授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
12821:[2025 秋セメスター]IR18‐DJ208 国際関係学セミナー(RK) 2025 秋セメスター 月2 国際関係学部 松坂 裕晃 2

キャンパス

衣笠

授業施設

諒友館RY309号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

【+R 授業について】
9⽉20⽇までにmanaba+R のコースニュースに+R 授業の案内を掲載する。必ずmanaba+R のコースニュースを確認すること。
 
 国際関係学セミナーでは、国際関係学に関連する古典的な作品を精読することになっている。本セミナーでは、きわめて重要な社会科学の古典の一つとされるカール・マルクス(1818-1883)の『資本論』を取り上げる。マルクスの仕事は、社会科学や人文学の様々な領域で重要な影響力をもってきた。『資本論』はその代表的な著作であり、格差や環境問題などといったグローバル資本主義と関連が深い課題が重要さを増している昨今、再評価も進んできた。ただし、難解なテクストでもある。
 この授業では、『資本論』全三巻のうち、マルクスの生前に出版された第一巻の7割程度を読み通すことを目指す。また、それを通じて、私たちがその只中を生きている近代資本主義社会の構造について、理論的・歴史的考察を深めることを目標とする。授業は、受講者の発表(受講者数によってはグループ発表になりうる)や、討議を土台として進められる。この共同作業によって、一人で読み進めるのが簡単ではない『資本論』の読解が助けられるだろう。また、国際関係学、帝国研究、歴史学、批判的人種・エスニシティ研究、ジェンダー論、カルチュラルスタディーズなどの諸分野において、マルクスの議論がどのように解釈され、用いられてきたかという点についても適宜触れてゆく。

受講生の到達目標

(1)『資本論』精読を通じて、近代資本主義社会の構造についての理論的・歴史的考察を深める。
(2)「労働」や「価値」、「資本」といったマルクスの基本的な概念を生かしながら、グローバル社会の諸問題への問題意識を深める。
(3)難解なテクストの精読や通読を行うことによって、学問的な読解法を鍛え、思考力を高める。
(4)発表や討論を通じて、複雑な課題についての表現力や対話力を養う。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1-3

第1章「商品」

商品章を講読

4-6

第2章「交換過程」から第6章「不変資本と可変資本」まで

交換過程、貨幣または商品流通、貨幣の資本への転化、労働過程と価値増殖過程、不変資本と可変資本

7

第7章「剰余価値率」から第9章「剰余価値率と剰余価値量」まで

剰余価値率、労働日、剰余価値率と剰余価値量

8-9

第10章「相対的剰余価値の概念」から第12章「分業とマニュファクチュア」まで

相対的剰余価値の概念、協業、分業とマニュファクチュア

10-11

第13章「機械と大工業」

「機械と大工業」を前後半に分けて講読

12

第14章「絶対的および相対的剰余価値」、第17章「労働力の価値」から第22章「剰余価値の資本への転化」

絶対的・相対的剰余価値、賃金、剰余価値と資本

13

第23章「資本主義的蓄積の一般的法則」

「相対的過剰人口」概念、「資本主義的蓄積の一般的法則の例解」を中心に検討

14

第24章「いわゆる本源的蓄積」、第25章「近代植民理論」

本源的蓄積、植民地主義、『資本論』第一巻まとめ

授業実施形態

基本的に対面で行う。

授業外学習の指示

必読箇所として読み合わせる部分は、授業開始前までに必ず読んでくること。内容理解や解釈についての疑問点、論点も用意してきてもらいたい。また、適宜参考書を参照すると、内容の理解が深まるだろう。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

授業内での発表:30%
出席、議論への参加:40%
レポート:30%

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

教科書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
『資本論』第一巻 カール・マルクス 大月書店、ないし新日本出版社 下記参照

教科書(使用頻度、その他補足)

『資本論』の日本語訳にはいくつか種類がある。この授業では、入手しやすく訳に定評がある岡崎次郎訳、大月書店国民文庫版第1分冊~第3分冊を軸にする。新日本出版社による新しい訳である『新版 資本論』も出版されており、(国民文庫版より多少高価な傾向があるが)訳注が充実している。国民文庫版か、あるいはこの新日本出版社『新版』第1分冊~第4分冊を用意されたい。古本でも当然、構わない。『資本論』第二巻、第三巻にあたる本(すなわち、国民文庫版第4分冊以降ないし『新版』第5分冊以降)は授業で使用しないので、購入は求めない。もし(日本語訳以外も含む)その他の翻訳に既に馴染みがあり、それを使い続けたいという場合は、事前に相談すること。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
マルクス 資本論 佐々木隆治 KADOKAWA 9784047036284
周縁のマルクス:ナショナリズム、エスニシティおよび非西洋社会について ケヴィン・アンダーソン 社会評論社 9784784514953
キャリバンと魔女:資本主義に抗する女性の身体 シルヴィア・フェデリーチ 以文社 9784753103379
時間・労働・支配:マルクス理論の新地平 モイシェ・ポストン 筑摩書房 9784480867223
ゼロからの『資本論』 斎藤幸平 NHK出版 4140886900
『資本論』の新しい読み方 ミヒャエル・ハインリッヒ 堀之内出版 4906708528
資本論の世界 内田義彦 岩波書店 4004110696
資本主義と女性労働 中川スミ 桜井書店 9784905261179
Capital: Critique of Political Economy, Volume 1 Karl Marx Princeton University Press 9780691190075
マルクス・リバイバル マルチェロ・ムスト 地平社 9784911256350
AI時代の労働の自律性と資本の統制 : ブレイヴァマンの労働過程論をめぐって 三家本 里実 堀之内出版 9784911288078

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

地理学者David Harvey の様々な講義ビデオがYouTubeで視聴可能。

https://www.youtube.com/@readingcapital

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/