授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
30395:EU経済論(E) § 30396:Economics(EU経済論)(E) 2022 春セメスター 水4 経済学部 溝端 佐登史 2

キャンパス

BKC

授業施設

コラーニングⅠ 205号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 欧州統合はヨーロッパにおける歴史でもっとも重要かつ積極的な発展結果と見られています。EUを中核にすえたヨーロッパの経済社会は、アメリカを凌ぐ規模から重要な国際経済学の対象と言うことができます。それ以上に、ヨーロッパは、多様な経済システム、経済統合、国際通貨、移民・難民問題、社会政策、科学技術政策、経済史などを考えるうえで、まさに経済学にとって貴重な教材を提供してくれます。
 本講義では、EUとしてヨーロッパの経済統合がどのように進化したのか、拡大したのか、さらに不協和音を引き起こしたのか(イギリスのEU離脱)を検討します。地域統合の形成は世界的な潮流と言うことができますが、EUはまさに世界のモデルになります。
 同時に、EUはまさに多様な経済システムを内包しています。東西南北でそのシステムには大きな違いが観察されます。とりわけ、EUの東方拡大、NATOの東方拡大は、ヨーロッパとは何かをあらためて明らかにしてくれますし、経済統合のコストがいかに大きいかも証明しています。
 授業では毎回配布する資料に基づいて講義を行います。人数によりますが、毎回のテーマ(キーワードを参考にしてください)に関連して討論の時間、質疑応答の時間を設けます。リーディングリストは授業の最初に紹介しますので、このテーマをさらに深く学ぶ方法も紹介します。講義内容に関するレポートを適時提出していただきます。

受講生の到達目標

受講生は、地域統合、経済システムの代表的な例としてEUの基礎的理解を獲得し、その上にヨーロッパを中心にして現代世界経済を考えるうえで欠くことができない移民・難民、通貨、イノベーション、環境・エネルギーといった経済学の応用的な課題に接近することができます。つまり、経済学のなかでは、国際経済学、経済統合論、比較経済学、地域経済研究といった応用領域を深めることができます。また、ヨーロッパがわかることで、アジアの位置、世界経済の変動、経済危機、環境問題といったテーマについて議論を深めることができます。とくに、近年ヨーロッパにおいて生じている問題として福祉国家の危機、国家間の分裂の危機などが観察されます。こうした課題は、日本の経済システムの行方を考えるうえでも示唆に富みます。

事前に履修しておくことが望まれる科目

比較経済論、現代国際政治経済論、西洋経済史

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

EU経済を考えるために

経済システム、ヨーロッパ、経済統合、帝国と国民国家、福祉、環境

2

欧州統合の形成・欧州統合の見方

経済統合、政治統合、地域統合、経済的連邦主義、政府間主義

3

欧州統合の深化と拡大・戦後の変遷

深化、拡大、危機

4

EU統合の構造

欧州委員会、閣僚理事会、安全保障、通貨同盟

5

通貨協力からユーロへの進化

貿易決済制度、アンカー通貨、ユーロ域、ユーロ圏

6

EU東方拡大の意味

東方拡大、体制転換、自由化、安定化、民営化、転換リセッション

7

ユーロ圏・ユーロ危機・金融システム

通貨危機、金融市場

8

共通政策とEU財政

共通農業政策、競争政策、地域政策

9

EU経済と産業

産業革命、Industry 4.0、イノベーション、リスボン戦略

10

社会統合と福祉国家

社会統合、福祉国家、社会的市場経済、環境

11

EUの周辺と外側

ロシア、エネルギー、トルコ、イスラム

12

欧州周辺の資本主義の多様性

中東欧、バルト、社会主義

13

格差と移民・難民問題

労働力移動、移民、難民、社会的包摂

14

EU諸国の経済と統合

フランス、ドイツ、イギリス、その他

15

EU経済の展望と国際経済関係

中国、カーボンニュートラル

授業実施形態

【BCPレベル1-2の場合】
・第1回をWEBで、第2回~第15回を対面で実施。
(受講登録の結果、受講者が教室定員の50%を超えて、身体的距離が十分に確保できない場合は、全員WEB授業に切り替える場合がある)
【BCPレベル3-4の場合】
・第1回~第15回をWEBで実施。

授業外学習の指示

ウクライナ情勢、環境問題などヨーロッパをめぐる情勢、さらにEU統合の行方は世界的に注目されています。さまざまなメディアでの情報に接するとともに、関連する文献に目を通してください。また、EU経済だけではなく、世界経済の動きに関心を持ってください。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
55

EU経済統合と欧州経済に関する課題でレポートを作成していただきます。具体的なテーマは追って指示します。その理解に基づいて評価します。

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
45

毎回出席をとります。定期的に簡単な小テストを実施する、あるいはレポートを提出していただきます。

成績評価方法(備考)

新型コロナ感染症の感染状況と、受講者数によって評価方法を変更することがあります。変更の際には、授業時間に変更点をお伝えします。
レポートはいずれの場合でも、他人のものをコピーすることはないようにしてください。

受講および研究に関するアドバイス

新聞、ニュースに触れるとともに、日本との関係にも注目してください。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
欧州複合危機 遠藤乾 中公新書

教科書(使用頻度、その他補足)

毎回資料を配布します。また、必要なテキストは授業中に指示します。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
EU(欧州連合)を知るための63章 羽場久美子他 明石書店
EU統合の深化とユーロ危機・拡大 久保広正・吉井昌彦編 勁草書房
現代ヨーロッパ経済 田中素香他 有斐閣
EU経済・通貨統合とユーロ危機 星野郁 日本経済評論社
ユーロ危機 rpベール・ボワイエ 藤原書店
Routledge Handbook of the Economics of European Integration Badinger Harald ed. Routledge
Governance and Politics in the Post-Crisis European Union Ramona Coman ed. CUP

参考書(使用頻度、その他補足)

必要に応じて授業中に指示します。

参考になるwwwページ

https://european-union.europa.eu/index_en 
EUのサイトです。

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html