授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
13386:[2025 春セメスター]IR18‐HJ301 専門演習(17) 2025 春セメスター 月5 国際関係学部 末近 浩太 2

キャンパス

衣笠

授業施設

諒友館RY207号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

【+R授業について】
この科目は授業に関連する活動時間を含めると+R授業に相当する授業時間数を確保できるため、+R授業を実施しない。

(1)概要
このゼミが目指すのは、中東を「地域研究する」ことです。「地域研究する」とは、単に特定の地域を研究することではなく、「地域研究」(エリア・スタディ)という方法を用いてその実態を把握し理解することを意味します。従来の政治学、社会学、経済学といった学問では解き明かしきれなかった地域の実態を浮き彫りにしていきます。
 しかし、同時に、中東を「地域研究する」ことは、中東だけを特別なものとして勉強していくことを意味するものでもありません。確かに、中東は政治的には混乱が続き、文化的にはイスラームが強い影響力を持ち、経済的には豊富な石油を持つ「特殊」な地域に見えるかもしれません。しかし、実際には、パレスチナ問題、クルド問題、「アラブの春」などの数々の事件に見られてきたように、中東には他の地域以上に国際政治のダイナミズムが深く食い込んでおり、また反対に、宗教・文明としてのイスラームは中東を越えてアメリカやヨーロッパまでグローバルな広がりを見せています。
つまり、中東を学ぶことは、中東という地域から今の世界を学んでいくことです。そのため、ゼミ生の関心は中東だけに限らず、中東地域・イスラーム世界に関係するさまざまな事象にまで広がっていきます。
 指導体制は、担当教員に適宜サブ教員とリサーチアシスタントが加わることで、チームティーチングのかたちをとります。具体的には、立命館RARA(Ritsumeikan Advanced Research Academy)のパートナー教員である池端蕗子准教授とリサーチアシスタント(博士後期課程)が参加し、ゼミ生の「研究(勉強)」のサポートをします。さらに、立命館大学中東・イスラーム研究センター(CMEIS, Center for Middle Eastern and Islamic Studies)の各種研究会やワークショップなどとの連携を通して、ゼミ生の関心や問題意識の発展を後押しします。

(2)方法
本ゼミでは、中東・イスラームについて「学び」(研究/勉強)、その専門的な知見を備えた人を育てていきます。将来この分野の専門家や研究者になりたい人だけでなく、「学び」を通して人としての成長を目指している人を想定しています。日本においてまだ十分に知られていない、偏見や誤解に満ちた中東・イスラームを「学ぶ」ことで、他の誰も持っていない知識や見方、人としての個性や魅力を伸ばしていけます。大学院への進学希望者や、将来中東・イスラームに関わる仕事がしたい人を特に歓迎します。
「学ぶ」ということは、「自分の意思で主体的に行う努力」のことを指します。「この勉強(研究)は役に立つのか」「自分は本当にこれがやりたいのか」といった疑問や迷いが浮かんでくるのは、学生として、人として自然なことです。そんなときは、このゼミで「学んで」みましょう。行動する以外に、未知・未経験のものの価値を証明する方法はありません。そうすれば、研究/勉強というものの意味や意義が理解できるはずです。逆に言えば、「学んだ」ことのある人だけが「学び」の意味や意義を語れるということです(世の中には、大学時代に勉強しなかったことを自慢し、返す刀で、大学の勉強は役に立たなかったと豪語する方々がいますが、勉強しなかった人間は勉強の価値を語れないはずです。経験的に知らないのですから)。教員は、「学ぼう」とするゼミ生を全力でサポートします。

受講生の到達目標

・現代の中東地域およびイスラーム世界に関する専門的な知識を身につける。
・「地域研究」に取り組むことで、様々な学問分野の方法論が持つ有効性と限界性を学ぶ。
・上記2つ、すなわち中東・イスラーム世界を「地域研究する」ことで、ゼミ生が抱いてきた「常識」や「当たり前」を今一度問い直し、世界を構成する様々な物事を捉えるための新たな切り口や視点を獲得する。
・大学院進学希望者は、進学に必要な、また、将来の研究の基礎となる専門知識やアカデミックスキルを身につける。

