Course Name Year Term Period Faculty / Graduate School All Instructors Credits
13685:Constitutional Law Ⅰ (JB) 2022 Fall Mon2,Thu4 College Of Law,College Of Social Sciences,College Of Letters,College of Image Arts and Sciences TADA ICHIRO 4

Campus

KIC/KIC

Class Venue

ZONSHINKAN ZS207/ZONSHINKAN ZS301

Language

Japanese

Course Outline and Method

 憲法総論および基本的人権について、対面による講義によって解説する。授業においては、重要な学説・判例について紹介するとともに、履修者自らが考えて理解するよう、論理性を重視して講義をすすめる。そのため、原則として講義のスタイルで行いつつも、履修者との対話を取り入れる場合もある。
 なお、憲法現象は「生もの」であるため、現実に生じている憲法現象を「賞味期限が過ぎないうちに」取り上げて解説することがある。
 中間的な到達度を確認する目的で、manaba+Rを利用して、複数回小テストを行う。この小テストは授業内で解説を行う。
 定期試験については、全体講評を行う。

Student Attainment Objectives

(1)憲法総論および基本的人権にかかわる基本的な学説・重要判例を説明することができる。
(2)憲法総論および基本的人権にかかわる諸概念を相互に論理的に関連付けて説明することができる。
(3)憲法総論および基本的人権にかかわる事例について、(1)(2)を踏まえて憲法的評価を与えることができる。

Recommended Preparatory Course

法学入門、政治学入門、民法Ⅰα(特に、権利主体論、公序良俗)。

Course Schedule

Lecture/Instructor(When there are multiple instructors) Theme
Keyword, References and Supplementary Information
1

授業ガイダンス
憲法の概念

形式的意味の憲法、実質的意味の憲法、憲法規範の特徴、憲法の分類、日本国憲法の基本原則

2

近代市民憲法の成立(1) 明治憲法

自由民権運動、藩閥政府、明治憲法の原理

3

近代市民憲法の成立(2) 日本国憲法の制定

ポツダム宣言、GHQ、在野の憲法草案、「押し付け憲法」論の評価

4

国民主権

主権の意味、国民主権の性格、憲法制定権力論、人民主権論

5

国民主権の下での天皇制

天皇制に対する基本的考え方、皇位の継承、象徴、天皇の権能、天皇の行為と責任

6~8

平和主義

戦争と武力の行使、国連憲章による国際的な戦争の違法化、自衛権の概念、9条の解釈、2015年安保法制

8~9

人権の歴史

権利保障の文書化、立法権に対抗する人権、社会的権利、第三世代の人権?

9~10

人権の概念とその保障

人権保障の原理、法的保障、平和的生存権の問題、人権と制度、人権の類型

11

基本的人権の主体

未成年者、外国人、天皇?、法人?、自然の権利?

12

憲法上の権利保障の限界

「公共の福祉」と基本的人権の制約原理、権利制約に関する違憲審査基準(利益衡量、二重の基準論)

13~14

特別な法律関係における人権、私人相互間の基本的人権

特別権力関係理論、公務員、在監者、私人間効力論

15~16

13条の保障内容

13条の存在意味、包括的権利保障、プライバシー権、自己決定権、環境権

17

平等

形式的平等と実質的平等、相対的平等、違憲審査基準の考え方

18~19

精神的自由(1) 思想良心の自由、信教の自由と政教分離、学問の自由

19条の意義、内心の自由、内心と矛盾する行為
20条の意義、信教の自由の内容と限界、政教分離原則、目的効果基準
23条の意義、学問の自由の内容、大学の自治

20~22

精神的自由(2) 表現の自由、集会・結社の自由

表現の自由保障の意義、知る自由と知る権利、規制の態様、違憲審査基準の考え方、報道・取材の自由、性的表現、集会の自由と公共施設、通信の秘密

23~24

経済的権利と居住移転等の自由

職業選択の自由の内容、規制目的二分論、規制態様の類型の違憲審査における意味
居住移転の自由の性質と限界
29条1項が意味するもの、財産権保障の限界、私有財産の公用収用、損失補償

