授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
15216:[2025 春セメスター]地域社会論(S) 2025 春セメスター 水1 産業社会学部 中西 典子 2

キャンパス

衣笠

授業施設

以学館IG302号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

【授業の概要】
 グローバル化のもとでの経済変動や人口の流動、少子高齢化のなかでの不透明な未来社会への不安や危機意識の拡大など、ゆらぐ現代社会のなかで、いまあらためて地域社会の機能が問い直されつつある。戦後の高度経済成長期における急激な都市化を経て、身近な地域社会の人間関係が希薄化してきた事態に鑑み、とくに近年では、福祉や教育、食、環境など人々の暮らしに関わる問題領域への関心の高まりとともに、日々の暮らしの場である地域社会での対応力が期待されてきている。
 本講義では、こうした地域社会を分析対象としてきた地域社会学を中心に据えながら、地域社会の成り立ちや構造的特質をふまえ、戦後日本の地域社会変動を都市と農村の双方を視野に入れつつ読み解いていく。また、現代において、地域社会で生起している具体的な社会問題に対して、その背景にある政治・経済・社会・文化など複数の視点から分析し、問題解決の可能性について地域社会を構成する様々なアクターの主体的営為に着目しながら多角的に考察していく。

【授業の方法】
 本科目は大学設置基準ならびに立命館大学産業社会学部則、立命館大学大学院社会学研究科研究科則において、区分を面接授業とする。詳細な実施方法については、manaba+Rのコースニュース、「授業スケジュール」および「授業実施形態」欄を確認のこと。

受講生の到達目標

(1)地域および地域社会を対象としてきた地域社会学の基本的概念や分析方法を習得するとともに、地域社会の変動過程とその要因について、都市・農村の連関構造から解明することができる。
(2)戦後日本資本主義の展開と地域政策の動向を把握するとともに、近年の地方分権改革や規制緩和、民営化という流れのなかで、地域社会に生活する人々の具体的な諸相を社会科学的に把握することができる。
(3)現在の地域社会が抱えている様々なコンフリクトや生活課題に気づくとともに、それを解決していくために実際に様々な取り組みがなされている現状を学びながら、一アクターとして積極的に地域社会に関わっていくことの重要性を認識することができる。
(4)地域社会を理論的・経験的に理解し、「持続可能な地域社会」像を描くことのできる職業人・地域人としての素養を身につけることができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
第1回

イントロダクション —いまなぜ「地域社会」なのか—

地域、地域社会、農村社会学、都市社会学、地域社会学、生活の社会化、共同消費
【対面形式】

第2~3回

「地域社会」の原型とその変容(1)—古代都市の生成とその後の地域社会の変容—

古代、中世、近世、近代、都市プラン、条坊制、町割、「町」共同体、町組
【対面形式】

第4回

「地域社会」の原型とその変容(2)—「村落」の解体と再編—

村落、村落共同体、自然村、聚落的家連合、農地改革、農民層分解
【対面形式】

第5~7回

「地域社会」の原型とその変容(3)—戦後における農村社会の変容—

農地改革、農業基本法、総合農政、地域農政、食料・農業・農村基本法、減反政策
【第5回と第7回は対面形式】
【第6回のみ +R授業を含むオンデマンド形式】詳細は講義時およびmanaba+Rにて通知

第8~10回

「地域社会」の現状と課題(1)—国際化のなかの農業と世界の食糧問題—

食料自給率、世界同時食糧危機、GATT(貿易と関税に関する一般協定)、WTO(世界貿易機関)、FTA(自由貿易協定)、TPP(環太平洋経済連携協定)
【対面形式】

第11~12回

「地域社会」の現状と課題(2)—農業・農村問題と地域社会—

過疎問題、高齢化、限界集落、耕作放棄地、地域農業、移住、地域おこし、地方創生
【対面形式】

第13~14回

「地域社会」の再生と創造に向けて—社会起業家と社会的企業—

非営利・協同組織、市民セクター、サードセクター、支援団体、デモス、アショカ
【対面形式】

授業実施形態

 本科目は全て対面講義のため、オンライン配信は行わない。
 なお、【+R授業】となる6回目に限り、時間が長くなるためオンデマンドを予定している。詳細については、対面講義時およびmanaba+Rにて周知する。

授業外学習の指示

 講義で配布する資料(レジュメや新聞記事等)は限られた時間内では消化しきれないため、講義後にも隅々まで目を通しておくこと。また、講義は本テーマをより深く考えていくための素材を提供する契機であるため、下記の参考書以外にも、関連する文献・資料を自ら熟読して、知見を豊かにしていくこと。さらに、講義内容は、福祉社会学や理論社会学などの社会学隣接領域、政治学(地方自治論、行財政論、福祉国家論など)や経済学(社会政策、社会経済論など)、地理学などの隣接諸科学にも触れることになるので、それらの分野の基礎知識も視野に入れておくことが望ましい。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 70

◆設問は記述式(小論を含む)で、講義全体を通しての受講者の理解度を把握する。小論では、論文としての正確な記述力に加えて、論理的思考力と独創性を総合的に評価する。

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
30

◆講義の各テーマに関わるところで、課題小レポート(小論形式)を計3回実施する。内容についての正確な認識と自己の考察・見解力を評価する。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

 社会科学的な見地から地域社会をめぐる諸事象・問題に関心を持ち、日頃からそれに関する新聞やテレビのニュース・話題に接し、社会的想像力を働かせて自分自身の考えや行動の指針を表明できるようにしておくこと。また、地域社会の学習にあたっては、当該の現地を観察するとともに人々の生の声を聴くこと(ヒアリング)が重要な分析材料ともなるので、可能な限り、実際のフィールドに出向くことを心がけてもらいたい。そして、複数の文献や資料、事例にあたり、それらの裏づけをもとに真理を追究していくという姿勢を忘れないこと。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

テキストは使用しないが、テーマごとに、講義資料(レジュメ等)を用意する。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
『新版 キーワード地域社会学』 地域社会学会編 ハーベスト社、2011 4938551462
『地域社会へのまなざし』 大久保武・中西典子編著 文化書房博文社、2008 9784830110757
『地域社会学講座1 地域社会学の視座と方法』 似田貝香門監修 東信堂、2006 4887136781
『地域社会学講座2 グローバリゼーション/ポスト・モダンと地域社会』 古城利明監修 東信堂、2006 488713679X
『地域社会学講座3 地域社会の政策とガバナンス』 岩崎信彦・矢澤澄子監修 東信堂、2006 4887136803
『ポスト資本主義時代の地域主義』 真崎克彦・藍澤淑雄編著 明石書店、2024 9784750357522
『都市社会学講義』 吉原直樹 筑摩書房、2024 9784480018106

参考書(使用頻度、その他補足)

上記以外の参考文献は講義の中で適宜提示する。

参考になるwwwページ

○地域社会学会ホームページ http://wwwsoc.nii.ac.jp/jarcs/
○内閣府ホームページ http://www.cao.go.jp/
上記以外のホームページは講義の中で適宜提示する。

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/