| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科 | 全担当教員 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 33732:[2025 春セメスター]西洋経済史Ⅰ(E) | 2025 | 春セメスター | 木2 | 経済学部 | 大塩 量平 | 2 |
キャンパス
授業施設
授業で利用する言語
授業の概要と方法
この授業では、ヨーロッパの前近代、つまり中世・近世の社会経済(=経済活動と、それを支える人間や社会のあり方)を多角的に考える。
経済のしくみや経済活動のパターンは、長い期間の人々の努力や習慣の積み重ねでできている。
現代や将来の経済を理解するには、経済学の理論を身に付けると共に、現実の経済現象の長い変化を整理し、その影響を考えることが欠かせない。経済史はそのために世界各地の経済現象を把握し、各地や各時代を比較しながら、人間や社会の経済活動とは何なのか、ということを考える学問である。
近現代になると世界各地に進出し深い影響を与えたヨーロッパだが、前近代ではおもにヨーロッパ内部でのみ経済活動を行っていた。しかし、まさにその時代にヨーロッパ固有の社会経済のあり方が生まれ、それが近代に変容しつつ世界にも浸透していく。つまり、近現代西洋の力の根源を理解するには、前近代の社会経済・文化を深く考えることが必須である。また、その経緯を考えることで、近現代ヨーロッパ社会の基本であり、かつ日本を含む現代世界の「グローバルスタンダード」の基本ともなっている「資本主義」や「自由主義」の歴史的本質を理解する手がかりが見いだせる。
【授業の方法】
講義形式で行う。授業形態に関わらずmanabaで質問・感想の提出があれば、次回以降それに応答する。
【授業後の課題・質問の提出】
・1~数週おきに、授業内容の要約小レポート作成課題を設定する(提出必須:平常点に組み入れる)。
・毎回の授業後にmanaba上で質問・感想を提出する機会を作る(提出任意:成績には一切無関係)。
【授業内容の(若干の)変更の可能性】
受講生の質問・感想に応じて授業内容を調整するため、授業スケジュールに記した内容の多少の変更や、対面/オンデマンド形態の変更もあり得る。その際はmanabaや授業内で1週間前に周知する。
受講生の到達目標
また、ヨーロッパで現代の経済の原型が生まれてくる歴史的経緯について自分の考えを明確にできる。
事前に履修しておくことが望まれる科目
授業スケジュール
| 授業回数/ 担当教員(複数担当の場合) |
テーマ |
|---|---|
| キーワード・文献・補足事項等 | |
| 1 | 経済史とは何か①:イントロダクション |
前近代とは
|
|
| 2 | 経済史とは何か②:イントロダクション② |
近世・近代とは
|
|
| 3 | 前近代ヨーロッパの産業構造① |
封建制、領主制、農地制度
|
|
| 4 | 前近代ヨーロッパの産業構造② |
三圃制、東方植民、荘園の変化、中世都市
|
|
| 5 | 前近代ヨーロッパの産業構造③ |
中世都市、ギルド、手工業、遠隔地商業、イタリア商人の地中海商業
|
|
| 6 | 前近代ヨーロッパの産業構造④ |
ハンザ商人の北海・バルト海商業、ヨーロッパ大陸内陸部の商業
|
|
| 7 | 前近代ヨーロッパの産業構造⑤ |
内陸商業(つづき)、農村工業の発達、中世の農工商業の相互関係のまとめ
|
|
| 8 | ⑥前近代から近代へ:近世の市場経済と経済活動① |
14世紀の危機(寒冷化、ペスト)、封建制の危機
|
|
| 9 | 前近代から近代へ:近世の市場経済と経済活動② |
封建制の危機(農民の反乱と領主の対応)、14世紀の危機と商業の変化
|
|
| 10 | 前近代から近代へ:近世の市場経済と経済活動③ |
商業の根本的変化、スペイン・ポルトガルの海外進出、商業革命
|
|
| 11 | 前近代から近代へ:近世の市場経済と経済活動④ |
商業革命(続き)、農村の変化とプロト工業化、オランダ商業の躍進
|
|
| 12 |
絶対王政の経済史的意義
|
オランダ(続き)、絶対王政とは
|
|
| 13 | 近世から近代へ② |
イギリス絶対王政、経済発展の東西比較(ポメランツの大分岐説)
|
|
| 14 | 近世から近代へ③ |
モラルエコノミーとポリティカルエコノミー
|
授業実施形態
その区分は上記授業計画に記してある。なお、質問・感想によっては授業内容を追加するため、対面/オンデマンド区分の変更の可能性もある。変更の場合は前週に授業内およびmanabaで告知する。
いずれの授業形態でも授業資料はOne Driveで事前提供し、授業中に教室では配付しない。
(オンデマンド回の動画資料は授業期間中は公開し続ける。)
授業外学習の指示
成績評価方法
| 種別 | 割合(%) | 評価基準等 |
|---|---|---|
| 定期試験(筆記) | ||
| レポート試験 (統一締切日を締切とするレポート) |
||
| 上記以外の試験・レポート、平常点評価 (日常的な授業における取組状況の評価) |
100 | ①(60%前後)全14回の授業のうち計5~7回ほど、授業後に前週およびその週の授業内容を要約する小論述課題を設定する。提出締切は、対面授業中実施の場合は授業終了時、オンデマンド授業中実施の場合は授業設定日の翌日の朝9時。
|
成績評価方法(備考)
歴史の授業は情報量が多く、また現代日本の常識でとらえられない事象を議論するため、ネットに頼るようなことがないよう、毎回授業に出席し内容理解に努めてほしい。
受講および研究に関するアドバイス
この授業の目的は、ヨーロッパ社会の特質や、人間全般の経済活動の本質的部分を探ることですから、ハッキリした解答はありません。むしろ、高校世界史の知識のイメージでレジュメを表面的に読むだけだと、授業内容を見失う危険もあると思って慎重に受講し、授業をよく聞いて自身の考えを持ってください。
そのため、中学校程度の基礎知識があれば十分です。
ただし、ヨーロッパの政治経済や文化への「強い関心」を抱くことは絶対に必要です。この点を踏まえて受講を判断してください。
また、本講義は配布資料も多く、情報量は少なくありませんので、試験前にまとめて勉強することはほぼ不可能でしょう。高校世界史やネット上にある一般的な用語説明では足りない内容を扱いますし、それについての各自の見解を期末に論述してもらいます。
※本講義と併せ、秋学期開講(3回生以上配当)の「西洋経済史 II 」の受講を勧めます。その授業では、近現代ヨーロッパを扱うことで、現代の西洋経済のみならず日本を含めた世界全体の現代経済のあり方を歴史的に理解し、将来への課題と展望を得るための手がかりを講義します。
教科書
教科書(使用頻度、その他補足)
参考書
| 書名 | 著者 | 出版社 | ISBNコード | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 経済史 | 小野塚知二 | 有斐閣 | 9784641165151 | 前近代の経済の大きな流れの理解に役立つ。本講義の歴史観も本書に依拠している。(「西洋経済史II」でも同様ゆえ、通読することを強く勧める) |
| ハーメルンの笛吹き男 | 阿部謹也 | 筑摩書房 | ||
| 民のモラル | 近藤和彦 | 筑摩書房 | ||
| 社会経済史学辞典 | 社会経済史学会 | 丸善 | ||
| 論点・西洋史学 | 金澤周作(監修) | ミネルヴァ書房 | ||
| 図説 中世ヨーロッパの商人 | 菊池雄太(編著) | ミネルヴァ書房 | 978-4309763125 |
参考書(使用頻度、その他補足)
参考になるwwwページ
授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法
備考
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/