BKC

授業施設

コラーニングⅠ 202号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 2022年2月、ロシアはウクライナに侵攻した。その出来事は、エネルギー価格の高騰を招き、物価上昇などによって、私たちの生活にも大きな影響を及ぼしている。「平和」の問題を考えるためには、その時々の国際情勢などを踏まえなければならない。
 国際関係論はもともと、第2次世界大戦を経て覇権国となったで米国が、いかに自国に適した国際環境をつくりあげるのか、ということを考えるための戦略論として誕生した。これに対して、核戦争のない世界をいかにつくり上げるのかと模索するところから始まったのが平和学である。国際関係論も、新興独立国家の登場やオイルショックなどを経て、国際協調を求める動きへと関心を広げていくが、平和学の方も、NGO(非政府組織)によって、国家間関係によってこぼれ落ちた存在への救済へと関心を向けていく。
 そこで、この授業では、国際関係論と平和学との関係を踏まえながら、現在の日本が置かれた国際環境を理解することに主眼を置く。ウクライナ戦争の勃発後、にわかに、台湾有事が日本有事に結びつくと主張する動きが生まれ、実際に、南西諸島では自衛隊基地の新増設、ミサイル部隊の配備などが急速に進められている。この現状に対して、私たちは何を考えなければならないのかを講義を通じて一緒に考えよう。

 授業後は、毎回感想や意見、質問を書いてもらい、それを次の授業までにmanabaにアップする。それらのいくつかについては、授業内でも取り上げて、内容の補足やコメントを行う。

受講生の到達目標

1)1つの問題を取り上げても、さまざまな考えがあり、そのことが相互理解を進める一方で、対立を深めることにもつながることを理解する。
2)紛争の解決手段を平和学ではどのように考えているのか(考えてきたのか)を理解する。
3)異なる意見があることを踏まえながら、自分の考えを適切な言葉で表現できる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

現代平和論を併せて受講し、この授業との関係を考察すると、双方の授業が興味深く感じられる(と思う。)

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

国際関係論の見取り図

リアリズム、リベラリズム、マルクス主義、従属論、世界システム論・・・
国際関係論と平和学との関連、直接的暴力、構造的暴力

2

戦争の違法化

戦争の違法化、正戦論、無差別戦争観、集団安全保障、国際連盟、国際連合

3

冷戦のはじまり

冷戦、同盟、集団的自衛権、イデオロギー、核兵器

4

核抑止論とその批判

核抑止、ゲームの理論、キューバ危機、相互確証破壊

5

南北問題のはじまり

南北問題、ナショナリズム、植民地、独立、非暴力主義、第3世界

6

トランスナショナルな動き

トランスナショナル、多国籍企業、NGO(非政府組織)

7

国際的相互依存

デタント、敏感性、脆弱性

8

国際レジーム(1):地球環境問題

気候変動、温暖化、国際レジーム

9

国際レジーム(2):核不拡散条約と核兵器禁止条約

核不拡散レジーム、核兵器禁止条約

10

冷戦構造の崩壊と新世界秩序

ベルリンの壁、湾岸戦争、自衛隊の海外派遣、NATO

11

テロ後の世界

同時多発テロ、イラク戦争、有志連合

12

オキナワの基地問題

辺野古、高江、南西諸島、自衛隊、島嶼防衛

13

集団的自衛権の限定的行使容認

日米同盟、集団的自衛権、敵基地攻撃能力

14

米中二極時代と日本

尖閣諸島、南シナ海、航行の自由

15

ウクライナ戦争が世界に及ぼした影響

国連の機能不全、集団的自衛権、集団安全保障、非暴力とは?

授業実施形態

BCP停止の場合は、BCPレベル0~2の記載どおりに授業が行われます。
During the suspension period of BCP, classes will be as described in BCP levels 0-2.

原則として対面授業。ただし、さまざまな事情により教室に来ることができない学生のために、授業は録画して授業後に配信する。

授業外学習の指示

授業で指示されたHPや動画を見る。(60分前後)
授業後には、授業内容を要約し、感想や意見、質問を出席カード機能を利用して提出する。(30分前後)

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

1)15回の授業終了後を締め切りとして、レポート(論述2題。1)1つにつき2000字程度(合計4000字程度))を提出してもらう。参考文献の渉猟状況などを踏まえて評価する。
2)毎回提出してもらう感想や意見、質問などの提出状況を、レポートの成績に加味する。

成績評価方法(備考)

・基本的には最終レポートで評価するが、レポート評価の際に、出席カードの内容を加味する。(特に出席点という形での評価は行わない)
・15回の授業を踏まえた内容のレポートを提出してもらいたいので、今年度からは、定期試験期間中にレポートの締め切りを設け、manabaに提出してもらう。
・詳しくは、初回の授業で告知するほか、毎回の授業の中で、感想や意見、質問などに対する講評を行い、文章の作成方法についても講義するので、それらを参考にして、レポートを作成すること。

受講および研究に関するアドバイス

雑談も含めて、さまざまな話題に触れるので、メモを取る用意をしてくること。必要に応じてパソコンを持ち込んでも良い。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

開講時までに指示する。(manabaにて連絡する)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
入門講義 安全保障論 宮岡 勲 慶應義塾大学出版会 978-4766426793
台湾有事のシナリオ 森本敏他編 ミネルヴァ書房 978-4623093052
辺野古入門 熊本 博之 ちくま新書 978-4480074768
平和をめぐる14の論点: 平和研究が問い続けること 日本平和学会編 法律文化社 978-4589039545
なぜ基地と貧困は沖縄に集中するのか? 安里長従、志賀信夫 堀之内出版 978-4909237750
沖縄米軍基地全史 野添 文彬 吉川弘文館 978-4642059015
沖縄県知事: その人生と思想 野添 文彬 新潮社 978-4106038891
つながる沖縄近現代史 前田勇樹他編 ボーダーインク 978-4899824169
市民的抵抗 エリカ・チェノウェス 白水社 978-4560094693
基地はなぜ沖縄でなければいけないのか 川名晋史 筑摩書房 978-4480017598

参考書(使用頻度、その他補足)

参考書は図書館に所蔵されるので、必要に応じて借りて読むこと。

参考になるwwwページ

担当者についての紹介記事は、以下のURLから見ることができる。
https://www.jicl.jp/articles/opinion_20230220.html

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

授業内容その他、質問などがある場合には、メールで連絡してくること。
yikeo@pl.ritsumei.ac.jp
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/