授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
31860:ミクロとマクロの世界(A2) 2023 春セメスター 金2 理工学部 小笠原 宏、菅原 祐二、森 正樹 2

キャンパス

BKC

授業施設

フォレストハウス110号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

高校の物理でも、ある程度は物理的なものの見方や面白さを学んだであろうが、昔の偉人が見出した法則や知識を暗記したに過ぎない場合も多かろう。そこで、この講義では、特定分野を体系的にとりあげることはせず、「大学の物理」を学び始める1回生を対象に、小人数クラスにおいて、ミクロ・マクロな視点から、学生自身が物理的にものを見て考えるセンスを養ってもらう。各クラスへの配属は物理科学科が決定する。

この講義では1回生前期できちんと理解するには難しい内容も扱うが、精密な知識を得ることではなく、あくまで物理の考え方や最先端科学の「雰囲気」に触れてもらうことが目的である。物理のおもしろさを知る契機となり、より専門的な学習をする動機付けになれば幸いである。

受講生の到達目標

最も小さなスケール(ミクロ)の物理」と「最も大きなスケール(マクロ)の物理」を、素粒子と宇宙、あるいは、身近な現象を題材に理解し、その背後にある物理学の基本的な考え方に触れ、物理学の考え方の面白さを体得することを目標とする。

事前に履修しておくことが望まれる科目

この科目は1回生履修指定科目であり、受講登録は1回生に限られる。ただし、編入学等の特別な事情がある場合には回生にかかわらず受講できることがある。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等

※下記の授業スケジュールは、BCPレベル1~2を想定して記載しています

1

ガイダンス: 授業の進め方、講義のねらい

菅原担当

2

いろいろなものの大きさ

菅原担当
原子、原子核のサイズ、太陽系、銀河系のサイズなど。自然界の最小と最大のスケールとは?

3

相対性理論入門

菅原担当
同時刻の相対性、ローレンツ収縮、運動する時計の遅れ、エネルギーと質量の等価性。

4

素粒子の話(その1)

菅原担当
4つの力、クォークとレプトン、ヒッグス粒子など

5

素粒子の話(その2)

菅原担当
4つの力、クォークとレプトン、ヒッグス粒子など

6

宇宙論入門(その1)

菅原担当
膨張宇宙、ビッグバン宇宙論、暗黒物質と暗黒エネルギー

7

宇宙論入門(その2)

菅原担当
膨張宇宙、ビッグバン宇宙論、暗黒物質と暗黒エネルギー

8

ブラックホールのはなし

菅原担当

9

小笠原担当ガイダンスと数学的ミクロ(微分; 数列のマジック)

小笠原担当
支配法則と初期条件・境界条件を設定すれば将来を容易に計算機予測できる。しかし、タイミング的・場所的に偶然の要素が加わる場合は予測が困難になる。この困難は、ミクロスケール・我々の生活スケール・地球や宇宙など、スケールに無関係である。小笠原担当回では、これを計算機実験で確かめながら楽しもう。式(記号の羅列;最も簡潔で美しい表記だが..)や数学的解法を棒暗記するだけでなく、脳みそのどこを使うと物理が面白いかを体感してもらう。その第1回目。数学的ミクロ(微分)とバネ・ブロック単振動物理モデル。数列のマジックを通じて高校の理数と大学の理数・計算機の関係や、数列・数行列の役割や取り扱いに慣れる重要さを体得する。
小笠原担当回はMATLAB online (パソコンのWebブラウザ上で実行可能 https://jp.mathworks.com/products/matlab-online.html)を使用する。

10

数学的マクロ(積分)

小笠原担当
積分(足し算)で物理を考える。多数の小物体が作る重力など、ガウスの定理で多くの物理法則を理解できることや、同じ現象を「近隣の平均=中央」という関係で理解、つまり、ミクロにも物理法則を理解できることを学ぶ。

11

数学的マクロ(その2)

小笠原担当
ガウスの定理の応用編。土星の輪や銀河円盤がなぜ安定なのかがわかる。銀河中心からの距離とともに天体の公転速度が変わるが、それからどのような質量分布が必要かがわかる。

12

数学的マクロ(統計で物理)

小笠原担当
でたらめにも規則・フラクタル。
偶然は重なりやすく、小規模なケースが圧倒的に多い。ミクロ・我々の生活スケール・地球宇宙スケールまで、このことが同じグラフで同じように見えることを知る。

13

数学的マクロ(統計で物理 その2)

