授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
12432:[2025 春セメスター]IR18‐AJ109 特殊講義(基礎科目)(RB) § 12433:IR-AR108 特殊講義(基礎科目)(RB) 2025 春セメスター 水4 国際関係学部 大田 英明 2

キャンパス

衣笠

授業施設

恒心館KS305号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 【+R授業について】
4⽉1⽇までにmanaba+Rのコースニュースに+R授業の案内を掲載する。必ずmanaba+Rのコースニュースを確認すること。

 本講義「日本の経済発展」は現在起きている日本および世界の政治・経済・社会をより深く理解するため、日本の第二次世界大戦前の時期(明治・大正・昭和初期)から戦後・現代までの経済的な歩みを振り返り、国際的な観点から成功と失敗の経験の重要性を学ぶこと主眼とする。 本講義では、日本がどのように発展し、世界有数の経済大国になったのかを学ぶため、現在までの日本の経済発展の歴史を採り上げる。さらに、戦後の日本の歩みを主に経済の観点から分析する。  日本は明治以降近代化を図り、日清・日露戦争を経て、第一次世界大戦から第二次世界に至る主要国の仲間入りを果たしたが、1930年代の世界的不況のなかでいち早く世界恐慌から回復した。しかし、2.26事件以降日本の軍国主義の台頭・加速化が結果的に太平洋戦争に至り大きな損失をこうむった。戦後日本は米国からの大きな政治・経済的圧力のもとにいかに日本経済・社会が変貌してきたかを示す。 日本は1970/80年代にピークを迎えバブル期を経て、「失われた30年」といわれる経済低迷期を迎えている。現在日本は世界で類を見ない貧困化と低所得化が進み、あらゆる分野での劣化が見られる。こうした現在の日本の様々な問題や教訓や課題について過去の日本の経験から一層深く現代日本における様々な問題を学ぶことができる。本講義は経済面が中心となるが、政治・社会・外交関係の問題も論じる。特に日本の初期工業化の背景、海外からの影響、経済と政治の相互作用、国家の役割と民間部門のダイナミズム、工業化の社会的・政治的側面などが採りあげる。
受講生は本授業で質問等を教員に対して行い、できるだけ疑問等を解決することが望ましい。

受講生の到達目標

① グローバリゼーションの進展に伴う様々な問題について理解するための基本的な日本の経済の歩みを学び、日本が現在直面する様々な問題・課題に関する理解を一層深める
② 日本経済および国際経済への理解を深め、現在起きている日本や世界の政治・経済・社会や市場の背景を理解することができる

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

テーマ:イントロダクション: 日本の栄枯盛衰 (近代以降の日本)

20世紀以降の日本

2

テーマ:19世紀末(明治末期)と大正: 産業革命と工業化

産業革命 大正の自由化と経済発展 関税自主権

3

テーマ:戦間期と第二次世界大戦期と世界恐慌

昭和恐慌 金本位制 日本のケインズ:高橋是清
高橋経済政策の成功と終焉 ファシズムの台頭 

4

テーマ:1930/40年代世界経済と WW2・ブレトンウッズ体制

ブロック経済と世界貿易縮小均衡、戦争経済と加速化 
1930年代の世界経済のブロック化と戦争経済

5

テーマ:敗戦と戦後復興 1945-49年~米国依存の基礎~

民主化と農地改革 復興経済 ドッジライン シャウプ勧告

6

テーマ:戦後・高度成長期 1950~60年代

朝鮮戦争と復興 所得倍増論 経済白書(1956)「もはや戦後ではない」

7

テーマ:経済的成熟期 1970年代

経済大国 累進課税と所得分配進展 重化学工業進展 米国貿易摩擦と自由化

8

テーマ:1980年代:黄金期 ’Japan as No.1’

世界一の日本の銀行資産 最先端の技術革新  

9

テーマ:プラザ合意(1985)とバブル期の 日本と世界(1985-1990)

バブル経済 プラザ合意と円高 強まるジャパン・バッシング

10

テーマ:新自由主義の導入と民営化

民営化と規制緩和 日米関係 新自由主義 中曽根政権 バブル経済

11

バブル崩壊:金融自由化・ 規制緩和の悪循環

『失われた30年』の始まり 米国の年次要望書 新自由主義の進展 金融危機 

12

テーマ:新自由主義加速化 (2000年代)

小泉政権:新自由主義 「構造改革」と郵政民営化・規制緩和

13

テーマ:「アベノミクス」下の日本経済 ~「失われた10年」の評価~ (2010年代)

