授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
14648:東洋学のための情報処理(LA) 2019 春セメスター 水2 文学部 山田 崇仁 2

キャンパス

衣笠

授業施設

有心館YS201号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

この授業のテーマは「古典中国学を学ぶ上でコンピュータとネットワークをどう利用するか」になります。
近年のコンピュータとネットワークの発達に伴い、古典中国学の学習の場にも否応なく情報機器のスキルが求められるようになってきました。この講義では「古典中国学用情報スキルの向上」を学習テーマとして設定します。その内容として、「多漢字入力」「論文と書籍の検索」「古典中国学向けのデータベース利用」等の枠組みを設定し、それを実習する過程を通じて、上記学習テーマを身につけていきます。

受講生の到達目標

●多漢字を中心とする文字の入力:日頃使用しているJIS第一・第二水準だけではなく、UnicodeのCJK統合漢字・拡張漢字領域を含む多くの漢字を入力できるようにする。
●論文と書籍の検索:日中台の学術論文データベースで論文を検索し、目録情報からRunersで所蔵状況を調査する。学術書・漢籍の所蔵状況をオンラインデータベースで調査できるようにする。
●古典中国学向けデータベースの利用:中央研究院漢籍電子文献が使えるようになる。その他、学習に有効なデータベースの使い方を覚える。

事前に履修しておくことが望まれる科目

特にありませんが、研究入門・入門演習・概論等で学んだ古典中国学に関する基礎知識は理解しておいて下さい。
毎回の授業でコンピュータを利用しますが、情報処理入門を受講もしくはその内容程度のICTスキルがあるとより授業の理解がはかどるかと思います。あまりICTスキルがない場合でも、こちらでフォローしますので、心配しないで下さい。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
01

講義:授業の概要解説
講義:文字コードについて(その1)

授業の進め方・評価方法についての説明。
コンピュータで文字を初めとするデータがどう扱われているか。文字コードについての解説1回目。

02

講義:文字コードについて(その2)

コンピュータで文字を初めとするデータがどう扱われているか。文字コードについての解説2回目。

03

実習:漢字の入力
※以下、課題は全て実習形式

旧漢字や補助漢字・ピンイン・注音符号等の、古典中国学で使用する文字入力の実習。

04

現代中国語の入力(簡体字・繁体字)

中国語の文字コードである簡体字:GBと繁体字:BIG5の文字を入力。

05

Unicodeに含まれる漢字の入力

UnihanQpen及びCHISE IDS FINDを利用した多漢字入力。

06

文字列の検索と置換

Microsoft Word上での文字列の検索と置換。

07

返り点・送りがな付き文書の作成

ワープロソフトで白文に訓点・送り仮名を付ける方法を学習。

08

インターネットでの各種検索

インターネットの基礎的利用方法の復習。及び中国語Webサイトの閲覧 。

09

インターネットを使った学術データ検索(その1) 漢籍と論文の検索

全國漢籍データベース・東洋学文献類目・CNKIなどの使用方法を学ぶ。
典拠となる資料の目録情報や、中国・台湾の論文検索・閲覧方法を身につける。

10

インターネットを使った学術データ検索(その2) 漢籍電子文献での出典調べ

中国古典デジタルデータベースの老舗である漢籍電子文献の使用方法を学習。

11

インターネットを使った学術データ検索(その3) 漢籍電子文献での出典調べ

漢籍電子文献資料庫の使用方法を学習。

12

インターネットを使った学術データ検索(その5) 寒泉での出典調べ

古典テキストデータベース寒泉の使用方法を学習

13

インターネットを使った学術データ検索(その6) その他のオンラインデータベースを利用

その他の中国学系データベースの使用方法を学習。

14

インターネットを使った学術データ検索(その7) その他のオンラインデータベースを利用

その他の中国学系データベースの使用方法を学習。

15

振り返り課題+課題最終提出日

総合復習課題の実施。及びこれまでの課題の最終提出日。

授業実施形態

授業外学習の指示

授業時間内で課題が終わりきらない場合は、適宜授業時間外に課題を作成し、提出締め切り日までに提出してください。
詳しくは第1回目の授業時に説明します。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

日常的な取り組み状況で評価を行います。
本科目の日常的な取り組み状況とは、「授業への参加」という観点から行います。
「参加」内容は、授業への出席はもとより、授業内に出される課題(原則として毎回)をこなすことになります。
特に課題の実施状況によって学習到達度を確認し、最終的な評価を行います。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

古典中国学(漢字文献)系を中心に学習しますが、漢字や漢字文献一般を扱う方の受講を対象としてシラバスを設定しています。中国文学や東洋史以外の方の受講も歓迎します。
大学の共用パソコンのソフトウェアで出来る事を中心に学習しますので、最低限WWWブラウザ・Microsoft Wordが使えれば構いません。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

特に指定はしません。適宜レジュメなどで説明します。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
『電脳中国学』 漢字文献情報処理研究会:編 好文出版 978-4872200232
『電脳中国学2』 漢字文献情報処理研究会:編 好文出版 978-4872200522
『漢字文献情報処理研究』 漢字文献情報処理研究会:編 好文出版 既刊1~16号
『電脳中国学入門』 漢字文献情報処理研究会:編 好文出版 978-4-87220-150-5

参考書(使用頻度、その他補足)

コンピュータと中国語に関する書籍・雑誌(図書館に収蔵されています)を挙げておきました。適宜参考にして下さい。

参考になるwwwページ

睡人亭(担当者のWebサイト。下位ページでレジュメを公開)
http://www.shuiren.org/

好文出版
http://homepage2.nifty.com/KOHBUN/

JAET - 漢字文献情報処理研究会(『漢字文献情報処理研究』のバックナンバーがPDFで公開)
http://jaet.sakura.ne.jp/

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

授業の項目についてはあくまで予定です。
受講生の進度や日程の都合、Webサイトのアクセス状況などで変わることもあります。
その際には、授業内で説明します。