授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
14650:東洋史特殊講義(LB) 2020 春セメスター 木1 文学部 鷲尾 祐子 2

キャンパス

衣笠

授業施設

清心館SE203号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

家の政治

中国の古代中世にかけて、国家の租税や、徭役・兵役などを実質的に担ったのは、戸(世帯)という単位であり、戸は家とも称される。国はその保持につとめ、統制しようとした。社会においては、儒教の流行以降大家族の理想が定着した。社会的な威信を保つ上で立派な家族であることが重要であり、立派な大家族を維持するため家内には力関係が設定された。国も士大夫も家を注視し、それをよりよいものにしようと務めた。政治の対象であった家について考える。また家は、大多数の人がそれに属す基層単位であり、ヒトを育むと同時に縛ったものである。家について考えることは、当時のすべての人の存在を歴史的に考えることにつながる。
授業は、講義形式で行う。各単元の終了時にコミュニケーションペーパーを用いて単元の内容に賄する質問、感想、意見の提出を求める。その中の特徴的なものを次回の授業冒頭で取り上げ、回答や捕捉説明をおこなう。

注意:この講義は、四月三十日第四回目までSkype for Businessで行います。

○Skype for Businessは、オンラインで遠隔会議をするためのアプリです。パソコン・携帯電話のどちらからでも参加可能です。(ワイファイ通信で参加されることを推奨します)。

○携帯電話で参加されるかたは、あらかじめアプリのインストールをお願いします。appストアで無料のインストールが可能です。

○音声が聞こえにくいことがあります。お手数ですが、聞こえにくい場合はイヤホンをお使いください。

○マナバのコースニュースに会議参加のためのurlを表示しますので、講義時間のやや前にそちらをクリックし、講義会場にアクセスしてください(通信が安定するまで時間がかかることがあります)。会場のurlは講義ごとに作成されますので、注意してください。
初回講義のurlのみ、こちらにも掲示しておきます。
https://meet.lync.com/ritsumei365-lt/ywt05756/1IY5YTUI

○ハウリングをおこす可能性があるため、各自のマイクはミュートにしておいてください。

○Skype for Businessの使用手引き(pdf)をマナバに公開しておきますので、目を通していただけますと有り難いです。また、iPhoneによる参加手順を動画にしたものをアップしておきます。

受講生の到達目標

中国社会を考える上で不可欠の組織である「家」について、その特徴を成立過程に即して理解する。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等

中国古代中世の政治と社会 概説

皇帝、官僚制、文書行政、地方有力者、官吏登用制度、親族制度

資源としてのヒト―「里耶秦簡」住民名簿

兵役、徭役、丁中制

戸とは 「戸律」

戸、家、同居共財

戸籍の手続き―あの世への転居届け

戸、戸籍、財産登記

地域の統制、連坐・監視・郷官

什伍制、父老、郷里

「家」と戸― 鼂錯の上奏

家の機能・扶養・生計

親族関係法規 父母子・夫婦関係の法律

律令、儒教、父系、尊卑

相続争い 甘粛省張掖臨沢県黄家湾漢墓群M23号墓西晋簡冊

均分相続、裁判、宗族

住民名簿一、長沙走馬楼三国呉簡名簿の構成

走馬楼呉簡・世帯構成

10

住民名簿二、長沙走馬楼三国呉簡名簿と戸品

走馬楼呉簡、戸品、徭役、戸等

11

住民名簿三 女性の年齢史 

女性史 妻 母 女性と労働

12

分家騒動と大家族―『後漢書』獨行列伝李充伝

大家族・三族制家族・兄弟・世代間尊卑

13

宗族と相互扶助

宗族 父系と母系 地域社会 豪族 塢

14

公私と家 劉向『列女傳』

列女傳 公私 国家と家

15

検証テスト

学修到達度検証テスト(60分)と解説(30分)

授業実施形態

授業外学習の指示

予習 前回の授業で次回の内容に関する文献を紹介する。それを読んでくること。
復習 レジュメ・ノートを見てわかった点・不明点をまとめる

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

1、授業内レポート 60%
講義内で複数の課題を提示すうので、そのうちの一つを選びレポートを作成してもらう。授業内容を理解しているか、叙述が正確か、レポートとしての体裁に則っているかを評価する。
2、一時限ごとに授業終了時に記述・提出する各自の質問や感想・意見 40%

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

コミュニケーションペーパー,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html