授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
14345:[2025 秋セメスター]行政法Ⅰ(JB) 2025 秋セメスター 木4-5 法学部,国際関係学部 谷 遼大 4

キャンパス

衣笠/衣笠

授業施設

存心館ZS301号教室/存心館ZS301号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

行政法のうち、行政法総論について講義する。
行政法といえば、例えば警察官職務執行法・食品衛生法・建築基準法・公衆浴場法・廃棄物処理法などのように、その規律の対象や内容などに応じて法律が無数に存在するほか、その内容を具体化する政省令(施行令・施行規則)があり、さらに地方公共団体が定める条例や規則が存在するなど、一見すると膨大で複雑である。しかしそれらは決して無秩序に存在しているわけではなく、一定のルールにしたがって定められており、また一定のルールにしたがって執行されなければならない。これらのルールの下で、国や地方公共団体の行政機関は、公共の利益を実現するために、さまざまな手法を用いて市民社会に介入していくことになる(「行政処分」、「行政指導」、「行政上の強制執行」など)。これらの行政法の一般的な考え方を学習する。
なお、行政救済法は行政法Ⅱで取り上げるため行政法Ⅰの範囲外であるが、行政法Ⅰと行政法Ⅱの学習内容は密接に関連するため、必要に応じて簡単に取り上げることがある。


講義は、次のような順序で進行する。
①行政法一般に妥当しうる行政法の基本的な原理・原則について取り上げ、解説する(行政法の一般原則)。
②行政活動を行う国や地方公共団体の行政機関について簡単に取り上げ、行政作用法の学習に必要な範囲でこれを概観する(行政組織法)。
③典型的な行政活動の類型を順次取り上げ、それぞれがどのような特徴を有しているのか、そしてそれらの行政の活動がいかなる場合に違法と評価されうるのかについて、解説する(行政作用法)。

本講義は原則として対面授業によるものとし、パワーポイントを用いて進行する。パワーポイントのスライドについては、PDF化したものをmanaba+Rを通じて配布し、また、授業において印刷したものも配布する予定である。
授業内で提示する論述問題、小テスト、定期試験については、実施後に解説又は講評などを行う。

受講生の到達目標

①数多く存在する行政法に妥当する基本的な考え方を理解・習得する。
②国や地方公共団体がどのようにして公共の利益を実現するために活動しているのか、その典型的な活動類型を理解する。
③こうした行政の活動がいかなる場合に違法と評価されうるのか、論じることができるようになる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

関連科目:憲法Ⅰ、憲法Ⅱ
憲法Ⅰ、憲法Ⅱについては、履修済みであることが望ましい。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

導入講義・行政法とは何か

行政法の全体像、行政法の特徴、他の法律科目との違い、行政法と社会の接点、行政法の学習の方法など

2

行政法の法源

成文法、不文法、憲法、法律、条例、政省令、命令など

3-4

行政法における基本原則

法律による行政の原理、信頼保護の原則、権利(権限)濫用禁止原則、平等原則、比例原則など

5

公法と私法

公法私法二元論、行政法と民事法の関係など

6

行政組織法

行政組織、行政主体、行政機関概念、行政機関の権限、委任など

7-8

行政立法(行政基準)

法規命令、委任命令、執行命令、行政規則、意見公募手続(パブリック・コメント)など

9-11

行政行為(行政処分)