小笠原担当
偶然が重なりやすいことは数学的思考で簡潔に美しく定式化できるが、計算機(Excel・MATLAB・他の言語)だと簡単に実証できることを体得する。

14

小笠原担当のまとめ

小笠原担当
簡単な統計数値実験と小笠原担当回のまとめ。
小笠原が定年退職前に1回生ミクマクBクラスの皆さんにお話する最後の機会です。1回生の皆さんは先輩達の歩みを参考に頑張って下さい。

15

重力波とその検出

森担当
アインシュタインが一般相対性理論に基づいて予言した重力波が、2016年にレーザー干渉計により初めて直接検出された。重力波とその検出について学ぶ。

授業実施形態

BCP停止の場合は、BCPレベル0~2の記載どおりに授業が行われます。
During the suspension period of BCP, classes will be as described in BCP levels 0-2.

【BCPレベル3~4の場合 / In the case of BCP level 3-4】
ライブ配信型Online授業のみ。
ライブ授業の録画を後日アップロードします。
 森・小笠原担当回は出席調査を行い成績評価の参考にします。
小笠原担当回に遠隔参加する場合、受講生はPCのマイク等で発話可能にしておくこと。

授業外学習の指示

小レポートの課題や、自ら興味を持った事項については、自ら文献を調べたりして学習してほしい。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

菅原担当の回は、複数回レポート課題を課し、それに基づいて成績評価を行う。
小笠原担当の回は、毎回小課題を課す。
森担当の回は、小レポートを課すことを予定している。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

講義中に疑問に思ったことは積極的に質問してください。講義スケジュールはあくまで目安なので、特に後半の内容は、予告した上で変更する可能性があります。

小笠原担当の授業は、Excel, Word, Matlab onlineが学生各自のパソコン上で使えることを想定して進めます。簡単な課題を皆で議論しながら理解してゆくという形で進めます。MATLAB onlineは、次のホームページに接続し、大学のメールアドレス(例 rp123456@ed.ritsumei.ac.jp)でユーザー登録を済ませておいて下さい。https://jp.mathworks.com/products/matlab-online.html

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

教科書は特に設定しない。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
素粒子物理入門 渡邊 靖志 培風館 4-563-02433-3
ものの大きさ 須藤 靖 東京大学出版会 4-13-064100-X
対称性 レオン・レーダーマン,クリストファー・ヒル (小林茂樹 訳)  白楊社 978-4-8269-0144-4
なっとくする宇宙論 二間瀬 敏史 講談社 4-06-154514-0
素粒子世界における事実と謎 M・ヴェルトマン (東島清・東島仁 共訳) 培風館 978-4-563-02283-9
ワープする宇宙 リサ・ランドール (塩原通緒 訳) NHK出版 978-4-14-081239-6
宇宙を織りなすもの 上・下 ブライアン・グリーン (青木薫 訳) 草思社 978-4-7942-1700-4, 978-4-7942-1701-1
重力とは何か 大栗 博司 幻冬舎 978-4-344-98261-1
ヒッグス粒子 神の粒子の発見まで ジム・バゴット (小林富雄 訳) 東京化学同人 978-4-8079-0826-4
聞かせて、弦理論 時空・ブレーン・世界の端 スティーブン・S・ガプサー (古田三知世 訳) 岩波書店 978-4-00-005246-7
大栗先生の超弦理論入門 大栗 博司 講談社 9784062578271 ブルーバックス
宇宙は何でできているのか-素粒子物理学で解く宇宙の謎 村山 斉 幻冬舎 78-4-344-98188-1 幻冬舎新書
物理・こんなことがまだわからない 大槻義彦 講談社 4062572265 ブルーバックス

参考書(使用頻度、その他補足)

最後の本は、小笠原担当分の読書感想文課題図書です。非常にやさしく書かれていて短時間で読めます。絶版なので貸し与えます。その他は、あくまで副読本、あるいはより進んだ勉強をしたい人向けの参考書として例をあげます。(1回生の前期に読むには難しいかもしれません。)この講義の単位を取るためにこれらの本を勉強する必要は全くありませんが、どれもおもしろい本なので,この講義でとりあげた話に興味を持った人は、ぜひ読んでみてください。

参考になるwwwページ

菅原:必要に応じて授業中に紹介する.

以下は小笠原が15回すべてを担当していた1999年の時代のものですが、小笠原担当分の講義の雰囲気を知る参考にして下さい。
http://www.ritsumei.ac.jp/se/~ogasawar/under_graduate_school/micro_macro_menu.html

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考


【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/