授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
11473:東洋史学研究の方法 (LB) § 11474:東洋史特殊講義(LB) 2022 秋セメスター 金2 文学部 井上 充幸 2

キャンパス

衣笠

授業施設

敬学館KG114号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

《明末清初期における文人の日常生活と書画骨董趣味》
一六世紀後半から一七世紀後半にかけての「明末清初期」と呼ばれる時代は、近世中国史上における一大転換期であり、この時代に形成された数々の文化的所産から、政治・社会・経済の仕組み、さらには人々の行動や思考のパターンに至るまで、その多くが現在にまで引き継がれている。この授業では、書画骨董という「モノ」を媒介として、当時を生きた人々の日常的な感覚・価値観、さらには社会意識に迫ることを通じ、明末清初期という時代の特質について、社会的・文化的側面からその一端を明らかにすることを目指す。授業は毎回配付するレジュメに基づき講義形式にて実施する。また、授業内で課す3回の小レポートについては、manaba+Rで個別にコメントを付す。

受講生の到達目標

(1)中国史上における「近世」、ならびに明末清初期という時代の特質について理解を深める。
(2)明末清初期における文化の様相と、その社会的・経済的背景についての知識を深める。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

プロローグ

授業の目的と進め方 / 成績評価について

2

江南の文化的優位性確立に至る過程(宋~元)

欧陽脩 / 趙明誠 / 蘭亭帖 / 趙孟頫

3-4

中国史上における「近世」

政治 / 民族 / 経済 / 銀 / 北虜南倭 / 郷紳 / 市民 / 越境 / フロンティア

5

明末清初期の書画骨董ブーム(その1)

項元汴 / 雅と俗 / 董其昌 / 陳継儒

6-7

李日華とその一族について

嘉興 / 山人 / 馮夢禎 / 扶乩 / 望族 / 呉鎮 / 元末四大家 / 春波里人 / 茶 / 銘水

8-9

汪砢玉の生涯

汪継美 / 鴛社 / 黄山の獄 / 書画船 / 書画録 / 珊瑚網

10

明末清初期の書画骨董ブーム(その2)

徽州商人 / 芸術市場 / 商業出版

11-12

徽州商人と明末清初の芸術市場

呉其貞 / 『書画記』 / 商山の呉氏 / 明清交替 / 新興コレクター / 北方鑑蔵家

13-14

姜紹書と王越石

『韻石齋筆談』 / 定窯鼎 / 仿古と贋作 / 黄正賓 / 倪瓚 / 南明

15

エピローグ

王鐸 / 卞永誉 / 乾隆帝 / 『石渠宝笈』 / 全体のまとめと展望

授業実施形態

【BCPレベル1~2】
(受講登録者数次第)
第1週目、第2週目はメディア授業で実施します。
受講登録者数が教室定員以下の場合は、第3週目から対面授業を実施します。
受講登録者数が教室定員を超えた場合は、第3週目以降もメディア授業を継続します。ただし、グループ分け等の方法により対面授業を実施する場合もあります。
第3週目以降の授業実施形態は、本登録期間終了後にmanaba+Rで通知します。

【BCPレベル3~4】
(メディア授業)
メディア授業で実施します。

授業外学習の指示

・毎回の授業で参考文献を示す。本授業を理解し、到達目標を達成するためには、参考文献に目を通して積極的な授業外の学習を進め、予習・復習する姿勢が望まれる。
・また、京阪神間の美術館・博物館には、中国の書画や青銅器・陶磁器などの工芸品などが多数所蔵されているので、キャンパスメンバーズなどの優待制度を利用して、それらの収蔵品の実物をじっくりと鑑賞してほしい。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
70

受講生の到達目標(1)(2)に対応して、授業で扱ったいくつかのテーマから受講者の関心に基づいてひとつのテーマを選び、それについての考えを問うもの。授業内容や参考文献の記述をふまえつつ、論理的説得力をもって記述されているかを評価する。

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
30

受講生の到達目標(1)(2)に対応して、授業内容に対する受講生の理解や考え方を評価するために、単元ごとに3回の小レポート提出を課す。

成績評価方法(備考)

授業への出席は、単位取得のための最低限の条件であるため、特に理由なく5回以上欠席した場合には単位を与えない。やむなく欠席する場合には、授業担当者にその事情を申し出ること。

受講および研究に関するアドバイス

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
中華文人の生活 荒井健(編) 平凡社 4-582-48206-6
中国の美術 古田真一ほか(編) 昭和堂 4-8122-0123-3
中国書画探訪 曽布川寛(監修) 二玄社 978-4-544-01081-7
中国絵画入門 宇佐美文理 岩波新書 978-4-00-431490-5

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

コミュニケーションペーパー,manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html