Course Name Year Term Period Faculty / Graduate School All Instructors Credits
50203:Design Business (BA) 2024 Fall Thu2 College Of Business Administration GOTO SATORU 2

Campus

OIC

Class Venue

C372

Language

Japanese

Course Outline and Method

近年、社会の成熟化やインターネットの普及に伴って、消費者のニーズの多様化や市場のグローバル化が進んでいる。そのような状況の中で、企業を苦しめるものが「不確実性」である。つまり、市場の未来が読めない、それに伴って何をつくるべきかが明確にならない、さらに労働市場も流動化し、自社のリソースの確保も容易ではないなど、様々な不確実性に悩まされている。

そこで、近年注目されるのが、不確実性を新たなイノベーションの種として利用しようとする「デザイン態度」とそれに基づいた思考方法の「デザインシンキング」である。この二つの概念の特徴は、企業のあらゆるプロセスは動的で状況依存的であることを認め、プロセスにおける一貫性よりもステークホルダーとの対話を反復的に行い、調整することを重視する。さらに、自己の経験や信念から得られた自己原理をプロトタイプとして積極的に取り入れようとする。それに対して、伝統的なマネジメントで使用されてきた「マネジメント態度」はプロセスの一貫性を重視するため、不確実性や属人性を排除することを重視する。

しかしながら、不確実性や属人性が排除された作業は今後AIに取って代わられる可能性が高い。デザイン態度とデザインシンキングはAIが未だ実現できない「不確実なものに意味を与える」個々の人間特有の能力である。つまり、デザイン経営とは人間個々が持つ自己原理と、そこから始まるステークホルダーとの対話をマネジメントし、イノベーションの創出を目指すことである。その一方で、これはマネジメント態度を否定しているのではなく、不確実性の状況によって(プロセスの段階に合わせて)、デザイン態度とマネジメント態度を使い分けることが重要である。これはデザイン経営においても、マネジメント態度の実践として経営学で学ぶ種々の分析フレームワークも利用することを意味している。
以上より、本授業ではデザインをマネジメントするために、まずデザイン態度を理解し、さらにマネジメント態度と使い分ける状況を理解し、デザイン経営を実践できるようになることを目的とする。

Student Attainment Objectives

本講義では、以下の能力に関して、4段階の到達目標(相当の努力を要する→やや努力を要する→十分満足できる→期待している以上である)を提示する。
知識・理解の領域
デザイン経営に関する理論を深く理解することができている(授業資料や参考文献を用いずに、自分の言葉で説明できる)。
思考力・判断力・表現力の領域
授業課題に対してデザインシンキングができる。
自己表現や他者との対話を通して、ステークホルダー間の調整ができる。
関心・意欲・態度の領域
デザイン態度・マネジメント態度を状況に合わせて発揮し、授業課題に取り組むことができる。

Recommended Preparatory Course

Course Schedule

Lecture/Instructor(When there are multiple instructors) Theme
Keyword, References and Supplementary Information
1

<社会の発展とデザインの役割>

・デザインの歴史 ・近代デザインの始まり ・マーケティングとデザインの違い
※メディアを利用した授業(ライブ配信型)を実施

2

<デザイナリーシンキングの歴史>

・デザイナリーシンキング ・ユーザー中心主義と人間中心主義 ・工学とデザインの違い ・ブリコラージュ ・リフレクション

3

<デザイン態度とマネジメント態度>

・デザイン態度の歴史と構成要素 ・社会構成主義と技術決定論の違い

4

<デザイナリーシンキング①>

・デザイナーの実践のレベル ・ワーキングプリンシプル・フレームイノベーション

5

<デザイナリーシンキング②>

・構造化理論 ・審美性 ・社会的アイデンティティ ・属人性

6

<アートとデザイン>

・アーティスティックインターベンション ・デザインリサーチ

7

<デザイン思考>

・ユーザー中心主義 ・顧客観察 ・ラピッドプロトタイピング

8

<意味のイノベーション①>

・人間中心主義 ・ビジョン主導のイノベーション ・内から外へ向かうプロセス

9

<意味のイノベーション②>

・社会的アイデンティティ ・ダイバーシティとインクリュージョン ・社会文化モデル

10

<デザイン経営の手法と事例の検討> ゲストトーク(予定)

