授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
30202:[2025 春セメスター]薬理学(M) 2025 春セメスター 水3 生命科学部 澤野 俊憲、田中 秀和 2

キャンパス

BKC

授業施設

フォレストハウス202号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 ヒトを含む生体や細胞は、外界との相互作用を伴う生命活動を行っている。薬物などの化学物質のみならず、ホルモンなどの生理活性物質、さらには光などの物理的刺激に対して、生体および細胞は受容体を介してシグナルを受け取り、応答する。薬理学は化学物質との相互作用を通じて生体を記述する学問である。
 薬理学では薬物の動態と作用メカニズムについての理論的背景を学んだ上で、さまざまな薬物についての各論を人体生理と関連させながら理解する。
 まず、薬物作用の化学量論的な考え方ならびに、アゴニスト・アンタゴニストの概念を学ぶ。
 次に、種々の生体内情報伝達物質を紹介し、それらの受容体の生理的役割を学ぶ。それに基づき、薬物の作用するしくみを、受容体ならびに細胞内シグナル伝達を軸として理解する。
 その後、中枢神経系、自律神経系、免疫系、循環器系、消化器系、代謝系、腎・泌尿器系、血液・造血器系、それぞれに作用する薬物、抗癌剤、抗生物質について学ぶ。

<授業の形式と課題に対するフィードバックの方法>
 授業は講義を中心とし、小テストまたはレポートを課す。
 小テスト(レポート)では、授業の内容を問い、理解を促進する。
 定期試験は実施しない。

受講生の到達目標

 代表的な情報伝達物質を挙げ、その生合成経路、分解経路、生理活性を説明できる。
 細胞膜受容体を介して起こる細胞内情報伝達について具体例を挙げて説明できる。
 薬物の作用するしくみについて、受容体、酵素およびチャネルを例に挙げて説明できる。
 代表的な薬物相互作用の機序について説明できる。
 薬物の主作用と副作用(有害作用)、毒性との関連および薬物の副作用と有害事象の違いについて説明できる。
 薬物の臓器や組織への移行について説明ができる。
 薬物の酸化、還元、加水分解、抱合反応について具体的な例を挙げて説明できる。
 中枢神経に作用する薬物について基本的知識を修得し、作用機序や主作用・副作用等を理解する。また、それらの薬物のうち代表的なものについて基本化学構造を示すことができる。
 末梢神経に作用する薬物について基本的知識を修得し、作用機序や主作用・副作用等を理解する。また、それらの薬物のうち代表的なものについて基本化学構造を示すことができる。
 免疫機能、炎症、アレルギーなどに作用する薬物について基本的知識を修得し、作用機序や主作用・副作用等を理解する。また、それらの薬物のうち代表的なものについて基本化学構造を示すことができる。
 循環器系に作用する薬を個々に挙げ、薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。また、それらの薬物のうち代表的なものについて基本構造を示すことができる。
 消化器系に作用する薬に関する基本的知識を修得し、作用機序や主作用・副作用等について説明できる。また、それらの薬物のうち代表的なものについて基本構造を示すことができる。
 腎の機能について学び、腎の部位における水、電解質等の再吸収と排泄について説明できる。また、利尿薬を作用機序別に分類し、臨床応用および主な副作用について説明できる。さらに排尿障害治療薬、子宮収縮薬の作用についても説明できる。以上の薬物のうち代表的なものについて基本構造を示すことができる。
 造血器および血液に作用する薬物に関する基本的知識を修得し、作用機序や主作用・副作用等について説明できる。また、それらの薬物のうち代表的なものについて基本構造を示すことができる。
 代謝系に作用する薬に関する基本的知識を修得し、作用機序や主作用・副作用等について説明できる。また、それらの薬物のうち代表的なものについて基本構造を示すことができる。
 抗腫瘍薬の作用を化学構造と関連づけて理解し、代表的な構造とその性質にについて説明することができる。
 感染症の治療薬を列挙し、それぞれの化学構造を理解すると共に、作用機序や主作用・副作用等を説明することができる。また、それらの薬物のうち代表的なものについて基本構造を示すことができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

