授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
10672:グローバルスポーツ論(S) 2024 秋セメスター 水4 産業社会学部 藪 耕太郎 2

キャンパス

衣笠

授業施設

以学館IG301号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

【授業の概要】
 スポーツはなぜグローバルな文化になり得たのだろう。非言語的だから?特定の宗教や民俗性に拠らないから?普遍性を帯びているから?楽しいから?平和の象徴だから?残念ながらそうではない。少なくともその説明だけでは妥当性を欠く。スポーツがグローバル化したのは、それが近代に生まれた西洋の価値観が内包された文化だからであり、資本主義や帝国主義、ナショナリズムなどのイデオロギーと親和的だからである。つまり、スポーツという文化に内在する価値を追究するだけでは、スポーツのグローバル化の意味を読み解くことはできない。それを読み解くためには、グローバル化を駆動させる諸要因を歴史や社会の中に見極める作業が必要となる。
 以上の問題意識に従い、本授業では、次の順序で講義を進める。第1に、スポーツとはいかなる文化か、というテーマだ。一般語句としてのスポーツは、厳密には近代スポーツであり、それは19世紀のイギリスに生まれた。ならば、まずは近代スポーツの誕生の経緯を理解しなければならない。第2のテーマは、スポーツはいかに世界へと伝播したか、である。ここでは同時に非西洋圏の展開にも注目する。スポーツが世界を覆う過程を追いながら、スポーツとスポーツ以外の身体運動文化、たとえば武道との関係を考える。そして第3に、スポーツを通じてグローバル化が進展する現代社会の問題を問う。とりわけ、グローバル企業による文化の商品化の問題について、昨今における祝賀資本主義やウォーク資本主義との関係から検討する。

【キーワード】
グローバリゼーション 近代 資本主義 帝国主義 植民地 オリンピック 武道 

【授業の方法】
 本科目は大学設置基準ならびに立命館大学産業社会学部則、立命館大学大学院社会学研究科研究科則において、区分を面接授業とする。詳細な実施方法については、manaba+Rのコースニュース、「授業スケジュール」および「授業実施形態」欄を確認のこと。なお、レポートや自学自習の成果については、授業時間内に適宜フィードバックを実施することで還元する。

受講生の到達目標

①近代スポーツの成立要件と特徴について説明できる。
②スポーツが世界化する過程について説明できる。
③スポーツを通じてグローバル社会の諸問題を説明できる・
④授業での学びを元に、自ら問いを立てて探究できる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

スポーツの人文社会科学に関わる科目は積極的に履修することが望ましい。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

イントロダクション:グローバルスポーツとは?

グローバリゼーションとはなにか? 授業の進め方 成績評価

2

スポーツの近代化①:アマチュア

パブリックスクール ブルジョワジー アスレティシズム 筋肉的キリスト教

3

スポーツの近代化②:プロフェッショナル

労働者階級 大衆消費社会 スペクテイター・スポーツ 

4

スポーツの近代化③:帝国主義

植民地化 統治と教育 支配のシンボル 抵抗のシンボル 

5

オリンピック史①:古代オリンピック

宗教祭典 ポリス エケケイリア ヘレニズム化 ローマ化  

6

オリンピック史②:近代オリンピックの誕生

ロマン主義 ギリシャ バルカン問題 万国博覧会 ピエール・ド・クーベルタン 

7

オリンピック史③:平和の祭典?

進歩主義 エリート主義 人種主義 女性差別

8

前半まとめ フィードバック

前半回のまとめ 自学自習のフィードバック

9

柔術・柔道のグローバル化①:身体文化

優生学 社会ダーウィニズム ユージン・サンドウ

10

柔術・柔道のグローバル化②:ナショナリティ

ナショナリズム 商品化 コンテスト

11

柔術・柔道のグローバル化③:戦後の展開

フランス柔道 ブラジリアン柔術 伝統武道

12

グローバル社会におけるスポーツ①:資本主義との結びつき

災害/祝賀資本主義 ウォーク資本主義 複合企業体 シンボリック・アナリスト 

13

グローバル社会におけるスポーツ②:グローバルスポーツの周辺/周縁

エスニシティ 人種 ジェンダー/セクシュアリティ 宗教 難民

14

グローバル社会におけるスポーツ③:世界システムとスポーツ

多文化主義 文化多元主義 文化帝国主義 マクドナルド化 新しい社会運動

15

後半まとめ フィードバック

後半回のまとめ 自学自習のフィードバック

授業実施形態

第1回~15回を対面授業で実施。

授業外学習の指示

本授業をもってスポーツとグローバリゼーションの全てを扱うことはできない。従って受講者は、学修内容を基に、主体的な学習を通じて自ら学びを深める必要がある。たとえば近代オリンピックについて学んだならば、ワールドカップについて調べる、といった意欲が求められよう(「受講および研究に関するアドバイス」の項も参照)。また、自主学習の成果を自学自習として教員に提出することで、双方向的でダイナミックな学びが生まれる。なお、自学自習は成績評価に反映されるだけでなく、優れた内容の成果物は提出者の同意のうえ、フィードバック用の副教材として講義でも適宜活用する。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

受講生の到達目標の①~③に対応して、第2回~第6回、第8回~第14回の授業時間内に小レポートを課す(80点)。小レポートでは授業の理解度を評価する。
受講生の到達目標の④に対応して、自学自習を課す(20点)。自学自習では主体性や意欲を評価する。詳細は備考欄を参照。

成績評価方法(備考)

自学自習の提出は任意とする。字数制限はなく、提出期限は第15回の授業日までとする。提出方法はmanaba+Rを活用する。テーマは本授業に関連していれば何でも良い。コピペや生成AIの仕様は厳禁。参考にした文献やネット情報は全て出典を明記(ネット情報の場合は、ページ名、url、最終閲覧日)。

受講および研究に関するアドバイス

①大学の学びを活かすも殺すも、学生自身の好奇心と想像力に掛かっている。普段から「常識を疑う」トレーニングをしておきたい。
①授業環境:私語厳禁・食事厳禁(水分補給は可)・動画撮影厳禁
 *違反者には厳重に注意のうえ、厳正に対処する。
②特別配慮:原則として公的理由に基づく欠席のみ対応
 *できる限り事前に相談すること。配慮の内容や方法は適宜指示する。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

教科書は使用しない。

参考書

参考書(使用頻度、その他補足)

授業時間内に適宜提示する。

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html