デザイン経営実践者のレクチャー、パネルディスカッション、質疑応答

11

<サービス・デザイン>

・デザインにおけるサービスの捉え方 ・Product Service System(PSS)

12

<イタリアにおけるデザイン経営①>

・プロジェット(プロジェクト)の考え方 ・ストラテジックデザイン

13

<イタリアにおけるデザイン経営②>

・RACEモデル ・RACEモデルとデザインシンキングの関係

14

<革新的技術とデザイン>

・クリティカルデザイン・スペキュラティブデザイン ・トランジションデザイン

15

<まとめ>

これまでの講義全体の重要点、キーワードを踏まえ最後の授業内課題を行うとともに、まとめ講義を行う

Class Format

第一回の授業以外は対面で実施する。

Recommendations for Private Study

・授業内で翌週のテキストの該当箇所を指示するため、予習を行うこと。
・毎回、1 回あたり30分程度(目安)の作業・準備を要する課題の提出を求める。
・セメスター中 1 回5時間程度(目安)の作業・準備を要するレポート課題の提出を求める。

Grade Evaluation Method

Kind Percentage Grading Criteria etc.
Final Examination (Written)

Report Examination
(A report to be submitted by the unified deadline)

Exams and/or Reports other than those stated above, and Continuous Assessment 
(Evaluation of Everyday Performance in Class)
100

各回で授業外学習として、リフレクションを行なって自分の考えを記述するレポート課題を課す。さらに、授業内課題を複数回抜き打ちで実施する。また、最終レポート課題として、授業外課題を期末に1度課す。
最終評価は、最終レポート課題の評価(41%)と毎回の課題と出席での平常点(59%)で評価を行う。

Grade Evaluation Method (Note)

Advice to Students on Study and Research Methods

本講義では、学生自身が講義内容に意味付けを行うことを促す。受講生には、講義内容に対して「自分にとって何の意味があるか?」、「自分の日常生活とどのような関係があるか?」を常に自問自答することを推奨する。

Textbooks

Title Author Publisher ISBN Code Comment
デザインマネジメント研究の潮流2010-2019 八重樫文・後藤智・安藤拓生 青山社 9784883593620

Textbooks (Frequency of Use, Note)

Reference Books

Title Author Publisher ISBN Code Comment
デザインマネジメント論のビジョン 佐藤教司・八重樫文・後藤智・安藤拓生 新曜社 9784788517660
デザイン、アート、イノベーション -経営学から見たデザイン思考、デザイン・ドリブン・イノベーション、アート思考、デザイン態度- 森永泰史 同文舘出版 9784495390372
戦略的デザインマネジメント―デザインによるブランド価値創造とイノベーション ブリジット・ボージャ・ド モゾタ, 岩谷昌樹, 長沢伸也, 河内奈々子 同友館 9784496045455
突破するデザイン ロベルト・ベルガンティ, 安西洋之(監修), 八重樫文(監訳), 立命館大学経営 学部DML(訳) 日経BP社 9784822255251
デザイン・ドリブン・イノベーション ロベルト・ベルガンティ,佐藤典司(監訳),岩谷 昌樹・八重樫文 (監訳・訳), 立命館大学経営 学部DML(訳) クロスメデ ィア・パブリッシング 9784802076715

Reference Books (Frequency of Use, Note)

Web Pages for Reference

How to Communicate with the Instructor In and Out of Class(Including Instructor Contact Information)

Learning Management System (manaba+R),Talk with Students

Other Comments

・担当者の実務経験について
担当者は株式会社堀場製作所にて7年間の研究・開発に従事した経験をもち、現在は株式会社Design+Rの代表取締役を兼任している。さらに、大学教員としても毎年数件の企業の新製品開発プロジェクトのデザインを実施している。
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://www.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/