| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科 | 全担当教員 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 33733:[2025 秋セメスター]西洋経済史Ⅱ(E) | 2025 | 秋セメスター | 木2 | 経済学部 | 大塩 量平 | 2 |
キャンパス
授業施設
授業で利用する言語
授業の概要と方法
資本主義と市場経済に基づく近代西洋の経済は、19世紀以降、徐々に世界的に浸透し、現代のグローバル化の基盤であり続けている。それは一般には「グローバルスタンダード」という単一のしくみだと考えられがちだが、近代西洋の経済が形作られた歴史的経緯を詳しく見ると、各国・地域の政治・社会・文化の影響でさまざまな経済のあり方が生まれ、それらが併存・競合する中で、徐々に共通の流れが生まれてきたことがわかる。「西洋的」な経済のあり方とは、実は多様である。
この授業では18世紀以降の欧米各国の工業化と国際市場の拡大に着目しつつ、近代の西洋社会の変容を経済史的観点から講義し、現在の西洋経済のあり方を明らかにする。その際、経済活動そのものや経済政策を整理するだけではなく、政治や社会、文化など幅広い視点から、近代西洋世界の経済の歴史を描き出す。そして最後には、現代の「グローバル化」や人々の「自由」にまつわる問題を、西洋経済史の一つの帰結として論じることにしたい。
【授業の方法】
講義形式で行う。授業形態に関わらずmanabaで質問・感想が提出されれば、次回以降それに応答する。
【授業後の課題・質問の提出】
・数週おきに授業内容の要約小レポート作成課題を設定する(提出必須:平常点に組み入れる)。
・毎回の授業後にmanaba上で質問・感想を提出する機会を作る(提出任意:成績には一切無関係)。
【授業内容の(若干の)変更の可能性】
受講生の質問・感想に応じて授業内容を調整するため、授業スケジュールに記した内容の多少の変更や、対面/オンデマンド形態の変更もあり得る。その際はmanaba+Rや授業教材内でなるべく2週間前までに、遅くとも1週間前に周知する。
受講生の到達目標
西洋経済の歴史から、現代の西洋および世界経済のなりたちを説明できるようになる。
事前に履修しておくことが望まれる科目
授業スケジュール
| 授業回数/ 担当教員(複数担当の場合) |
テーマ |
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| キーワード・文献・補足事項等 | |
| 1 | イントロダクション:近代西洋経済の大きな流れ |
資本主義、市場経済、近代化、グローバル化、
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| 2 | 近世から近代へ:「消費革命」から考える |
近世オランダ・イギリスの消費革命と産業革命
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| 3 | 産業革命の実態①:イギリスで最初の産業革命がはじまった経緯① |
産業革命、技術革新、燃料、蒸気機関、綿工業、各地の産業革命の動向
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| 4 |
産業革命の実態②:イギリスで最初の産業革命がはじまった経緯(続)
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イギリス各地の産業革命、ベルギーの工業化、ドイツの工業化
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| 5 | 産業革命の実態③:大陸諸国への産業革命の広がり(続) |
ドイツの工業化②、西ヨーロッパ諸国の産業革命の総括、経済成長と資源不足
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| 6 | 19世紀の経済発展と人間 |
19世紀イギリス・ドイツの労働・社会問題への対応、家父長制の変化、労働問題
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| 7 | 自由主義の変容と近代から現代への変化:「自己責任」の果たし方の変容 |
自由主義、労働問題、近代家族、社会政策
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| 8 | 19世紀のグローバル化の進展①:ヨーロッパ経済の拡大 |
自由貿易、自由貿易帝国主義
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| 9 | 19世紀のグローバル化の進展①:ヨーロッパ「列強」の競争激化とその帰結 |
1871年の大不況、保護主義と関税戦争、ナショナリズム
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| 10 | 19世紀のグローバル化の帰結:第一次世界大戦と戦後処理 |
第一次世界大戦、総力戦、戦債問題、戦間期
