| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科 | 全担当教員 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 36327:科学技術と倫理(C) | 2023 | 春セメスター | 水5 | 情報理工学部,生命科学部,薬学部 | 鈴木 竜雄 | 2 |
キャンパス
授業施設
授業で利用する言語
授業の概要と方法
現代社会の科学技術の発達と利用にともなって生じてきた倫理的問題、すなわち生命倫理、環境倫理、情報倫理、工学倫理等々の問題について検討し、科学技術はいかにあるべきか、われわれは科学技術とどのようにかかわるべきかについて考える。
特に現代的問題として、核・原子力の問題は上記の問題すべてを含み、同時に人間の存在と生存に対する脅威として、過去から未来に渡る「通時的倫理」をも含んでいる。したがって、この問題は現在を生きる我々だけでなく、我々の子孫にまでその影響をおよぼすことも視野に入れ、考えていかねばならない問題である。
原子核分裂の発見、原子爆弾の開発、原子爆弾の使用、日本における原子爆弾の開発計画、核物質・核分裂の平和利用、原子力発電の展開、放射性廃棄物、最終処分場
【授業形態】
BCPレベル1~2:対面授業
BCPレベル3~4:メディアを利用した授業(ライブ配信またはオンデマンド)
【配慮要件】
以下の要件に該当する学生に対しては、ライブ配信またはオンデマンドでの配慮を行う。(申請内容に確認すべき点がある場合は、必要に応じて診断書等の公的な証明書の提出を求めることがある)
① 基礎疾患や持病がある等、感染した場合に重症化するリスク(※)の高い学生
② 基礎疾患や持病がある等、感染した場合に重症化するリスク(※)の高い同居家族がいる学生
③ 海外との往来制限により、学生本人が渡日・入国できない場合
(※) 呼吸器疾患、糖尿病、心不全等の国が定める基礎疾患を有する場合
【備考】
なお1回目はメディアを利用したライブ配信授業とする。
授業スケジュールはBCPレベル1~2を想定して記載している。BCPレベルの変更あるいは受講登録の結果によって、授業形態の切り替えを行う場合がある。変更があった場合にはmanaba+Rで周知を行う。
受講生の到達目標
2.日本の核開発の経緯を理解し、戦争と科学術の関わりを説明できる。
3.核兵器の拡散の発端とその拡大を理解し、科学技術の功罪を説明できる。
4.日本の原子力発電の需要と拡大の経緯を理解し、科学技術の功罪を説明できる。
5.核廃棄物の最終処分問題を理解し、科学技術の果たすべき役割を説明できる。
事前に履修しておくことが望まれる科目
授業スケジュール
| 授業回数/ 担当教員(複数担当の場合) |
テーマ |
|---|---|
| キーワード・文献・補足事項等 | |
| 1 | 講義内容・講義の形式・評価方法等の説明、講義を受講するための心得と契約、なぜ核・原子力問題を取り上げるのか? |
核・原子力問題と倫理、科学技術と戦争、科学技術と政治、科学技術と社会、これらを取り巻く倫理問題 |
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| 2 | 核分裂反応の発見、ウラン原子の人工的核分裂の成功、巨大なエネルギー |
キュリー夫人、マイトナー、ボーア、ハイゼンベルク、ナチス政権と核分裂反応発見の重なってしまった悲劇 |
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| 3 | ナチス政権の成立とユダヤ人科学者の亡命、ナチスによる新型兵器製造への恐怖、原爆製造への端緒 |
アインシュタインの手紙の真実、フリッシュ=パイエルスメモ、ドイツ・オーストリアから逃れた科学者を受け入れたイギリスとアメリカ |
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| 4 | なぜアメリカは原爆を開発できたか、ウラン濃縮と原子炉、プルトニウムの発見 |
オッペンハイマー、マンハッタン計画、フェルミと原子炉、トリニティ実験、プルトニウムの発見と核兵器 |
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| 5 | 核兵器の製造と使用、科学者の責任とは |
政治家と軍人と科学者の違い、科学者は使用に対して積極的であったか、「フランク報告」を考える、京都は目標から外されたのか |
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| 6 | なぜ日本に原爆が投下されたのか、科学者に責任と罪の意識はあったか、冷戦前夜 第1回映像鑑賞 |
オッペンハイマー、フランクリン・ルーズヴェルト大統領、チャーチル首相、ハイドパークメモとケベック協定、トルーマン大統領、スティムソン陸軍長官 |
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| 7 | 日本の核兵器開発、科学者と軍の共同作業、原爆と殺人光線 |
仁科芳雄、理化学研究所と陸軍、荒勝文策、湯川秀樹、京都大学と海軍、理論と現実の落差、しかし理論があれば製造可能でもある |
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| 8 | 日本はなぜ核兵器開発ができなかったか、戦後への眼差し |
戦線拡大による国家的疲弊、徴兵による労働力不足、ABCD包囲網による経済・エネルギー封鎖、科学技術研究の限界 |
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| 9 | 京都大学と海軍の核開発はどのようなものだったのか |
荒勝文策、湯川秀樹、京都大学、海軍、第2回映像鑑賞 |
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| 10 | 核なき世界は可能か? |
核軍拡と核兵器拡散、アイゼンハワーの国連演説、核物質の国際管理とその限界、戦略核と戦術核、限定的核兵器の使用、核兵器禁止条約の難しさ |
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| 11 | ビキニ事件の衝撃と平和利用 |
ビキニ水爆実験による日本漁船への被曝事件と日米政府の対応、原水爆禁止運動の始まり、日米合同委員会が生まれた理由、科学者はその時どう動いたか |
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| 12 | 核の平和利用としての原子力発電、日本にいかにして原子力発電が導入されたか |
正力松太郎、日米の原子力協定、原子力委員会、湯川秀樹の役割、核兵器廃絶と原子力発電推進の矛盾 |
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| 13 | 夢の科学技術とその限界 |
中東戦争とオイルショック、夢の技術としての原子力と大阪万国博覧会、使用済み核燃料とプルトニウム、プルサーマル計画、高速増殖炉の計画と挫折 |
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| 14 | 放射性廃棄物をいかに処分するべきか |
最終処分場の問題、フィンランド、オンカロ、日本における最終処分場問題は解決可能か、10万年先までの廃棄物管理 |
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| 15 | 最終処分の行方、如何にして使用済み核燃料(+軍事的核廃棄物)を処分してゆかなければならないか、フィンランドの挑戦 |
フィンランド、オンカロ、ヨーロッパの最終処分場問題、第3回映像鑑賞 |
授業実施形態
During the suspension period of BCP, classes will be as described in BCP levels 0-2.
