| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科 | 全担当教員 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 14358:[2025 秋セメスター]刑法Ⅱ(各論)(JA) | 2025 | 秋セメスター | 金3-4 | 法学部 | 安達 光治 | 4 |
キャンパス
授業施設
授業で利用する言語
授業の概要と方法
この講義では、各犯罪に関する条文の規範的な意味内容の理解に立ち、判例の事案をはじめとする具体的事例の検討も行う。その際に重要なのは、単に有罪か無罪かということだけでなく、各犯罪の成立要件や他の犯罪との相違に関する理解に基づき、有罪とされる場合にどのような犯罪が成立するのか(罪名)について、的確に論証することである。そのために必要となる論述の方法等も、適宜解説する。
本講義は、対面授業の方法により実施される。
授業内容に関する質問は、manaba+Rの掲示板で随時受け付ける。質問に対する回答は、原則として、掲示板のリプライで行う。
小テストなどの課題については、解説のレジュメをmanaba+Rで公開する。定期試験については、採点講評を公開する。
受講生の到達目標
2.各犯罪の保護法益を的確に把握するとともに、罪刑法定原則に留意しつつ、条文解釈をめぐる判例、学説を批判的に検討することを通じて、問題となる事案における罪責の所在を論じることができるようになる。
事前に履修しておくことが望まれる科目
刑法総論の内容は理解できているという前提で授業を進める。
授業スケジュール
| 授業回数/ 担当教員(複数担当の場合) |
テーマ |
|---|---|
| キーワード・文献・補足事項等 | |
| 1 | 開講にあたって、刑法各論のあらまし |
開講にあたっての授業ガイダンス【+R授業】詳細はmanaba+Rを参照
|
|
| 2 | 殺人の罪 |
人の始期・終期、自殺関与罪の処罰根拠と着手時期、自殺関与と他殺の区別 |
|
| 3 | 傷害の罪、過失傷害の罪、自動車運転と犯罪 |
傷害結果、傷害現場助勢罪、同時傷害の特例、暴行概念、凶器準備集合罪、単純過失と業務上過失、危険運転致死傷罪、過失運転致死傷罪 |
|
| 4 | 堕胎の罪、遺棄の罪 |
堕胎概念、母体保護法、堕胎罪と共犯、遺棄罪の保護法益・性格、遺棄行為、保護責任者遺棄罪 |
|
| 5 | 逮捕・監禁の罪、脅迫の罪 |
逮捕と監禁の区別、監禁と同意、逮捕・監禁致死傷罪、脅迫罪の保護法益、脅迫概念、強要罪 |
|
| 6 | 略取・誘拐・人身売買の罪、不同意わいせつ・不同意性交等の罪 |
略取・誘拐・人身売買の罪の概略、営利目的、安否を憂慮する者、不同意わいせつ罪、わいせつな行為と性的意図、不同意性交等罪、監護者性交等罪、結果的加重犯と故意、十六歳未満の者に対する面会要求等罪、淫行勧誘罪 |
|
| 7 | 住居を侵す罪、秘密に対する罪 |
住居侵入罪の保護法益(平穏説・住居権説)、公共空間と侵入、囲繞地への侵入、ポスティング、不退去罪、信書開封罪、秘密漏示罪 |
|
| 8 | 名誉に対する罪 |
名誉概念、公然性、名誉毀損の結果、事実の証明、真実性の錯誤、侮辱罪 |
|
| 9 | 信用・業務に対する罪、財産犯総論 |
信用・偽計・威力、業務と公務の区別、業務妨害の結果、財産犯の体系、財物・財産上の利益、財産犯の保護法益 |
|
| 10 | 窃盗の罪①(一般論、成立要件) |
窃盗罪と遺失物横領罪の区別、死者の占有、占有の帰属、不可罰的事後行為 |
|
| 11 | 窃盗の罪②(不法領得の意思、親族相盗例) |
不法領得の意思、権利者排除意思・使用窃盗、利用処分意思・毀棄罪との区別、親族相盗例の刑の免除の根拠、親族関係の錯誤 |
|
| 12 | 強盗の罪①(一般論) |
財物強盗罪、利益強盗罪、暴行・脅迫要件、処分行為の要否、強盗予備罪 |
|
| 13 | 強盗の罪②(特別類型) |
事後強盗罪、昏睡強盗罪、強盗致死傷罪、強盗不同意性交等罪 |
|
| 14 | 詐欺・恐喝の罪①(詐欺罪の一般論、成立要件) |
詐欺罪の構造、財物詐欺罪、利益詐欺罪、欺罔行為、誤振込、利得目的、交付行為・処分行為、財産的損害 |
|
