| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科 | 全担当教員 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 50203:デザイン経営論(BA) | 2024 | 秋セメスター | 木2 | 経営学部 | 後藤 智 | 2 |
キャンパス
授業施設
授業で利用する言語
授業の概要と方法
そこで、近年注目されるのが、不確実性を新たなイノベーションの種として利用しようとする「デザイン態度」とそれに基づいた思考方法の「デザインシンキング」である。この二つの概念の特徴は、企業のあらゆるプロセスは動的で状況依存的であることを認め、プロセスにおける一貫性よりもステークホルダーとの対話を反復的に行い、調整することを重視する。さらに、自己の経験や信念から得られた自己原理をプロトタイプとして積極的に取り入れようとする。それに対して、伝統的なマネジメントで使用されてきた「マネジメント態度」はプロセスの一貫性を重視するため、不確実性や属人性を排除することを重視する。
しかしながら、不確実性や属人性が排除された作業は今後AIに取って代わられる可能性が高い。デザイン態度とデザインシンキングはAIが未だ実現できない「不確実なものに意味を与える」個々の人間特有の能力である。つまり、デザイン経営とは人間個々が持つ自己原理と、そこから始まるステークホルダーとの対話をマネジメントし、イノベーションの創出を目指すことである。その一方で、これはマネジメント態度を否定しているのではなく、不確実性の状況によって(プロセスの段階に合わせて)、デザイン態度とマネジメント態度を使い分けることが重要である。これはデザイン経営においても、マネジメント態度の実践として経営学で学ぶ種々の分析フレームワークも利用することを意味している。
以上より、本授業ではデザインをマネジメントするために、まずデザイン態度を理解し、さらにマネジメント態度と使い分ける状況を理解し、デザイン経営を実践できるようになることを目的とする。
受講生の到達目標
知識・理解の領域
デザイン経営に関する理論を深く理解することができている(授業資料や参考文献を用いずに、自分の言葉で説明できる)。
思考力・判断力・表現力の領域
授業課題に対してデザインシンキングができる。
自己表現や他者との対話を通して、ステークホルダー間の調整ができる。
関心・意欲・態度の領域
デザイン態度・マネジメント態度を状況に合わせて発揮し、授業課題に取り組むことができる。
事前に履修しておくことが望まれる科目
授業スケジュール
| 授業回数/ 担当教員(複数担当の場合) |
テーマ |
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| キーワード・文献・補足事項等 | |
| 1 | <社会の発展とデザインの役割> |
・デザインの歴史 ・近代デザインの始まり ・マーケティングとデザインの違い
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| 2 | <デザイナリーシンキングの歴史> |
・デザイナリーシンキング ・ユーザー中心主義と人間中心主義 ・工学とデザインの違い ・ブリコラージュ ・リフレクション |
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| 3 | <デザイン態度とマネジメント態度> |
・デザイン態度の歴史と構成要素 ・社会構成主義と技術決定論の違い |
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| 4 | <デザイナリーシンキング①> |
・デザイナーの実践のレベル ・ワーキングプリンシプル・フレームイノベーション |
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| 5 | <デザイナリーシンキング②> |
・構造化理論 ・審美性 ・社会的アイデンティティ ・属人性 |
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| 6 | <アートとデザイン> |
・アーティスティックインターベンション ・デザインリサーチ |
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| 7 | <デザイン思考> |
・ユーザー中心主義 ・顧客観察 ・ラピッドプロトタイピング |
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| 8 | <意味のイノベーション①> |
・人間中心主義 ・ビジョン主導のイノベーション ・内から外へ向かうプロセス |
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| 9 | <意味のイノベーション②> |
・社会的アイデンティティ ・ダイバーシティとインクリュージョン ・社会文化モデル |
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| 10 | <デザイン経営の手法と事例の検討> ゲストトーク(予定) |
デザイン経営実践者のレクチャー、パネルディスカッション、質疑応答 |
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| 11 | <サービス・デザイン> |
・デザインにおけるサービスの捉え方 ・Product Service System(PSS) |
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| 12 | <イタリアにおけるデザイン経営①> |
・プロジェット(プロジェクト)の考え方 ・ストラテジックデザイン |
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| 13 | <イタリアにおけるデザイン経営②> |
・RACEモデル ・RACEモデルとデザインシンキングの関係 |
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| 14 | <革新的技術とデザイン> |
・クリティカルデザイン・スペキュラティブデザイン ・トランジションデザイン |
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| 15 | <まとめ> |
これまでの講義全体の重要点、キーワードを踏まえ最後の授業内課題を行うとともに、まとめ講義を行う |
授業実施形態
授業外学習の指示
・毎回、1 回あたり30分程度(目安)の作業・準備を要する課題の提出を求める。
・セメスター中 1 回5時間程度(目安)の作業・準備を要するレポート課題の提出を求める。
成績評価方法
| 種別 | 割合(%) | 評価基準等 |
|---|---|---|
| 定期試験(筆記) | ||
| レポート試験 (統一締切日を締切とするレポート) |
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| 上記以外の試験・レポート、平常点評価 (日常的な授業における取組状況の評価) |
100 | 各回で授業外学習として、リフレクションを行なって自分の考えを記述するレポート課題を課す。さらに、授業内課題を複数回抜き打ちで実施する。また、最終レポート課題として、授業外課題を期末に1度課す。
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成績評価方法(備考)
受講および研究に関するアドバイス
教科書
| 書名 | 著者 | 出版社 | ISBNコード | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| デザインマネジメント研究の潮流2010-2019 | 八重樫文・後藤智・安藤拓生 | 青山社 | 9784883593620 |
教科書(使用頻度、その他補足)
参考書
| 書名 | 著者 | 出版社 | ISBNコード | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| デザインマネジメント論のビジョン | 佐藤教司・八重樫文・後藤智・安藤拓生 | 新曜社 | 9784788517660 | |
| デザイン、アート、イノベーション -経営学から見たデザイン思考、デザイン・ドリブン・イノベーション、アート思考、デザイン態度- | 森永泰史 | 同文舘出版 | 9784495390372 | |
| 戦略的デザインマネジメント―デザインによるブランド価値創造とイノベーション | ブリジット・ボージャ・ド モゾタ, 岩谷昌樹, 長沢伸也, 河内奈々子 | 同友館 | 9784496045455 | |
| 突破するデザイン | ロベルト・ベルガンティ, 安西洋之(監修), 八重樫文(監訳), 立命館大学経営 学部DML(訳) | 日経BP社 | 9784822255251 | |
| デザイン・ドリブン・イノベーション | ロベルト・ベルガンティ,佐藤典司(監訳),岩谷 昌樹・八重樫文 (監訳・訳), 立命館大学経営 学部DML(訳) | クロスメデ ィア・パブリッシング | 9784802076715 |
参考書(使用頻度、その他補足)
参考になるwwwページ
授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法
備考
担当者は株式会社堀場製作所にて7年間の研究・開発に従事した経験をもち、現在は株式会社Design+Rの代表取締役を兼任している。さらに、大学教員としても毎年数件の企業の新製品開発プロジェクトのデザインを実施している。
URL:https://www.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/