授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
15319:国際取引法(J) 2024 秋セメスター 月2 法学部 松井 章浩 2

キャンパス

衣笠

授業施設

存心館ZS310号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 この講義では、貿易と投資を中心に、国際取引に関するルールを検討します。まずは、国際物品売買に関する規範として、契約に関する国際条約であるウィーン売買条約(CISG)やインコタームズを検討します。売買そのものだけではなく、運送、保険、決済など、売買に密接に関係する領域の法も考えていきます。投資、技術移転、知的財産権の実施許諾、情報領域の規制など、私人間の取引に各国国内法上の規制が関係する領域も検討します。
 さらに、国際取引に関する紛争解決を考えます。訴訟については国際私法との関係や国際訴訟競合を考えましょう。国際取引に関する紛争では訴訟よりも頻繁に利用される国際商事仲裁も扱います。投資受入国と投資家の間で争われる投資仲裁も検討します。
 公法と私法、国内法と国際法、ハードローとソフトローといった伝統的な法の体系を乗り越えながら、国際取引に関するルールを学び、激動の時代を抜け出る頃,おそらく約20年後にはどのような世界が待っているのかを一緒に考えましょう。
 基本的に講義形式で進めます。あらかじめmanaba+R上でレジュメ・資料を提示しますので、あらかじめ資料に眼を通してから授業に臨んでください。
 授業内容に関する質問は、講義前後はもちろんのこと、manaba+Rやメールで随時受け付けます。また、提出課題については、まとめて全体的な講評を行います。

受講生の到達目標

本講義の到達目標は以下の通りです。
(1)国際物品売買を中心に、国際取引法の規範構造を正確に把握することができる。
(2)知的財産、投資、情報などの国際取引に関わる規範を正確に把握することができる。
(3)国際商事仲裁や投資仲裁など、国際取引に関する紛争解決手続の仕組み、意義を正確に把握することができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

国際経済法、国際私法に関する科目を履修しておくと理解しやすいです。また、知的財産法、民法(契約法)、民事訴訟法、商法の知識も役立ちます。行政法、独占禁止法、環境法も関係します。国際法も関係します。さらに、国際的なビジネスを理解するためには、経済学、国際経済学に関する知識も役に立ちます。もちろん、こうした知識がなくても受講することができるように配慮します。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

国際取引法の規範構造

講義の導入、各国国内法と国際法、国際私法条約、統一私法条約、統一規則

2

国際売買契約①

国際売買契約の規範、統一私法条約の意義、ウィーン売買条約(CISG)

3

国際売買契約②

インコタームズ2020、物品売買に関連する諸法制、国際物品運送、保険、決済

4

物品売買以外の国際取引①

国際投資の規範、投資条約と投資契約

5

物品売買以外の国際取引②

国際合弁事業(JV)、国際的企業買収(M&A)、プラント輸出、さまざまな法との関係

6

情報・知的財産①

国際取引と知的財産権、知的財産権の国際的保護

7

情報・知的財産②

国際技術移転契約、並行輸入

8

情報・知的財産③

パテントプール、標準必須特許、パテントトロール、訴訟費用ファイナンス

9

情報・知的財産④

個人情報保護、EUのGDPR、違法有害情報、米国による海外のデータの合法的使用

10

紛争解決① 紛争解決手続総論

国際裁判管轄、主権免除、準拠法、国際仲裁、国際調停

11

紛争解決② 紛争解決手続の競合

国際訴訟競合、フォーラムショッピング、訴訟差止命令

12

紛争解決③ 国際仲裁・調停

国際商事仲裁、仲裁機関・調停機関、仲裁合意、仲裁判断の承認執行

13

紛争解決④ 投資紛争解決手続

投資紛争の構造、投資家対国家型紛争解決手続(ISDS)、投資紛争解決条約(ICSID)

14

紛争解決⑤ 投資紛争事例研究

経済連携協定のISDS規定、ISDSへの批判

15

国際取引法の今後

国際取引の紛争解決、講義の総括

授業実施形態

BCPが運用停止されている間は対面授業のみを行います。

授業外学習の指示

毎回の授業とmanaba+Rにおいて参考になる資料、文献を示します。 この授業の内容を理解し、到達目標を達成するためには参考資料、文献を読解し、積極的な授業外の学習を進め、予習・復習する姿勢が必要です。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 70

受講生の到達目標(1)、(2)を達成しているかを確認するために、基本概念、重要事項の理解を問う問題を出す。さらに、受講生の到達目標(3)を達成しているかを確認するために、国際経済法の事例を分析する問題を出し、事実の把握や論理の構成を重点的に評価する。

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
30

受講生の到達目標(1)、(2)を達成しているかを確認するために、3回のレポート課題を出す。manaba+R上で次の回までに提出を求める。授業内容の理解度に応じて、0~10点で評価する。レポートを3回すべて提出して、定期試験を受けた者のみを成績評価の対象とする。いわゆる「出席点」の加点は行わないが、授業中に貢献がある場合(積極的な発言、効果的な質問など)には加点する。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

CISG、仲裁法などは六法にも掲載されています。六法に掲載されていない条文は、manaba+Rで提示します。条文を参照することができるようにしてください。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

とくに指定しない。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
国際取引法講義〔第2版〕 久保田隆 中央経済社 9784502384219
レクチャー国際取引法〔第2版〕 松岡博編 法律文化社 9784589042309
国際取引法〔第4版〕 佐野寛 有斐閣 9784641046726
国際法務概説 大江橋法律事務所監修 有斐閣 9784641046856
マテリアルズ国際取引法〔第3版〕 澤田壽夫ほか 有斐閣 9784641046696
国際ビジネス法 河村寬治・阿部博友 第一法規 9784474063976

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

・国際連合国際商取引委員会(UNCITRAL) https://uncitral.un.org/
・国際連合広報センター https://www.unic.or.jp/activities/international_law/intl_trade_law/
・国際商業会議所(ICC) https://iccwbo.org/
・ICC日本委員会 http://www.iccjapan.org/
・世界貿易機関 https://www.wto.org/
・経済産業省 https://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/wto/index.html
・私法統一国際協会(UNIDROIT) https://www.unidroit.org/
・一般社団法人日本商事仲裁協会 http://www.jcaa.or.jp/
・投資紛争解決国際センター(ICSID) https://icsid.worldbank.org/en/

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html