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| 11 | 20世紀前半の西洋経済:アメリカの繁栄と戦間期ヨーロッパ |
アメリカの大量消費社会、自動車会社の発展、世界恐慌とヨーロッパへの波及
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| 12 | 戦後の西洋経済:ヨーロッパの復興とアメリカ中心の世界経済の生成 |
大西洋憲章、マーシャルプラン、GATT
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| 13 | 戦後ヨーロッパの経済発展とヨーロッパ統合 |
ECSC、EC、EU、ドイツ統一、東方拡大、統合の現状
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| 14 | まとめ:西洋経済の現状と展望 |
新自由主義・ポピュリズムの伸張と反グローバルの動き
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授業実施形態
その区分は上記授業計画に記してある。なお、質問・感想によっては授業内容を追加するため、対面/オンデマンド区分の変更の可能性もある。変更の場合は前週に授業内およびmanabaで告知する。
いずれの授業形態でも授業資料はOne Driveで事前提供し、授業中に教室では配付しない。
(オンデマンド回の動画資料は授業期間中は公開し続ける。)
授業外学習の指示
成績評価方法
| 種別 | 割合(%) | 評価基準等 |
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| 定期試験(筆記) | 60 | 論述問題。授業内容を理解し、それをもとに各自の見解を論述できるかどうかを判断する。 |
| レポート試験 (統一締切日を締切とするレポート) |
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| 上記以外の試験・レポート、平常点評価 (日常的な授業における取組状況の評価) |
40 | 全14回の授業のうち計5~7回ほど、授業後に前週およびその週の授業内容を要約する小論述課題を設定する。提出締切は、対面授業中実施の場合は授業終了時、オンデマンド授業中実施の場合は授業設定日の翌日の朝9時。
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成績評価方法(備考)
歴史の授業は情報量が多く、また現代日本の常識でとらえられない事象を議論するため、ネットに頼るようなことがないよう、毎回授業に出席し内容理解に努めてほしい。
受講および研究に関するアドバイス
それにもかかわらず、昨年から、AIを使ったと思われるレポートが提出されるケースが急増している。
それらは単位を落とすことに結びついている。
この授業は、AIを用いた勉強では決して対処できない。それでは単位を取れないと肝に銘じてほしい。
授業内容を誠実に理解し、それを自分のちからでレポートにまとめることが、もっとも効果的な勉強方法である。それを面倒と思うのであれば、決して受講しないこと。
この授業は、歴史的な大転換にさしかかっている現代社会を、長い目で理解する能力を養うためにある。AIなどに頼っても、時代の困難を乗り切れるわけがないことを痛感したくないのであれば、真摯に授業に取り組むことを求める。授業内容を理解しないまま提出しても、それは採点時に教員はすぐに見抜く。専門研究者の眼を甘く見ないようにして頂きたい。
なお、本授業はヨーロッパの近現代(おおむね18世紀以降)を対象とするが、高校世界史の知識がある方が有利ということは決してない。
それよりも、上に書いた覚悟と、ヨーロッパに対する強い関心がなければならない。
なお、本講義と併せて春学期に開講される西洋経済史Iの受講を強く勧める。その授業では、近現代ヨーロッパの原型が出来上がった経緯を扱う。
教科書
教科書(使用頻度、その他補足)
参考書
| 書名 | 著者 | 出版社 | ISBNコード | 備考 |
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| 経済史 : いまを知り, 未来を生きるために | 小野塚知二 | 有斐閣 | 前近代の経済の大きな流れの理解に役立つ。本講義の歴史観も本書に依拠している。(「西洋経済史I」でも同様ゆえ、通読することを強く勧める) | |
| エレメンタル欧米経済史 | 馬場哲ほか | 晃洋書房 | 全体的な参考書 | |
| 西洋経済史 | 奥西孝至ほか | 有斐閣 | 全体的な参考書 | |
| 世界史のなかの産業革命 | ロバート・アレン(眞嶋/中野/安元/湯沢(共訳) | 名古屋大学出版会 | 第3回授業の参考書 | |
| 社会経済史学事典 | 社会経済史学会 | 丸善 | ||
| 論点・西洋史学 | 金澤周作(監修) | ミネルヴァ書房 |
参考書(使用頻度、その他補足)
参考になるwwwページ
授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法
備考
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/