授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
11477:東アジア民族史の基礎知識 (L) § 11478:東洋史特殊講義(LD) 2022 秋セメスター 月4 文学部 牛根 靖裕 2

キャンパス

衣笠

授業施設

敬学館KG016号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 本授業は講義形式で行う。授業では、中国を中心に北アジア・中央アジア・チベット高原・雲南およびインドシナ半島など、中国とその周辺地域の諸地域に居住する人びとを取り上げ、民族史を研究する上で必要な基本的な知識や考え方、言語・資料、研究方法・研究動向などについて概観する。
 授業の前半では、東アジア(ユーラシア東方)諸地域社会の基礎的な知識、および風土・文化、そして歴史の概略を一通り説明し(第1回〜第10回)、後半では、前半部で概観したトピックの中から東アジア諸民族の交流史を国際的な商品を例に取り上げ、東アジア民族史研究にの研究史・研究方法・研究資料について紹介する(第11回〜第15回)。


〈出席登録と授業時の課題〉
 授業期間中に複数回の課題レポート(400〜600字程度)を出題します。レポートの講評は、全体講評として授業中に還元していきます。
 授業内容への質問・意見に関しては、毎回の授業の出席カードに記入して提出するか、manaba +R の本授業の掲示板に記入してください。その中で、授業内容に深く係わるもの、特徴的なものについては、次々回の授業冒頭で取り上げ、回答や補足説明を行ないたいと考えています。

受講生の到達目標

(1) 広く東アジア(ユーラシア東方)の各地域社会の歴史的展開とその特徴を理解し、説明することができる。
(2) 各地の社会の関係性について、通時的に理解し、それを説明することができる。
(3) 歴史上の事象が、現代社会とどのように関連しているのか、自ら批判的に考察し、それを説明することができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

特になし。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
第1回

導入:授業の進め方、成績評価等の説明、参考文献の紹介

ケッペンの気候区分/偏西風/モンスーン/東アジア/北アジア/中央アジア/チベット高原/雲貴高原/インドシナ半島/華北/華中・華南

第2回

東アジアの諸民族の概略

「民族」/「少数民族」/華人/トルコ系諸族/モンゴル/ツングース系諸族/オアシス/灌漑農耕/牧畜/遊牧/シャマニズム/巫

第3回

東アジアの諸民族研究の現在

内陸アジア史/海域アジア史/中央ユーラシア史/チベット史/江南史

第4回

東アジアの諸民族の歴史展開と基礎知識(1)

秦始皇帝/漢帝国/皇帝/漢文化/宋/明

第5回

東アジアの諸民族の歴史展開と基礎知識(2)

匈奴/鮮卑/突厥/ウイグル/中央ユーラシアのテュルク化

第6回

東アジアの諸民族の歴史展開と基礎知識(3)

中央アジア/オアシス都市/ソグド人/ゾロアスター教/キリスト教/マニ教/仏教/中央アジアのテュルク化とイスラーム化/

第7回

東アジアの諸民族の歴史展開と基礎知識(4)

契丹(遼)/女真(金)/モンゴル/オイラト/北元/ティムール朝

第8回

東アジアの諸民族の歴史展開と基礎知識(5)

チベット高原/吐谷渾/吐蕃/チベット仏教/転生ラマ/ダライ=ラマ

第9回

東アジアの諸民族の歴史展開と基礎知識(6)

雲貴高原/大理/南詔/茶馬貿易

第10回

東アジアの諸民族の歴史展開と基礎知識(7)

安南/チャンパー/アンコール朝/パガン朝/タイ/マレー半島/ASEAN

第11回

東アジア諸民族の交流史(1)

絹馬交易/シルクロード

第12回

東アジア諸民族の交流史(2)

茶馬貿易/鉄

第13回

東アジア諸民族の交流史(3)

毛皮貿易

第14回

東アジア諸民族の交流史(4)

磁器/青磁/白磁/青花

第15回

東アジア諸民族の交流史(5)/総括

香辛料/綿花

授業実施形態

【BCPレベル1~2】
(受講登録者数次第)
第1週目、第2週目はメディア授業で実施します。
受講登録者数が教室定員以下の場合は、第3週目から対面授業を実施します。
受講登録者数が教室定員を超えた場合は、第3週目以降もメディア授業を継続します。ただし、グループ分け等の方法により対面授業を実施する場合もあります。
第3週目以降の授業実施形態は、本登録期間終了後にmanaba+Rで通知します。

【BCPレベル3~4】
(メディア授業)
メディア授業で実施します。

授業外学習の指示

 各回のレジュメを見直しつつ、参考文献欄に挙げた書籍や、講義中に紹介する関連文献を積極的に読んでもらいたい。また予備知識として、手元に中学歴史、高校世界史の教科書、アジア史の概説書があれば、当該時期のところを通読しておくことを勧める。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
30

授業内容に即したレポートを出題する。

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
70

受講生には、各単元の終了時に manaba+R の[レポート]機能で課題レポート(400〜600字)の提出を求める。レポートでは、講師が出題するテーマに基づいて授業内容の要約と、各テーマに対して自身が考えた意見を論述してもらう。レポートの提出状況や内容を評価する。

成績評価方法(備考)

・出席管理は manaba+R の[出席カード]機能で実施する。11回以上の授業への出席が認められない者は、成績評価の対象とはしない場合がある。教育実習など止むを得ない事情により欠席する場合は、必ず事前に担当教員に申し出ること。
・私語、携帯電話の操作、飲食など、真面目に学習する受講生の迷惑なる行為は、目に余るようであれば「欠席」扱いとする。
※ レポート等で提出する文章に関して、全文・部分を問わず引用する際は必ず書籍やwebページなどの典拠を明記して、引用部分を明示すること。典拠を示さずに引用した場合は、剽窃とみなして対応する。

受講および研究に関するアドバイス

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

講師が作成する資料を授業で配付する。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
『概説中国史』(上・下) 冨谷至・森田憲司[編] 昭和堂 9784812215166, 9784812215173
『グローバル・ヒストリー』 妹尾達彦 中央大学出版部 9784805741511
『世界歴史大系 中国史』(1〜5) 松丸道雄・池田温・斯波義信・神田信夫・濱下武志[編] 山川出版社 4634461501, 4634461609, 4634461706, 4634461803, 4634461900
『新版世界各国史 4 中央ユーラシア史』 小松久男[編] 山川出版社 463441340X
『新版世界各国史 5 東南アジア史 I 大陸部』 石井米雄・桜井由躬雄[編] 山川出版社 4634413507
『新版世界各国史 6 東南アジア史 II 島嶼部』 池端雪浦[編] 山川出版社 4634413604
『チベットの歴史と社会 上:歴史篇・宗教篇』 岩尾 一史・池田巧[編] 臨川書店 9784653045618
『チベットの歴史と社会 下:社会篇・言語篇』 岩尾 一史・池田巧[編] 臨川書店 9784653045625
『論点・東洋史学 ─アジア・アフリカへの問い158─』 吉澤誠一郎[監修] ミネルヴァ書房 9784623092178

参考書(使用頻度、その他補足)

授業内で適宜紹介する。

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html