授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
13392:[2025 春セメスター]IR18‐HJ301 専門演習(34) 2025 春セメスター 月5 国際関係学部 板木 雅彦 2

キャンパス

衣笠

授業施設

諒友館RY209号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

【+R授業について】
この科目は授業に関連する活動時間を含めると+R授業に相当する授業時間数を確保できるため、+R授業を実施しない。

わたしは2023年4月に65歳の定年を迎えた。そのため、「とうとうわたしのゼミも来年度が最後。。。」と覚悟を決めていた。ところが制度変更で、ゼミが担当できることになった!じつにうれしい。これで再び、国関最長ゼミの記録を更新していくことになる。みなさんは1期生から数えてじつに36期のゼミ生ということになる。つまり、みなさんの上には、35期、400数十人以上の先輩たちがいる。最年長者は、いまや56歳である。みなさんは卒業後、この数多くの先輩たちと長い長い板木ゼミ卒業生としてのお付き合いが始まる。

 2017年に共和党のトランプ氏が大統領に就任して以来、2021年に民主党のバイデン氏に大統領が交代してもなお、米中両国は激しい対立関係のただなかにある。当初は、貿易関係――アメリカの膨大な対中貿易収支赤字――に限定されるかと思われた摩擦が、今や最先端技術と軍事問題を包括する全面的な対立関係へと発展している。その帰趨は、米中関係をはるかに超えて、体制問題――いわゆる「権威主義国家」対「民主主義国家」の体制間対立――、覇権交代問題にまで影響を及ぼそうとしている。
 来年度は、今年度に引き続き、米中経済摩擦と覇権争いに焦点を当てて、学習を組み立てていきたい。2024年度は、これを先端半導体摩擦に焦点を当てて分析を行いつつある。なぜなら、現在アメリカは、中国に対して半導体製造装置の輸出、技術者の派遣、投資というすべての面で規制をかけており、まさに両国の対立関係の焦点となっているからである。なお、半導体にはメモリー半導体、パワー半導体、AI半導体など様々な種類があるが、その中核はAI半導体である。したがって、AIと結び付けながらこの問題を取り上げることで、21世紀中盤にかけた世界の経済と政治の動向をつかむことができる。
しかし、もとより問題は広くて大きい。国際経済学の理論と歴史に関する十分な準備なしに、この課題に取り組むことはできない。そこで、来年度のわたしたちのゼミでは、2024 年度に引き続いて、経済学および国際経済学(貿易・投資・金融)全般の基礎学習をまず前期に行なった上で、後期には3 回生全員で一つの「共同論文」の制作に取り組んでもらう。この「共同論文」の制作こそ、板木ゼミのメイン・イベントとなる。

受講生の到達目標

詳細な統計処理と、厳しい概念訓練、透徹した歴史感覚が求められる、たいへんdemanding & challenging な内容である。たしかに負担も大きく、後期になれば毎日ゼミ漬けになる。しかし、1 年後には、何かをしっかり学んだという実感と、確かな分析力を身につけることができる。また、それを支える団結力の強さとゼミ生の仲の良さが、30数年に及ぶわたしのゼミの自慢である。飲み会・合宿も多いし、夏冬の海水浴・スノボなどゼミ旅行もある。卒業生もゼミにしょっちゅうやってくる。大学を卒業してもお付き合いを続けていける生涯の友人を何人も見つけてほしい。

事前に履修しておくことが望まれる科目

経済関連の授業をなるべく多く受講しておくこと、経済学入門書・専門書にできるだけ目を通しておくこと。つねに英語力を鍛錬しておくこと。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1-14

ゼミの運営方法

☆3・4 回生合同のグループ研究(卒業論文の指導は、一部別立てとなる)
3月 春合宿
4月-7 月 文献輪読
8月 就活合宿
9月 夏合宿・夏旅行
10月-1月 3 回生共同論文、オープンゼミ
      4 回生卒論

授業実施形態

 

授業外学習の指示

経済学に限らず、国際関係学部生であることの特権を十分に活かして、政治や法律、社会や文化の従業をできるだけ多く受講することを強く推薦する。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

タームペーパー:40%
日常点評価:60%

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

広く社会問題全般に関心を持っていることが大切。日経新聞など、日々の新聞は必読。NHKやBBCの英語ニュースを聴こう。

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
『米中経済摩擦の政治経済学― 大国間の対立と国際秩序』 中本、松村編 晃洋書房
2030半導体の地政学 太田泰彦 日本経済新聞 2024 年

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
現代世界経済をとらえる 石田、板木、櫻井、中本編 東洋経済新報社 2010 年
半導体戦争 クリス・ミラー ダイヤモンド社 2023年
半導体産業のすべて 菊池正典 ダイヤモンド社 2023 年
半導体有事 湯之上隆 文春新書 2023 年
大規模言語モデルは新たな知能か ChatGPTが変えた世界 岡野原大輔 岩波書店 2023年
君たちはどう生きるか 吉野源三郎 岩波書店 1982年
アイデアの作り方 ジェームズ・ヤング 阪急コミュニケーションズ 1988年
読書と社会科学 内田義彦 岩波書店 1985年

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

Bureau of Economic Analysis, US Department of Commerce  http://www.bea.gov/
経済産業省 http://www.meti.go.jp/
財務省 http://www.mof.go.jp/
総務省 http://www.soumu.go.jp/ (統計および電子政府の総合窓口)
世界貿易機関WTO  http://www.wto.org/
国連貿易開発会議UNCTAD  http://www.unctad.org/

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

過去の卒業研究(卒業論文)テーマ一例
ここでは参考として、3回生共同論文のテーマをいくつか上げる。
「米中対立のコンセプトからみた半導体戦争の展望」(2023年度)
「第四次産業革命下の日本の理想の教育」(2022年度)
「新時代覇権競争―多方面で台頭する中国と既存覇権国」(2021年度)
 「デジタル社会とアルゴリズムの暴走」(2020年度)
 「米中覇権争い――対立の本質」(2019年度)
 「日本経済回復の道筋」(2018年度)
 「道なき道を行く「未完」の超大国 中国」(2017年度)
「金融経済の大爆走と実体経済——実は繋がっていた赤い糸——」(2016年度)
「日本の国債バブル崩壊リスク――資本の三層構造からの分析」(2015年度)
「未来なき格差拡大型資本主義――世界中に蔓延する邪悪な影」(2014年度)
「アメリカを暴く――崩れゆく覇権幻想」(2013年度)
「日本経済の行方――過剰貨幣資本非循環型擬制資本膨張経済の分析を通じて」(2012年度)
「バブルなき経済成長――アメリカ主導ボランチ型循環経済システムに組み込まれた国家たち」(2011年度)
「新興国バブル――高成長への幻想」(2010年度)
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/