授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
12242:東洋史資料講読(LE) 2023 秋セメスター 火3 文学部 増井 寛也 2

キャンパス

衣笠

授業施設

清心館SE005号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

〈『金史』世紀と関連の諸列伝を読む〉
今回の授業では『金史』巻一・世紀とこれに関連する列伝を講読する。世紀は本紀の筆頭に位置し、金王朝を建国した太祖阿骨打の父祖たちの事蹟を記述する。いわば金朝建国前史であって、女真族が完顔氏集団によっていかに統一されていったのかを、伝説を含め具体的に叙述し、特に阿骨打の祖父、父、叔父たちと、彼らと敵対した諸勢力に関する部分は、古老たちの記憶が反映され、はなはだ精彩に富む。
授業は原則として対面で行う。毎回3名がテキスト原文の書下しと現代語訳をレジュメとして用意した上で発表を行い、それに関する質疑を中心に授業を進める。授業後に質問等があれば、manaba+Rで受け付ける。

受講生の到達目標

(1)前近代の東洋史研究に必須のツールとしての漢文を読解するための基本的ルールについて、理解を深めることができる。
(2)テキストの読解を通して、金朝建国前の女真人が政治的、社会的にどのような状況にあったのかを理解することができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
第1回

授業の進め方に関する全般的説明

テキスト『金史』世紀の解説/テキストの配布(manabaのコンテンツを利用して掲載する)/次回以降の読解担当者の指名

第2回~第14回

受講生によるテキストの順次読解

講読担当者(毎回3名)による指定範囲の読解(各自書き下し文とその現代語訳、ならびに重要語句についての注解を備えたレジュメを用意、配布)、およびレジュメに基づいた質疑を行った上で、教員が読解内容を補正する。

第15回

到達度を問うための検証テスト(60分)

テキストの講読済み部分からの出題(書き下しと現代語訳)/解答と解説(30分)

授業実施形態

BCP停止の場合は、BCPレベル0~2の記載どおりに授業が行われます。
During the suspension period of BCP, classes will be as described in BCP levels 0-2.

【BCPレベル1~2】
(対面授業)
対面授業で実施します。ただし、一部の授業回をメディア授業で実施することがあります。

【BCPレベル3~4】
(メディア授業)
メディア授業で実施します。ただし、実習・フィールドワーク科目、小集団科目(研究入門、基礎講読、専門演習)、卒業論文、大学院科目については、科目特性上、対面授業で実施する場合もあります。該当授業については個別にmanaba+R等で通知します。

授業外学習の指示

漢文は前近代の中国(および東アジア)における書記言語であり、当然のことながら日本語とは大きく異なる語法と語彙を踏まえなければ、正確な内容の理解に到達することはおぼつかない。これらの知識は一般的に漢和辞典の検索によって獲得される。
したがって、この授業が成立するためには、講読担当者によるテキスト指定部分の下調べ(予習)、つまりは漢和辞典の検索が不可欠の前提となる。ネット検索は否定しないが、あくまで調査の入口にとどめておくべきであろう。
また、講読担当者以外の受講生も、丸腰で授業に臨むのではなく、事前にテキストの指定部分を下読みする程度の努力は欠かせない。
いずれにしても、漢和辞典をまめにマメに検索する習慣を身に着ける以外に、漢文に親しむ早道はないというほかない。漢和辞典は諸種あるが、1冊本の卓上版辞典(おおむね1500頁以下)では圧倒的に語彙数が不足するので、最初から大型辞典(諸橋轍次『大漢和辞典』12巻+索引・語彙索引が代表的)を利用する方が結局は効率的である。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

(割合も評価基準も入力しない)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

(割合も評価基準も入力しない)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

〈受講生の到達目標〉の(1)に即して、期末に学習到達程度を確認するための検証テストを実施し、平常点に加味する。

成績評価方法(備考)

テキスト読解の担当と理解度、作成したレジュメの内容、さらに質疑への参加を含む平常授業への積極的な取り組みを重視する。

受講および研究に関するアドバイス

受講にあたっては、漢和辞典(種類、形態は問わない)を必ず持参すること。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
『漢文訓読入門』 古田島洋介・湯城吉信 明治書院 978-4-625-73400-7C3087

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/