| 15 | 詐欺・恐喝の罪②(詐欺罪の個別論点・電子計算機使用詐欺罪・恐喝の罪) |
相当対価の提供、訴訟詐欺、クレジットカード詐欺、キセル乗車、電子計算機使用詐欺罪、恐喝罪、権利行使と詐欺・恐喝 |
|
| 16 | 横領の罪、背任の罪 |
委託物横領罪、業務上横領罪、遺失物等横領罪、占有物、二重売買、横領行為、不法原因給付と横領
|
|
| 17 |
盗品等に関する罪、毀棄・隠匿の罪
|
盗品罪の処罰根拠、本犯助長性、親族等に関する特例、毀棄・隠匿の罪の類型、建造物の他人性、ビラ張りと建造物損壊罪、物の汚損等と器物損壊罪
|
|
| 18 | 社会法益に対する罪総説、騒乱の罪、放火および失火の罪 |
社会法益に対する罪の概要、危険犯、騒乱罪、共同暴行の意義、多衆不解散罪、放火罪の類型、焼損概念、建造物の一体性、公共危険の認識 |
|
| 19 | 出水・水利に関する罪、往来を妨害する罪、公衆の健康に対する罪 |
出水罪の類型、往来妨害の罪の類型、あへん煙に関する罪、飲料水に関する罪 |
|
| 20 | 偽造罪総論、文書偽造の罪①(基本概念) |
公共の信用、偽造の罪の概要、公文書・私文書、形式主義・実質主義、有形偽造・無形偽造、文書概念 |
|
| 21 | 文書偽造の罪②(個別論点) |
有形偽造の意義、事実説、観念説、肩書の冒用、通称使用、名義人の承諾、補助公務員の作成権限、間接無形偽造 |
|
| 22 | その他の偽造の罪 |
通貨偽造罪、有価証券偽造罪、印章偽造罪、支払用カードの偽造、不正指令電磁的記録に関する罪 |
|
| 23 | 風俗に対する罪、国家法益に対する罪総説、国家の存立・国交に関する罪 |
公然わいせつ罪、わいせつ物頒布等罪、わいせつ概念、サイバーポルノ、賭博の罪、宗教的敬虔に対する罪、死体に対する罪
|
|
| 24 | 公務執行妨害の罪 |
公務執行妨害罪、職務強要罪、暴行・脅迫要件、公務と業務の区別、職務の適法性、強制執行妨害の罪、公契約関係競売等妨害罪 |
|
| 25 | 司法作用に対する罪 |
逃走の罪、犯人蔵匿罪、証拠隠滅罪、参考人の虚偽供述と証拠偽造罪、親族に関する特例、共犯問題、偽証罪、虚偽告訴罪 |
|
| 26 | 汚職の罪①(職権濫用の罪、賄賂罪総説) |
職権濫用罪、特別公務員職権濫用罪・暴行陵虐罪、賄賂罪の概要、賄賂罪の保護法益、賄賂の意義、単純収賄罪 |
|
| 27 | 汚職の罪②(賄賂罪の派生類型、個別論点) |
事前収賄罪、第三者供賄罪、加重収賄罪、事後収賄罪、あっせん収賄罪、職務関連性、職務密接関連行為、必要的没収・追徴 |
|
| 28 | 刑法各論の考え方 |
事例検討・論述の方法のまとめ |
授業実施形態
授業外学習の指示
成績評価方法
| 種別 | 割合(%) | 評価基準等 |
|---|---|---|
| 定期試験(筆記) | 80 | 上記「受講生の到達目標」に即して出題、採点のうえ評価する。 |
| レポート試験 (統一締切日を締切とするレポート) |
||
| 上記以外の試験・レポート、平常点評価 (日常的な授業における取組状況の評価) |
20 | 複数回の小課題(小テスト)によって評価する。詳細は、初回授業の「ガイダンス」で説明する。 |
成績評価方法(備考)
受講および研究に関するアドバイス
教科書
| 書名 | 著者 | 出版社 | ISBNコード | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 刑法各論講義〔第6版〕 | 松宮孝明 | 成文堂 | 978-4-7923-5431-2 |
教科書(使用頻度、その他補足)
参考書
| 書名 | 著者 | 出版社 | ISBNコード | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 刑法判例百選Ⅱ 各論〔第8版〕 | 佐伯仁志・橋爪隆(編) | 有斐閣 | 978-4-641-11551-4 |
参考書(使用頻度、その他補足)
参考になるwwwページ
(学外もから判例や司法統計を検索できる)
授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法
備考
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/