行政行為、行政処分、行政行為の分類、行政行為の効力、行政行為の附款、取消訴訟の排他的管轄など

12-13

行政行為の瑕疵

行政行為の無効と取消し、行政行為の職権取消しと撤回、瑕疵の治癒、違法行為の転換、違法性の承継など

14-15

行政裁量

行政裁量、裁量処分、要件裁量と効果裁量、裁量基準、裁量権の踰越濫用、判断代置審査、判断過程審査など

16-17

行政手続

行政手続法、申請に対する処分、不利益処分、聴聞、弁明の機会の付与、理由の提示、手続的瑕疵など

18-19

行政指導

行政手続法、規制的行政指導、助成的行政指導、調整的行政指導、行政指導指針、指導要綱、行政指導の中止等の求めなど

20

行政契約

行政上の契約、競争入札、随意契約、給水契約、公害防止協定など

21

行政計画

都市計画、土地区画整理事業、計画裁量、計画に対する訴訟など

22-24

行政の実効性確保

行政上の強制執行、行政代執行、執行罰、直接強制、強制徴収、即時強制(即時執行)、行政罰、行政刑罰、秩序罰、過料、課徴金、公表など

25

行政調査

強制調査、間接強制調査、任意調査、犯則調査、税務調査など

26-28

行政情報の管理

情報公開、公文書管理、個人情報保護、情報公開訴訟、問題の解説など
【+R授業】詳細はmanaba+Rを参照

授業実施形態

対面授業にて実施する。

授業外学習の指示

予習については、原則として不要である。その代わり、授業では重要な部分を適宜指摘するため、授業にできる限り出席して該当箇所を復習するとともに、提示された課題については各自の責任できちんと取り組むこと。また、授業における疑問点については、レジュメのほか、指示された教科書の該当箇所を読んで解消し、それでもわからない場合には教員に質問すること。
授業内では、定期的に授業内容の理解を確認するための簡単な論述式問題を提示するため、学習上必要であると考える学生は、積極的に取り組むこと。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 60

定期試験では授業内容の理解度を問う

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
40

その他の課題(開講後に案内する)の評価

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

行政法Ⅰは、行政法Ⅱ(春学期)、環境法Ⅱ(春学期)、社会保障法(春学期)、税法(春学期)、地方自治法(秋学期)などといった3回生以降に配当されている開講科目の内容と深く関連するため、いずれかのクラスを2回生秋学期に履修することを強く推奨する。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
現代行政法入門〔第5版〕 曽和俊文ほか 有斐閣 9784641228443
図録 行政法 齋藤健一郎ほか編 弘文堂 9784335360084

教科書(使用頻度、その他補足)

授業において、講義内容に対応する箇所を指示するので、予習、復習、及び課題などに用いること。講義そのものは教員作成の資料に沿って進行する。初回講義において、他の基本書や参考書、判例集などを含めて紹介・説明する。なお、基本書は上記に限らず、何かしら1冊は購入されたい。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
行政法〔第5版〕(LEGAL QUEST) 稲葉馨ほか 有斐閣 9784641179554 参考図書
はじめての行政法〔第4版〕 畠山武道ほか編 三省堂 9784385322339 参考図書
行政法入門 須藤陽子 法律文化社 9784589042408 参考図書
入門行政法 正木宏長ほか 有斐閣 9784641228566 参考図書
行政法〔第3版〕(有斐閣ストゥディア) 野呂充ほか 有斐閣 9784641151093 参考図書
基本行政法〔第4版〕 中原茂樹 日本評論社 9784535527560 参考図書
行政法Ⅰ 興津征雄 新世社 9784883843756 参考図書
スタンダード行政法〔第2版〕 村上裕章 有斐閣 9784641228757 参考図書
公務員をめざす人に贈る 行政法教科書〔第2版〕 板垣勝彦 法律文化社 9784589042859 参考図書
判例フォーカス行政法 村上裕章ほか編 三省堂 9784385322759 判例集●
ケースブック行政法〔第7版〕 野呂充ほか編 弘文堂 9784335305207 判例集●
精読行政法判例 海道俊明ほか 弘文堂 9784335359491 判例集
行政判例百選Ⅰ〔第8版〕 斎藤誠ほか編 有斐閣 9784641115606 判例集●
行政判例ノート〔第5版〕 橋本博之 弘文堂 9784335359408 判例集●
行政法判例50!〔第2版〕 大橋真由美ほか 有斐閣 9784641228641 判例集
行政法概説Ⅰ〔第8版〕 宇賀克也 有斐閣 9784641228535 参考図書
行政法〔第7版〕 櫻井敬子ほか 弘文堂 9784335360213 参考図書
行政法演習サブノート210問 原田大樹ほか編 弘文堂 9784335360015 問題集
事例研究行政法〔第4版〕 曽和俊文ほか編 日本評論社 9784535525122 問題集
基礎演習行政法〔第2版〕 土田伸也 弘文堂 9784535521803 問題集
実戦演習行政法〔第2版〕 土田伸也 弘文堂 9784335358975 問題集
ファーストステップ 演習 行政法 原田大樹 東京大学出版会 9784130323864 問題集
基本行政法判例演習 中原茂樹 日本評論社 9784535523869 問題集

参考書(使用頻度、その他補足)

上記の書籍は、教科書だけでは理解できない場合などに各自で図書館などで参照することを想定している。●の付いている判例集については、授業資料(レジュメ)に、対応する判例番号を付している。判例集の詳細などは、初回授業において説明する。

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

講義には小型の六法かパソコン・タブレットなどを持参し、必要なときには条文を参照できるようにしておくこと。
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/