授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科 | 全担当教員 | 単位数 |
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11203:国際私法Ⅰ(J) § 11204:国籍・入管・難民法(J) | 2021 | 秋セメスター | 水1 | 法学部 | 樋爪 誠 | 2 |
キャンパス
授業施設
授業で利用する言語
授業の概要と方法
この講義は「国際私法」への導入を目的として設計されています。講義の内容は、大きく二つに分かれます。第一に、上記のような比較的最近確定し、かつ、他の法分野とは趣を異にする国際私法の基本的な考え方あるいは思考の枠組みをおさえます。講学上、「国際私法総論」といわれてきた部分です。
第二に、より具体的な法律関係に関する、法制度、学説、判例、戸籍先例を検討していきます。国際家族法に関するもののうち、婚姻・離婚、親子、扶養、相続といった問題を扱います。「国際家族法」と称しておきます。これらに密接に関連する国籍法にも言及します。また、離婚などを中心に、裁判所との関係(国際民事手続法)についても考えていきます。
以上が本講義の全体像です。なお、このような国際私法的処理は、契約、不法行為、所有権といった財産関係でも用いられるが、それらは国際私法Ⅱで扱います。
【方法】
課題については、まとめて全体的な講評を行います。
受講生の到達目標
・日本における国際家族法問題を法的に分析し、他者に対して的確に説明することができるようになる。
・国際私法の基本的な概念を理解し、他者に説明することができる。
・国籍法を正しく理解し、国際私法をはじめ、ほかの法分野の前提概念として正しく用いることができる。
事前に履修しておくことが望まれる科目
日本を巡る国際情勢に関する教養科目等も可能な範囲で履修しておいてほしい。
授業スケジュール
授業回数/ 担当教員(複数担当の場合) |
テーマ |
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キーワード・文献・補足事項等 | |
1 | 国際私法の意義、性質 |
渉外的法律関係、適用規範性と間接規範性、上位規範性 |
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2 | 国際私法の歴史、法源、関連領域 |
属人性、属地性、法規分類学説、国際民事訴訟法、準国際私法 |
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3 | 国際私法規定の構造と法性決定 |
連結方法、法性決定の方法 |
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4 | 連結点の決定 |
属人法、国籍法、法律回避 |
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5 | 反致 |
法適用通則法41条の解釈 |
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6 |
不統一法国法の指定及び未承認政府・国家法の指定
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人的不統一法国、地域的不統一法国、未承認国家 |
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7 | 外国法の適用と排除 |
外国法の適用、国際私法上の公序 |
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8 | 先決問題及び適用問題 |
先決問題、適用問題 |
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9 | 国際的な婚姻の成立 |
実質的成立要件、形式的成立要件 |
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10 |
国際的な婚姻の効力及び婚約・内縁
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身分的効力、夫婦財産制、婚約・内縁 |
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11 | 離婚・別居 |
離婚、別居 |
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12 |
国際的な親子関係
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実親子関係、養親子関係 |
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13 |
国際的な親子関係(続)及び扶養
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親子間の法律関係、扶養 |
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14 | 渉外家族関係と戸籍 |
氏 |
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15 | 国際的な相続及び遺言 |
相続、遺言 |
授業実施形態
対面授業を原則とします。
教室に来れない理由のある人に対してはライブ配信をします。
講義時間中に対面あるいはライブ配信を視聴できなかった人に対しては、申請に基づいて、期間を限定して録画を公開します。
上記方法は、原則としてすべての講義回に当てはまります。
【BCPレベル3~4の場合】
この授業が予定されている曜日時限にオンラインでライブ配信形式で実施します。
授業外学習の指示
成績評価方法
種別 | 割合(%) | 評価基準等 |
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定期試験(筆記) | 0 | |
レポート試験 (統一締切日を締切とするレポート) |
0 | |
上記以外の試験・レポート、平常点評価 (日常的な授業における取組状況の評価) |
100 | 提出課題(複数回実施)の評価100%。内容、時期、方法については別途指示します。課題作業(作成、提出)は授業時間内に行うこともあり得ます。 |
成績評価方法(備考)
受講および研究に関するアドバイス
教科書
書名 | 著者 | 出版社 | ISBNコード | 備考 |
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国際私法(第2版) | 中西康他 | 有斐閣 |
教科書(使用頻度、その他補足)
参考書
書名 | 著者 | 出版社 | ISBNコード | 備考 |
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国際関係私法入門(第4版) | 松岡博編 | 有斐閣 | ||
国際私法判例百選 | 櫻田嘉章他編 | 有斐閣 | ||
国際私法 | 木棚照一編 | 成文堂 | ||
国際 家族と法 | 青木清他 | 八千代出版 | ||
国際私法入門(第8版) | 澤木敬郎・道垣内正人 | 有斐閣 |
参考書(使用頻度、その他補足)
参考になるwwwページ
http://www.pilaj.jp/
授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法
備考
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html