Course Name Year Term Period Faculty / Graduate School All Instructors Credits
15864:[2025 Spring]Special Lectures in Media and Society (SG) 2025 Spring Wed4 College Of Social Sciences KONDO KAZUTO、MORI TATSUYA 2

Campus

KIC

Class Venue

IGAKUKAN IG301

Language

Japanese

Course Outline and Method

「映像表現から考える、市民社会のジャーナリズムとメディア・リテラシー」

【授業の概要】
 作家・映画監督の森達也客員教授による授業である。
 本授業は、ジャーナリズムという広大な裾野を、特に「映像表現」という視点から考察することを目的とする。具体的には、現状のテレビ報道やドキュメンタリー番組から古典的な映像作品、さらにはネットに氾濫する短い投稿映像までも含めて、ジャーナリスティックな観点や世相が受けた影響について考察と研究を行う。特に情報パッケージ化における市場原理の影響や、インサートやカットバックなど映像における作為性に着眼しながら、メディア時代におけるリテラシーとはどのように為されるべきかを考察し、身につけることを目標とする。
 特に基本的な指針としては、映像情報と発信者の作為性の関連については、リテラシーの基礎として強調したい。例えばドキュメンタリーの定義について『広辞苑』(第5版)は、「虚構を用いず記録に基づいて作ったもの。記録文学・記録映画の類。実録」と定義している。あるいは『新明解国語辞典』(第4版)の定義は、「潤色を加えず、実際あった出来事をそのまま記録したもの」である。「潤色」は脚色あるいは演出などの意味と推察される。
 言うまでもないがこの二つの定義はまったく的外れであり、実際あった出来事をそのまま記録することなど不可能である。カメラにはフレームやアングルなどの視点があり、撮影後には時間を自在に操作する編集作業も必要になる。
 このときに作為性を持たなければ、カメラのポジションは決められないし、編集の方針も立たない。そもそも何かを記録しようと思い立った瞬間に、主観は発動しているのだ。
 客観的なベートーヴェンの交響曲や中立なピカソの絵など誰にも想像できないように、作品は常に主観の反映である。ドキュメンタリーもその例外ではない。ならば映像ジャーナリズムはどのように位置すべきか。定位されるべきか。そうした歴史と現在も、この授業においては重要な要素となる。

【授業の方法】
本科目は大学設置基準ならびに立命館大学産業社会学部則、立命館大学大学院社会学研究科研究科則において、区分を面接授業とする。詳細な実施方法については、manaba+Rのコースニュース、「授業スケジュール」および「授業実施形態」欄を確認のこと。

Student Attainment Objectives

(1)成熟した市民社会におけるメディア・リテラシーとジャーナリズムの意義と重要性を理解し、それを適切に説明できるようになる。

(2)今日のジャーナリズムのありかたを、特に権力監視や調査報道などの観点に注視しながら考え、それを適切に説明できるようになる。

Recommended Preparatory Course

Course Schedule

Lecture/Instructor(When there are multiple instructors) Theme
Keyword, References and Supplementary Information
1<対面授業>

イントロダクション

概要と到達目標の説明。

2

文字メディアの歴史

リテラシーなき時代のメディアの実相。

3

メディア(映像・音声)の歴史

リュミエール兄弟以降、初めて目にする映像は人々にどのように影響を与えたか。
ラジオの黎明と歴史。

4

20世紀以降のメディア状況と世界状況

映像メディアと音声メディアの融合。
テレビジョンの歴史と発達。
ネット時代の幕開け。
グローバルなメディア状況が変える世界。

5

メディアとプロパガンダ1

ファシズム形成におけるメディアの役割。

6

メディアとプロパガンダ2

ファシズム以外の政治的プロパガンダの実相。
広告代理店の功罪。
日本におけるメディアのプロパガンダ(例えば五輪、あるいは新型コロナ)。

7

映像における作為とテクニック1

そもそも動画は幻想。フィルムは一秒24コマ、ビデオは一秒30フレームの静止画の連続でしかない。つまりはパラパラ漫画。

8

映像における作為とテクニック2

インサートやカットバックなど映像テクニックを学ぶ。ズームとは感情表現である。

9

政治とジャーナリズムの相克

海外のメディア(ジャーナリズム)と政治との距離。例えばペンタゴンペーパーズ、ウオーターゲート。日本なら同時代に起きた沖縄密約など、具体的な事件や事象から考える。

10

社会とジャーナリズムの相克

ペンタゴンペーパーズやウオーターゲートはニクソン大統領を辞任に追い込んだが、沖縄密約問題は(政権監視という)その機能を果たせなかった。その理由は何か。社会の違い、知る権利についての意識の違い、国民主権についての意識の違いなど。

11

映像ジャーナリズムにおける市場原理1

実例とともに考える。

12

映像ジャーナリズムにおける市場原理2

実際に映像などを視聴しながら考える。

13

映像情報とリテラシー1

あらゆる映像は撮影者や編集者の視点である。

14

映像情報とリテラシー2

YouTubeなど動画投稿サイトとリテラシー。そして映像情報の意味と意義。

Class Format

・原則として、対面で実施する。
・【+R授業】は第2回授業で実施する。詳細についてはmanaba等にて周知する。

Recommendations for Private Study

授業で使用する資料は事前に配布することがあるので、当日までに一読しておき、忘れずに持参してください。また、授業で使用する映像資料は事前に共有することがあるので、当日までに視聴しておいてください。

Grade Evaluation Method

Kind Percentage Grading Criteria etc.
Final Examination (Written) 0

Report Examination
(A report to be submitted by the unified deadline)

Exams and/or Reports other than those stated above, and Continuous Assessment 
(Evaluation of Everyday Performance in Class)
100

【レポート(50%)】映像ジャーナリズムやメディア・リテラシーに関する基礎的な理解に加えて、自分の考えを述べることができているかどうかを重視します。

【授業への積極的参加(50%)】毎週の授業のなかで、コミュニケーションペーパー(manaba+R)への記入を求め、それにもとづいて発言を求めたり、グループディスカッションを実施したりする場合があります。たんなる出席による加点措置はおこないません。

Grade Evaluation Method (Note)

Advice to Students on Study and Research Methods

毎週の授業のなかで、コミュニケーションペーパー(manaba+R)への記入を求め、それにもとづいて発言を求めたり、グループディスカッションを実施したりする場合があります。授業への積極的な参加が求められますので、留意してください。また、受講者の関心や受講者数に応じて、授業の進め方やスケジュールに変更が生じる可能性があります。

Textbooks

Textbooks (Frequency of Use, Note)

Reference Books

Title Author Publisher ISBN Code Comment
放送禁止歌 森達也 知恵の森 978-4334782252
フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへ 森達也 ミツイパブリッシング 978-4907364137
それでもドキュメンタリーは嘘をつく 森達也 KADOKAWA 978-4043625055
A3[上] 森達也 集英社 978-4087450156
A3[下] 森達也 集英社 978-4087450163

Reference Books (Frequency of Use, Note)

Web Pages for Reference

How to Communicate with the Instructor In and Out of Class(Including Instructor Contact Information)

Communication Paper,Learning Management System (manaba+R),Talk with Students

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