| Course Name | Year | Term | Period | Faculty / Graduate School | All Instructors | Credits |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 10052:Philosophy of the Body (L) | 2025 | Spring | Mon1 | College Of Letters | KAKUNI TAKASHI | 2 |
Campus
Class Venue
Language
Course Outline and Method
今年度は、西洋哲学史全般における身体論ではなく、現象学における身体の議論に絞って議論を行います。エトムント・フッサールによって開始された現象学の運動は、ドイツのみならず、フランスでサルトルやメルロ=ポンティと共に身体についての議論を重視する哲学となりました。この講義では、身体論を理解する上で、現象学がいかに重要であるか、その方法が哲学的な身体論にとっていかに有意義であるかを講義し、フッサール、ハイデガー、サルトル、メルロ=ポンティ、レヴィナス、アンリ、デリダなどの身体論について講義していきます。
授業の方法:講義(レジュメを配布します)
課題:課しません。学期末のレポートで評価します。質問等は、manaba +上で受け付けます。
Student Attainment Objectives
*現象学の方法論について理解する。
*各現象学者の身体論について理解する。
Recommended Preparatory Course
Course Schedule
| Lecture/Instructor(When there are multiple instructors) | Theme |
|---|---|
| Keyword, References and Supplementary Information | |
| 1 | 西洋哲学と身体の問題 |
二元論と客観主義 デカルトと心身二元論
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| 2 | 現象学の方法 |
フッサール、現象学的還元、態度変更、対象の構成、生活世界 |
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| 3 | フッサールと身体の問題ー物体の構成 |
『イデーン』第二巻 キネステーゼ 再帰的感覚 |
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| 4 | フッサールと身体の問題ー他者の構成 |
間主観性 感情移入 普遍的目的論 |
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| 5 | ハイデガーと身体の問題ー世界内存在と身体 |
世界内存在 手許存在 眼前存在 世界性 空間 |
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| 6 | ハイデガーと身体の問題ー『ツォーリコーン・ゼミナール』をめぐって |
実存主義 精神分析 現存在(Dasein)と此処存在(Hier-sein) |
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| 7 | サルトルと身体の問題ー対自身体と事実性 |
『存在と無』 対自身体 事実性 |
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| 8 | サルトルと身体の問題ー対他身体と他者のまなざし |
対他存在 対他身体 まなざし |
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| 9 | メルロ=ポンティと身体の問題ー二元論批判と科学批判 |
『行動の構造』 ゲシュタルト心理学 有機的身体と現象的身体 秩序と構造 |
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| 10 | メルロ=ポンティと身体の問題ー非人称性と世界内存在 |
『知覚の現象学』 身体図式 運動志向性 |
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| 11 | メルロ=ポンティと身体ー「肉」と「野生の存在』 |
『見えるものと見えないもの』 感覚の再帰性 可逆性 |
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| 12 | レヴィナスと身体の問題ー顔と愛撫 |
『全体性と無限』 顔 エロス |
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| 13 | アンリと身体の問題ー生と感情 |
『顕現の本質』 内在性 自己触発 感情 |
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| 14 | デリダと身体の問題ー触覚と西洋哲学批判 |
『触覚 ジャン=リュック・ナンシーに触れる』 触覚中心主義批判 人間中心主義批判 |
Class Format
Recommendations for Private Study
*予習は不要です。各自、復習をしてください。
Grade Evaluation Method
| Kind | Percentage | Grading Criteria etc. |
|---|---|---|
| Final Examination (Written) | ||
| Report Examination (A report to be submitted by the unified deadline) |
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| Exams and/or Reports other than those stated above, and Continuous Assessment (Evaluation of Everyday Performance in Class) |
100 | 学期末にレポートを課し、それで評価します。 |
Grade Evaluation Method (Note)
*講義の内容を正しく理解しているか。
*講義に加えて、関連する事柄について、自身で学習をしているか。
*哲学史的問題意識を持っているか。
Advice to Students on Study and Research Methods
Textbooks
Textbooks (Frequency of Use, Note)
Reference Books
| Title | Author | Publisher | ISBN Code | Comment |
|---|---|---|---|---|
| これが現象学だ | 谷徹 | 講談社 | 978-4061496354 | |
| メルロ=ポンティの思想 | 木田元 | 講談社学術文庫 |
Reference Books (Frequency of Use, Note)
Web Pages for Reference
How to Communicate with the Instructor In and Out of Class(Including Instructor Contact Information)
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