リーマンショック以降の不況と政権交代  アベノミクス 「3本の矢」 リフレ理論 量的・質的緩和 (QQE)

14

テーマ:今後の日本の課題と展望

新自由主義の限界 日本経済「失われた30年」と 山積する問題 格差拡大 非正規雇用の一般化  社会保障の質・量の低下
 1. 所得格差・貧困の拡大への処方箋
 2.所得分配と経済成長
 3.税制改革と政府歳入の増加
 4.社会保障制度の再構築
 5.少子高齢化への解決策
 6.民主主義の機能化と日本の政治・経済・社会制度
  の変革

授業の形態(全般)

本授業は原則対面授業であるが、ライブ配信授業の場合もある。その場合、Manaba+Rに啓司するZoomアドレス参照のこと。

授業実施形態

本授業は対面授業で行うがオンラインを使う場合もあり、その場合にZoomを使用する。アドレスについてはManaba+Rにて確認すること。

授業外学習の指示

常日頃からの日本や世界の政治・経済・社会の動きを常に把握、最新の知識を得ることが重要である。その上で、様々な事象の起きている理由や背景について深く探求することが重要である。したがって、本講義を受講するものは、経済学、政治学、社会学、国際関係論など様々な社会科学の講義課目をとることが望ましい。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

授業の成果を複数に分けてレポート(中間・最終)を提出させ、それに基づき評価する。

成績評価方法(備考)

レポート評価は100%(中間、最終とも50%ずつ)である。
本講義は例年参加学生数が多数であるため、各学生との双方向の議論は困難である。しかし、講義に出席している学生とそうでない学生は最終得点と明らかな相関性がみられる。質問は授業中でも可能であるが、メールで行うことも可能であるし、アポを取ればオンライン(Zoom)での教員との直接対話も可能である。

受講および研究に関するアドバイス

本講義では出席数などは 評価において考慮しない。ただし、例年出席の少ない学生と真面目に出席する学生との最終的な点数は非常に相関性が高く歴然としている。真面目に出席し予習復習を行わない学生が最終的に高得点を取得することは期待できない。また、近年急速に進化している生成AIなどを使用した単なるコピペや出題の意図を汲んでいない解答などは評価は必然的に低評価となる。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

特定のテキストはない。参考書、Webサイトを参照。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
『途上国ニッポンの歩み―江戸から平成までの経済発展』 大野健一 有斐閣 現在中古でのみ入手可能
所得再分配と経済成長~累進性強化に伴う景気回復への道~ 大田英明 立命館国際関係研究 27巻 3号:27-54
日銀金融緩和政策の中国・香港市場/ 経済への影響 大田英明 立命館国際研究』 31巻 第1号
日銀金融緩和政策の米国経済および市場に与える影響 大田英明 立命館国際研究 33巻 1号:1-33.
新自由主義からの脱却 ―日本の長期的成長に向けた処方箋― 大田英明 立命館    国際研究 第33巻3号, 2021年1月
安倍政権の政治経済学的検証 大田英明 立命館国際研究 第36巻1号
平成経済 衰退の本質 金子勝 岩波書店  2019年4月
日本のマクロ経済政策: 未熟な民主政治の帰結 熊倉政修 岩波書店  岩波新書 2019年6月
経済で読み解く日本史 大正・昭和時代 上念司 鳥新社 2019年5月
昭和経済史 (岩波現代文庫) 中村隆英 岩波書店 2007年5月
昭和史講義【戦後篇】(上)(下) 筒井清忠 筑摩書房  2020年8月
日本経済30年史: バブルからアベノミクスまで 山家悠紀夫 岩波書店 2019年10月
バブル経済事件の深層 奥山俊宏 岩波書店 2019年4月
新自由主義と脱成長をもうやめる 中野剛志他 東洋経済新報社, 2024. 2024年3月

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

Prof. Ohno.'s HP  https://www.grips.ac.jp/teacher/oono/hp/lec_J.htm
財務省   https://www.mof.go.jp
財務総合研究所 https://www.mof.go.jp/pri/ 
日本銀行 https://www.boj.or.jp  https://www.boj.or.jp/statistics/index.htm/ 
OECD  http://www.oecd.org/tokyo/home/  https://data.oecd.org
総務省統計局 https://www.stat.go.jp
日本政策投資銀行 設備投資研究所  https://www.dbj.jp/ricf/
三菱リサーチ&コンサルティング https://www.murc.jp
第一生命経済研究所 http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/
ニッセイ基礎研究所 www.nli-research.co.jp/?s



授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/