【BCPレベル1~2の場合】
1回目をメディア授業(ライブ配信)、2~15回目を対面を実施する。
【BCPレベル3~4の場合】
メディア授業(ライブまたはオンデマンド)で実施
授業外学習の指示
また、基本的には毎回、各授業の内容を理解するための様々な書物などからとられたプリントを、授業日前までにmanaba+Rにて配布するので、授業までにそれらを読んでおくこと。なお30~60分の予習に相当する程度の分量と理解してもらうとよい。
また授業内容を踏まえ、各授業の復習を60分程度、配布プリントやレジュメやノートなどを読み返すことで復習をし、次の授業に備えること。
成績評価方法
| 種別 | 割合(%) | 評価基準等 |
|---|---|---|
| 定期試験(筆記) | 70 | 授業の内容を理解しているかどうかを問う論述試験を行う。 |
| レポート試験 (統一締切日を締切とするレポート) |
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| 上記以外の試験・レポート、平常点評価 (日常的な授業における取組状況の評価) |
30 | 毎回の授業の終盤に、その日の授業内容に関する感嘆なレポートを提出してもらう。次回の授業の冒頭に簡単な講評を行う。 |
成績評価方法(備考)
【定期試験に関わる留意事項】
(1)受講登録の状況およびBCPレベル3以上の場合に中止となる可能性がある。
(2)定期試験が中止となった場合、毎回の小レポートによる成績評価を行う。
(3)以下の要件に該当する場合に配慮を行う
① 学生本人に基礎疾患や持病がある等、感染した場合に重症化するリスク(※)があり、医師等により外出を控えるように指示されている場合(事前申請)
② 学生本人が検査陽性者に該当し、出席停止となっている場合(事後届出)
③ 学生本人が濃厚接触者に該当し、またはその疑いが強く、自宅待機を要請する場合(事後届出)
(※) 呼吸器疾患、糖尿病、心不全などの国が定める基礎疾患を有する場合
受講および研究に関するアドバイス
教科書
教科書(使用頻度、その他補足)
参考書
| 書名 | 著者 | 出版社 | ISBNコード | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 原子爆弾1938~1950年 | ジム・バゴット(青柳伸子訳) | 作品社 | 987-4-86182-512-5 | 新たに公開されたアメリカの公文書などの内容を踏まえた、詳細な原子爆弾の変遷に関わる書物 |
| 日本の核開発:1939~1955 | 山崎正勝 | 績文社 | 978-4-88116-075-6 | 詳細な資料分析による、日本軍と科学者による原子爆弾開発の経緯が詳細に描かれている |
| ロバート・オッペンハイマー:愚者としての科学者 | 藤永茂 | 朝日選書 | 978-4-02-259649-X | 「原爆の父」と称されるオッペンハイマーの評伝。特に「物理学者は罪を知ったか」という彼の言葉の真意を知るには良い書籍。 |
| 戦争の物理学 | バリー・パーカー(藤原多伽夫訳) | 白揚社 | 978-4-8269-0187-1 | 古代から現代までの戦争(武器)と科学技術の関係をわかりやすく解説している。一般に近寄りがたい原爆と水爆についても理解がしやすい。 |
| 荒勝文策と原子核物理学の黎明 | 政池明 | 京都大学学術出版会 | 978-4-8140-0155-2 | 京都大学の核爆弾開発の内実と戦後アメリカの科学者の事情聴取について詳細に描かれたもの。 |
| ヘンリー・スティムソン回顧録・下巻 | ヘンリー・スティムソン、マックジョージ・バンディ | 国書刊行会 | 978-4-336-06149-2 | 特に日本への原子爆弾使用への経過について、当事者の口から語られる言葉を読むことはあらゆる意味で意義深い。 |
| 徹底検証・使用済み核燃料 再処理か乾式貯蔵か | フランク・フォンヒッペル他 | 合同出版 | 978-4-7726-1116-9 | 原子力発電所をもつ各国が使用済み核燃料についてどのように考えているのかを詳細に記述されたもの |
参考書(使用頻度、その他補足)
参考になるwwwページ
授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法
備考
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/