25~26

人身の自由と適正手続保障

奴隷的拘束からの自由、適正手続保障の意義、31条が保障するもの、行政手続、刑事手続に関する諸権利

27~28

社会権

社会的権利保障の意義と特徴
生存権の法的性格、生存権の内容
教育を受ける権利の主体と性質、教育権
労働に関する権利と労働条件保障、労働基本権

29~30

国務請求権、参政権

裁判を受ける権利、国家賠償請求権、立法行為を原因とする賠償請求、国家賠償請求訴訟の機能
請願権、選挙権の法的性格

Class Format

【BCP レベル 1〜2 の場合】
 原則として対面授業を実施するので、【教室出席を求める】。
 ただし、Covid-19感染した場合に【重症化するリスク要因】を持っているなど、教室に来られない理由のある者に対してライブ配信を提供し、更にやむを得ない理由により当該授業の時間にライブ配信も含め受講できなかった者に対し、録画データ等の授業資料をオンラインで提供する。
 原則として、すべての授業回でこの形態で実施する。録画データ等の授業資料の事後提供は、やむを得ない理由により受講できなかった者に対して行うものであるので、受講生に一般的に公開するものではなく、「やむを得ない理由」を疎明した者に対してのみ行う。
 「やむを得ない理由」とは、主に、ライブ配信を受講しようとしたが、ネットワークやアプリなどのトラブルにより受講できなかったことを想定している。そのほか、学習要覧(全学部共通編)のⅢの「3.公欠、公欠以外の授業配慮、学校感染症に罹患した場合の取扱」に記載されている事由も、当授業において「やむを得ない理由」と見做す。いずれにせよ、疎明が必要である。

【BCPレベル 3~4 の場合】
 この授業が予定されている曜日時限にオンラインでライブ配信形式で実施する。

Recommendations for Private Study

下記に記した参考書などを参考に、予習・復習をすること。
manaba+R上で授業外に小テストを課す。

Grade Evaluation Method

Kind Percentage Grading Criteria etc.
Final Examination (Written) 60

到達目標(1)(2)(3)に対応して、基本概念や学説・判例の理解を前提に、憲法上の問題をはらむ事例に対し、憲法に照らした評価を問う問題を出す。答案の構成や論理性も評価の対象となる。
定期試験が実施できない場合は、定期試験に代えて定期試験期間にオンラインで試験を実施する

Report Examination
(A report to be submitted by the unified deadline)
0

Exams and/or Reports other than those stated above, and Continuous Assessment 
(Evaluation of Everyday Performance in Class)
40

到達目標(1)(2)に対応して、manaba+Rにおいて、小テストを4回行う(各10%)。

Grade Evaluation Method (Note)

Advice to Students on Study and Research Methods

毎日の新聞を必ず読み(必ず「紙」の紙面を読むこと。ネットのニュースは、ニュースバリュー自体が偏っている(フィルターバブル)ため、目に触れない重要なニュースを見落とす)、現実政治の動向を把握すること。日本史、政治・経済などの高校までにならったはずの常識的な知識を踏まえた授業内容であるから、それについて不足を感じる者は高校の復習をすること。

Textbooks

Textbooks (Frequency of Use, Note)

Reference Books

Title Author Publisher ISBN Code Comment
憲法講義 第2版 本秀紀ほか 日本評論社 978-4-535-52344-9
基本講義 憲法 第2版 市川正人 新世社 978-4-88384-345-9
現代憲法入門 只野雅人ほか 法律文化社 978-4-589-04011-4 多田が分担執筆
START UP 憲法 判例50! 上田健介ほか 有斐閣 978-4-641-22719-4 初学者向け判例集
憲法判例百選Ⅰ 第7版 長谷部恭男ほか編 有斐閣 978-4-641-11545-3 定番判例集
憲法判例百選Ⅱ 第7版 長谷部恭男ほか編 有斐閣 978-4-641-11546-0

Reference Books (Frequency of Use, Note)

以上は、予習・復習など、授業外で必要な学習のために掲示している

Web Pages for Reference

How to Communicate with the Instructor In and Out of Class(Including Instructor Contact Information)

Learning Management System (manaba+R)

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URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html