授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
14356:[2025 春セメスター]刑事訴訟法(JA) 2025 春セメスター 木1-2 法学部 森久 智江 4

キャンパス

衣笠/衣笠

授業施設

存心館ZS301号教室/存心館ZS301号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

刑事司法制度について、たとえば警察や検察による捜査について、またその後の刑事裁判に対して、どのようなイメージを有しているであろうか。刑事ドラマや映画で描かれる刑事事件への対応は、そうした捜査や刑事裁判のあくまで一側面に過ぎない。

わずか100条ちょっとしかない憲法においてその1割を占める、刑事司法手続に関する市民の権利が、詳細かつ厳格に保障されている意味とは何か。捜査に始まり、訴追そして公判という一連の刑事司法手続を概観しながら、その意味を探る。

その際、刑事裁判後のあり方との関連についても言及を行う。また、2000年代以降の各刑事司法改革、さらに現在も進む再審法改正までの改革によって、日本の刑事司法がいかに変わりつつあるのか、また変わっていないのかについても検討する。

なお、授業は各回に配布するレジュメに沿って進める。各回の講義後にmoodleを通じた課題に取り組んでもらい、それに対するフィードバックを行う。

受講生の到達目標

1.刑事司法手続について、その意義や仕組みについて、基本的理解を深める。
2.基本的理解を踏まえ、刑事司法手続の実際の運用状況について理解し、手続的保障がなぜ必要なのか、また、どこまで必要なのかを検討し、法学的知識を用いて説得的に説明できる。
3. 1及び2をふまえ、あるべき刑事司法手続について、自らの意見を的確かつ論理的に述べることができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

刑法など刑事法関連科目。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
0【授業期間開始前にオンデマンド配信】

刑事手続の全体像

適正手続主義、実体的真実主義/刑事訴訟法を学ぶ意義

1-2

捜査の意義

強制捜査と任意捜査、捜査の端緒

3-4

対物的強制処分

令状主義、捜索・押収

5-6

対人的強制処分

代用監獄、国際人権法から見た身体拘束制度、逮捕・勾留、身体拘束と取調

7-8

被疑者の防御手段

黙秘権、弁護人の援助を受ける権利、証拠保全請求権

9-10

公訴の提起

起訴便宜主義、起訴状一本主義

11-12

審判対象の変動①

不告不理の原則、訴因制度、訴訟条件

13-14

審判対象の変動②+中間テスト

訴因変更、訴因変更命令

15-16

公判総説

公開主義、当事者主義、迅速な裁判、公判前整理手続

17-18

証拠能力①:証拠裁判主義

証拠能力、証拠裁判主義、伝聞法則

19-20

証拠能力②:伝聞法則

伝聞法則、違法収集証拠排除法則、毒樹の果実論

21-22

証拠能力③:補強法則

証明力、自白法則、補強法則 

23-24

適正な事実認定

自由心証主義、合理的疑いを超えた証明

25-26

上訴

上訴の意義、不利益変更の禁止

27-28

裁判の効力、非常救済手段

既判力、一事不再理効、再審、裁判の執行(死刑)

授業実施形態

※第0回(授業期間開始前のオンデマンドによる+R授業)において、より詳細な受講にかかわる留意事項を説明する。

●対面授業を原則とする。
●原則として、すべての授業回で上記の形態で実施する。
●授業レジュメはすべてmoodle+Rを通じて事前配布を行う。印刷したレジュメの当日配布は行わない。
●録画データ等、オンラインでの授業資料の提供は、moodle+Rを通じて行う。

授業外学習の指示

●教科書については、中川孝博『刑事訴訟法の基本〔第2版〕』(法律文化社、2023年)を指定する。ただ、それ以外の自己の使いやすいものでも構わない。刑事訴訟法についての基本書を、必ず一冊は購入すること。
●授業で取り扱う内容について、基本書の該当部分を読み、予復習を行うこと。
●レジュメは自ら作るノートだと捉えて、積極的に書き込みながら活用すること。穴埋めは単なるキーワードに過ぎないため、自身の考えたことや疑問等を書き込み、あとで見直してみることをお勧めする。
●各回の課題に取り組む際に、その回の授業内容を振り返りながら取り組むこと。
●授業内で疑問に思ったことは、ぜひ自ら調べてみるようにすると、より思考が深まったり、内容に関する記憶が定着しやすくなるであろう。
●『判例学習・刑事訴訟法〔第3版〕』(法律文化社、2021年)は、重要判例において、裁判所が立てた規範とあてはめ、関連判例を丁寧に解説している。ぜひ予復習や(特に司法試験合格を目指す方や論述に自信がない方は)試験に向けた学習に役立てるべく、こちらも入手することを強くお薦めする。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 50

講義の理解度を確認するため、定期試験期間中に、論述式による試験を実施する。

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
50

●講義の理解度を確認するため、授業期間中に授業の時間内で、論述式による「中間試験」を実施する。試験の日程については、第1回に指示する。
●講義の理解度を深める一助として授業中にDVD等の視聴覚教材を使用し、簡単な「コメント」を、moodle+Rを通じて提出してもらうことがある。(当課題は出席点としてカウントするものではなく、記述内容に応じて加点する。)
●各回講義における理解度を自己点検してもらうために、簡単な論述問題を課す。解答はmoodle+Rを通じて提出してもらう。(当課題は出席点としてカウントするものではなく、記述内容に応じて加点する。)

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

●制度について「暗記」するのではなく、その仕組みを「理解」し、あるべき制度について「考える」ことを目的にして学ぼう。
●刑事訴訟手続のみならず、刑事司法制度全体について考えるという視点を意識しよう。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
刑事訴訟法の基本〔第2版〕 中川孝博 法律文化社 978-4-589-04269-9
判例学習・刑事訴訟法[第3版] 葛野尋之・中川孝博・渕野貴生編 法律文化社 978-4-589-04160-9

教科書(使用頻度、その他補足)

●教科書については、中川孝博『刑事訴訟法の基本〔第2版〕』(法律文化社、2023年)を指定する。ただ、それ以外の自己の使いやすいものでも構わない。刑事訴訟法についての基本書を、必ず一冊は購入すること(予備校の教科書は基本書ではないので注意)。理論を正確に理解し、論述の質を担保する(=論理的な文章を構築できるようになる)うえで、基本書を読んで正確に理解することは有益である。●『判例学習・刑事訴訟法』は、重要判例において、裁判所が立てた規範とあてはめ、関連判例を丁寧に解説している。ぜひ予復習や(特に司法試験合格を目指す方や論述に自信がない方は)試験に向けた学習に役立てるべく、こちらも入手することを強くお薦めする。●必要に応じてレジュメ・資料を配布、もしくはパワーポイントで提示する。パワーポイントで提示した資料は、授業後にmoodle+Rにアップロードを行う。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
リーディングス刑事訴訟法 川崎英明・葛野尋之編 法律文化社 978-4589037145
「無罪」を見抜く: 裁判官・木谷明の生き方 木谷明 岩波書店 978-4006033200
再審弁護人のベレー帽日記 鴨志田祐美 創出版 978-4904795873
冤罪 なぜ人は間違えるのか 西愛礼 集英社インターナショナル 978-4797681512

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

コミュニケーションペーパー,インタラクティブシート,manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/