授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
15107:IR18‐DJ107 特殊講義(基幹科目)(RB) § 15108:IR-DR106 特殊講義(基幹科目)(RB) 2023 秋セメスター 月5 国際関係学部 龍澤 邦彦 2

キャンパス

衣笠

授業施設

恒心館KS305号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

本講義はフランス憲法及び政治制度を扱う。フランス憲法学は長らく憲法に関わる一般原則、国家論、人権論、選挙制度、比較憲法、サイクル論による憲法史、そして制度規範を含む政治制度論から成っており、いわゆる公法学の政治学的傾向が強かった。1979年になって初めてFrançois Luchaireを中心とする本格的な憲法の注釈書が出版されたが、日本の憲法の注釈書とはかなり異なるものであった。これは、l'Ancien Régimeを崩壊させたフランス革命以降、二つの王政、二つの帝政、五つの共和政を経験した歴史的な経緯によっていよう。その間多くの草案をも含めた憲法が審議され、制定された。L'Ancien Régimeの王国の基本法を除いても憲法公布以前に立憲君主制を施行するための1789年11月3日の憲法条項及び1791年憲法から始まって比較的安定した第三共和政でも1871年と1873年の憲法、大統領の7年任期を制定する1873年11月20日の法律(憲法法)が存在した。第四共和政の1946年憲法は12年間続いたが、そこでは22の内閣が交替し、その内⅓が41日以下しか続かず、最も短命なものは16日、1年以上続いたものは僅かに二つであった。現在はde Gaulle 将軍により始まった第五共和制であるが、このいわゆる1958年憲法が64年間安定して適用されている。ここでは、比較憲法論を除き、憲法の一般理論を縮めて、この現行第五共和制憲法に基づきフランスの政治制度と法規範を概説する。

受講生の到達目標

欧州の法律・政治制度の理解に欠くことのできないローマ・ゲルマン法体系の典型であるフランスの法秩序と政治制度の理解はまたEUと国際関係の理解にもつながる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

序論: 1.個人と国家

近代的な国民国家の意味と移民も含む個人、人権の根拠、個人の条件としての自由(現行憲法前文に定める人権宣言及び1946年憲法前文の諸規定)

2

序論: 2.代表制論

代表制の概念、代表制の形成、代表制のシステム化

3

選挙制

議員選出の組織化、選挙システム

4

憲法

主権論(人民主権説、国民主権説、折衷節)、憲法の概念、憲法の形成、憲法の改正及び廃止、憲法の政治的及び法律的保護、

5

l'Ancien Régime

王国の基本法、王権、疑似代表制、l'Ancien Régimeの社会構造

6

憲法サイクル論(1789年から1848年): 1. フランス革命期(第1共和政)、第一帝政、王政復古期まで

フランス革命期(国民公会期、反動期及び行政独裁期)から第一帝政期及び王政復古期(立憲君主制の下での議会制度の確立)

7

憲法サイクル論(1848年から1958年): 2. 第2共和政、第二帝政(1852年 から 1870年)、第3共和政、ヴィシ―政権まで

権力分立及び立法権の向上期(1848~1851)、行政権の反動期(1851~1871)、議会制共和主義期(1870~1940)、ヴィシ―のドイツ傀儡政権(1940年 - 1944年)

8

憲法サイクル論(1848年から1958年): 3. 第4共和政から第5共和制期

1946年の第四共和政から1958年の現行第五共和制

9

現行1958年憲法の特徴

大統領の人民による直接選挙及びその緊急権限、独特の統治行為論、司法権独立の意味(憲法院、国務院、破棄院)、全ての宗教性を公から排除する世俗性(laîcité)原則、郡県制に基づく中央集権体制下の自治制度から地方分権体制への移行の試み、EUとの関係性

10

現行憲法の政治制度と規範: 行政権;1.大統領制度、

元首としての大統領、大統領の権限と役割

11

行政権; 2.首相

首相の権限と役割、大統領との関係

12

立法権:

議員の選出、上院と下院、議会の権限と役割、

13

国法体系

法律と法律以外の法規則、EU法、国際法、

14

司法: 1.司法裁判所

司法権独立の意味、英米法や日本と異なる司法制度、破棄院を頂点とする司法裁判所の構成と機能

15

司法: 2. 国務院と憲法院

行政裁判所制度と国政の諮問機関及び法律以外の法規則の合法性審査を行う最高機関としての国務院、及び、法律の合憲性審査機関としての憲法院

授業実施形態

各回の授業実施形態については、本科目のmanaba+Rコースニュース等で案内します。また、第1回目の授業実施形態については、第1回目授業開始までに上記コースニュース等でお知らせします(※)。なお、授業配慮等の取り扱いについては、manaba+R「国際関係学部生のページ」および「学び支援サイト」で確認してください。

国際関係学部生のページ:https://ct.ritsumei.ac.jp/ct/course_1728150
学び⽀援サイト:https://www.ritsumei.ac.jp/pathways-future/

(※) 第1回目授業の授業実施形態を確認するためにはmanaba+Rの早期利用申請を行う必要があります。早期利用申請の詳細は、2023年度履修・登録の手引きを御確認ください。なおmanaba+Rで早期利用申請をおこなっても受講登録にはなりません。受講登録期間中に改めて登録を行う必要があります。

授業外学習の指示

講義以外にも、法学、社会学、政治学等の基本書を読んでおくのが望ましい。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

レポート評価を主とする(60%)。出席点は30%、積極的参加点は10%。受講生の到達目標を念頭に置いて、自分の持っている知識を組み合わせ、応用して考える論理的思考力を評価する。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

講義録を作成し配布する予定でいます。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

現在「フランス憲法及び制度制度論」(仮称)が仕上がる迄は講義録を使用する。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
La Constitution de la Rpublique française FLuchaire et G.Conac Economica 2-7178-1334-9
Le droit constitutionnel de la Vé République D.LG.Lavroff Dalloz 2247033296
権力・個人・憲法学―フランス憲法研究 (法学選書) 樋口陽一 学陽書房 978-4313430310
比較憲法 辻村みよ子 岩波書店 978-4000289191

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/