事前に履修しておくことが望まれる科目

中東研究A、中東研究B、地域研究論A、地域研究論B、国際政治学、アラビア語など

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1-14

ゼミの運営方法

ゼミは学生が主体となって積極的に運営していくものです。 ゼミ生としての責任を自覚し、高い気概を持ってゼミの活動に取り組むことを期待します。
① 3・4回生合同で行います。
② 3回生前期セメスター: 中東地域・イスラーム世界を「地域研究する」ための基本文献の講読およびその批判的検討を行います。個人または2~3人のグループに分かれて、テキストを輪読し、論点について討議していきます。
③ 3回生後期セメスター: 個人または2〜3人のグループに分かれて、独自の研究報告を準備していきます。セメスターの最後に、他大学の中東・イスラーム関連のゼミとの合同ゼミを開催し、その研究報告を行います(ディスカッション)。
④ 4回生前期セメスター:テキスト報告への参加、卒論構想の報告・検討。
⑤ 4回生後期セメスター:卒業論文の執筆のための論文指導。卒業論文の完成。
⑥ 合宿を行います(要相談)。

授業実施形態

 

授業外学習の指示

中東情勢をフォローすると授業の理解やゼミでの議論が深まります。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

タームペーパー:40%
学術的な作法にのっとり、意義ある内容が記されているか。

日常点評価:60%
ゼミでの「勉強(研究)」へ取り組む姿勢は適切および十分か。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

中東やイスラームを「研究(勉強)」していく上で、一度決めたらやる、という覚悟を持つことをおすすめします。「自分の関心やテーマを根本から変更できる余白が大きくない」のが地域研究系のゼミの特徴だからです。あと、本と論文をたくさん読みましょう。ネット情報だけではゼミの「学び」には十分に参加できません。なぜなら、ネット情報の多くは文字通り情報であり、学問の成果――専門的な知見――ではないからです。あと、できれば中東地域・イスラーム世界に一度足を運んでみましょう。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

適宜紹介します。

参考書

参考書(使用頻度、その他補足)

適宜紹介します。

参考になるwwwページ

・末近のウェブサイトSUECHIKA’S OFFICE(ホームページ)(https://kota-sue.wixsite.com/mysite)
 ・末近のX(@suechikakota)
・立命館大学中東・イスラーム研究センター(https://www.cmeis-ritsumei.net)

<インタビュー>
・「異なる何か/誰かに触れる:中東地域研究の魅力とは(高校生のための教養入門)」SYNODOS, 2014年6月30日(http://synodos.jp/intro/9565)
・「中東の政治を「よりよく」理解するために」立命館大学研究活動報『Radiant』2018年8月(http://www.ritsumei.ac.jp/research/radiant/connect/story5.html/)
・「平和のための研究」立命館大学Beyond Borders Episode 060(http://www.ritsumei.ac.jp/bb/episodes/no_060.html/)
・「中東は難しいが理解できる(はず)――『中東政治入門』(ちくま新書)」SYNODOS, 2020年10月12日(https://synodos.jp/library/23843/)
・「9・11から20年 「不信の世紀」超克へ 第三の道を 末近浩太・立命館大教授インタビュー」『読売クオータリー』2021年10月28日(https://www.yomiuri.co.jp/choken/quarterly/20211101-OYT8T50031/)

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

過去の卒業研究(卒業論文)テーマ一例
「アラブ諸国間の経済格差と政治的安定」
「イスラエルにおける徴兵制度の問題」
「湾岸アラブ諸国における石油の政治的効果」
「イランとアメリカの関係と核開発問題」
「中東諸国における民主化の課題」
「イスラーム主義運動の台頭と中東における非伝統的安全保障」
「インターネットの普及が中東・北アフリカのイスラームのあり方に与える影響」
「パレスチナのイスラーム主義組織ハマスの政策規定要因:台頭過程・支持基盤・政治理念から見た民意への敏感性」など
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/