人体の構造と機能1および2、分子細胞生物学1

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等

本科目は+R授業対象科目。第6回に+R授業を実施。詳細はmanaba+Rを参照

1 田中

薬物動態

薬物の吸収、分布、代謝、排泄

2 田中

薬物受容体の薬力学

薬物ー受容体結合、親和性、結合阻害

3 田中

化学情報伝達物質、細胞内情報伝達

薬物と標的生体分子、アゴニストとアンタゴニスト、生体内情報伝達物質、モノアミン系神経伝達物質、アミノ酸系神経伝達物質、ペプチド系神経伝達物質、オータコイド、エイコサノイド、一酸化窒素、セカンドメッセンジャー、Gタンパク質、情報伝達とリン化、細胞内・核内受容体

4 田中

中枢神経作用薬

麻酔薬、催眠薬、鎮痛薬

5 田中

中枢神経疾患の治療薬

抗てんかん薬、抗うつ薬、躁病治療薬、統合失調症治療薬、抗不安薬

6 田中

末梢神経系作用薬

交感神経系に作用する薬物、アドレナリン受容体、副交感神経系に作用する薬物、アセチルコリン受容体、神経節に作用する薬物、運動神経系に作用する薬物

【+R 授業】詳細は manaba+R を参照

7 澤野

炎症、アレルギーに作用する薬物

抗炎症薬、慢性関節リウマチの治療薬、アレルギーの治療薬

8 田中

循環器系に作用する薬物

抗不整脈薬、心不全治療薬、虚血性心疾患治療薬、高血圧治療薬、低血圧治療薬、昇圧薬

9 田中

消化器系に作用する薬物

胃に作用する薬、小腸や大腸の疾患に対する治療薬、肝臓疾患治療薬、胆道疾患治療薬、膵臓疾患治療薬

10 田中

泌尿器系に作用する薬物
抗腫瘍薬

ネフロン、尿細管、水・電解質等の再吸収と排泄、利尿薬、排尿障害治療薬、子宮収縮薬

アルキル化剤、代謝拮抗薬、抗腫瘍性抗生物質、微小管阻害薬、ホルモン類、白金製剤、トポイソメラーセ阻害薬、分指標的薬

11 田中

造血器および血液に作用する薬物

止血薬、抗血栓薬、造血薬

12 田中

代謝系に作用する薬物

糖尿病治療薬、脂質代謝異常の改善薬、高尿酸血症・痛風治療薬、骨代謝に関連する治療薬

13 田中

感染症に作用する薬物

抗生物質、合成抗菌薬、抗結核薬、抗ウイルス薬、核酸アナログ

14 田中

総括試験、講評

総括試験(60分程度)、講評(30分程度)

授業実施形態

対面授業を14回実施する。
最終回は総括試験と講評、解説を行う。

授業外学習の指示

 授業後、Manaba+Rを活用した小テスト・レポート(または授業で配布する小テスト・レポート)の問いに答えられるよう、講義資料や参考図書を参照し、薬理学の基礎的な考え方と知識を身につける。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

 受講生の到達目標に対応して、授業期間中に学修到達度を確認する小テストまたはレポートを数回実施する。
 また、総括試験において、薬理学理論の基本的理解と運用、各臓器組織に作用する薬の作用機序の基本的理解、代表的薬物についての基本的知識について問う。
 これらを総合的に評価する。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
カッツング薬理学 柳澤他(訳) 丸善出版
薬理書 グッドマン・ギルマン 廣川書店
New薬理学 田中千賀子他 南江堂
イラストレイテッド薬理学 原書8版 柳澤輝行(訳) 丸善出版 978-4-621-30104-3 田中分担翻訳

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

 スケジュール・講義内容等は、諸事情により変更される場合もあります。
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/