授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
33731:[2025 秋セメスター]日本経済史Ⅱ(E) 2025 秋セメスター 木2 経済学部 細谷 亨 2

キャンパス

BKC

授業施設

コラーニングⅠ 403号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 この講義では、日本を対象にしながら、現在私たちがよって立つ経済社会はどのような歴史的成り立ちをもっていたのかを考える。講義の主な対象は「現代」(ここではさしあたり、1930年代の昭和恐慌期から90年代のバブル崩壊まで)の経済史である。
 本講義では、経済政策、産業構造、生産・流通・消費、金融、土地所有、企業、労働といった経済に関する事柄だけでなく、政治・軍事の動向を含めた対外関係を強く意識することで、世界(またはアジア)の中の日本という視点から経済史を理解できるような講義を目指したい。講義の中では、可能な限り史料も積極的に活用する。現在に生きる私たちとの関わりや、グローバルな視点で日本の歴史を学ぶ姿勢、史料・文献を読み解く力は、2022年から新設された高等学校の必修科目「歴史総合」でも強調されているところである。そのことは当然、大学教育においても発展的に追求すべき課題といえよう。
 授業は対面で実施する。教科書は指定しない。授業に際しては、対面の場合は、毎回教室でレジュメを配布する。また、毎回授業時に配布するリアクションペーパーに感想・疑問を記入してもらう。その内容は平常点に加える。

受講生の到達目標

・現代日本経済史に関する基礎的な事実を理解し、他者に対して論理的に説明することができる。
・日本の経済社会の歴史的成り立ちを理解し、現代の諸問題について歴史的な視点から考えることができる。
・経済社会に関する歴史的事象を、アジアや諸外国との関係に留意しつつ考えることができる。
・経済史は歴史(過去)だけでなく、現在を含めて考えるアクチュアルな学問分野である。経済史の考え方を身に付けることで、現在の諸問題をより深く掘り下げて検討することが可能になるだろう。知識はもちろん大事だが、それに拘泥したり、用語の暗記だけで終わってしまってはほとんど意味がない。

事前に履修しておくことが望まれる科目

特に指定しないが、春学期の日本経済史Ⅰを履修しておくと理解がスムーズになるだろう。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

イントロダクション

現代日本経済史を学ぶ、授業の進め方

2

高橋財政ー昭和恐慌期(1)

世界恐慌、国際金本位制から管理通貨制へ、財政金融政策・中央銀行の役割、満洲事変、2・26事件

3

戦前日本の農村問題ー昭和恐慌期(2)

農村経済更生運動、産業組合、関東軍、拓務省、満蒙開拓団、分村移民、中国残留孤児

4

国家総力戦の時代ー戦時体制期

戦時統制と戦時動員、厚生省、国民徴用令、「産業戦士」、「大東亜共栄圏」、日中戦争からアジア・太平洋戦争へ

5

敗戦から占領へー戦後改革・復興期(1)

ジョン・ダワー『敗北を抱きしめて』、「断絶説」と「連続説」、非軍事化と民主化、財閥解体、独占禁止、農地改革

6

経済自立と国際社会への復帰ー戦後改革・復興期(2)

傾斜生産方式、復興金融金庫、ドッジ・ライン、朝鮮特需、日米安保体制と米軍基地、「弾道下の村」、「寛大な賠償」

7

変貌する経済社会ー高度経済成長期(1)

技術革新、「一億総中流」、集団就職、「消費革命」、福田恒存「消費ブームを論ず」

8

演習

小テスト
【+R授業】詳細はmanaba+Rを参照

9

政府と企業ー高度経済成長期(2)

所得倍増計画、財政投融資、日本開発銀行、通産省、企業主義、日本的労使関係、企業集団と企業系列、トヨタ生産方式

10

流通・商業の再編ー高度経済成長期(3)

商店街とスーパー、「流通革命」、消費者主権、大規模小売店舗法、中内功『我が安売り哲学』

11

変わる農業と農村ー高度経済成長期(4)

農業基本法、農業近代化、選択的拡大、兼業化、「機械化貧乏」、出稼ぎ、過疎と過密

12

原発と地域社会ー高度経済成長期(5)

核と原子力、第五福竜丸事件、ゴジラ、「アトムズ・フォー・ピース」、福島第一原発、東日本大震災と原発事故

13

民営化・規制緩和・バブルの時代ー安定成長期

新自由主義、「政府の失敗」、「増税なき財政再建」、国鉄の分割・民営化、土地・金融バブル

14

講義のまとめ

現代日本経済史の展開、歴史の教訓

授業実施形態

対面形式で実施する。

授業外学習の指示

・授業内容については、予習は特段必要ないが、毎回復習を行うことが望ましい。
・現代の諸問題は歴史過程と密接に関わっている。非正規雇用の増加、規制緩和、消費税増税、閑散とした商店街、食料自給率低下、原発再稼働、米軍基地、防衛費増額、日韓・日中関係、大震災・自然災害、いま世の中で何が起こっているのか、TVや新聞、インターネットを通して日々の出来事に関心をもつと同時に、歴史に関わるものであればジャンルを問わず様々な書籍に触れてもらいたい。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 70

現代日本経済史の展開をどの程度理解し、他者に論理的に説明できるか。

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
30

詳細は備考欄を参照のこと。

成績評価方法(備考)

成績評価方法は以下の形となります。
①平常点評価:毎回授業時に実施するリアクションペーパー(授業の感想)の記入・提出状況による評価。
 15%
②小テスト:中間で実施する小テストによる評価。
 15%

受講および研究に関するアドバイス

日本経済史を通時的かつ体系的に理解するという点では、「近代」を対象とした日本経済史Ⅰを合わせて履修することを推奨したい。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

特に指定しない。毎回授業時にレジュメを配布する。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
現代日本経済史 森武麿・浅井良夫・西成田豊・春日豊・伊藤正直 有斐閣
ハンドブック日本経済史 徳川期から安定成長期まで 平井健介・島西智輝・岸田真編 ミネルヴァ書房
日本帝国の膨張・崩壊と満蒙開拓団 細谷亨 有志舎

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

コミュニケーションペーパー,manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/