授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
11471:東洋史学研究の方法 (LA) § 11472:東洋史特殊講義(LA) 2022 春セメスター 水1 文学部 山田 崇仁 2

キャンパス

衣笠

授業施設

清心館SE008号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

■テーマ:「中国上古史の研究方法」
中国上古史(新石器~始皇帝の天下統一以前)を対象とした研究は、対象とする年代が2000年以上前という関係上、その資料の残存状況が、他の時代・地域と比べるとかなり質・量的に偏っているという特徴があります(加えて、その後の、2000年分の注釈・解釈史の文脈も踏まえる必要があります)。
また、近年急速に増加した出土文字資料の解釈も、研究方法に大きな影響を与えています(考古学・古文字学・言語学など)。
そのような、複数の性質の異なる資料群が、それぞれどのような特徴を有するのか、またどのように利用して研究を進めれば良いか、それらについて解説をする予定です。
※扱う時代の幅が広いのと、新石器時代は考古学のジャンルで取り扱われる関係上、本科目では殷~春秋戦国までを主な対象とします。

■授業の形式
授業は対面で開催予定(ただし、本学のBCPレベルによって対面授業が不可となった場合は、オンデマンド動画形式での開講になります)。授業は講義形式にて実施します。教科書を使用せず、授業の進行・参考資料などはレジュメを配布します(manaba+Rにて公開予定)。毎回、manaba+Rでコミュニケーションペーパー+アンケートを実施します(フィードバックは次回授業時に行います)。また、授業の前後に質問があれば受け付けます。ミニテストを月1回程度実施します。

受講生の到達目標

・中国上古史研究資料の種類・特徴の概要を理解する。
・中国上古史研究資料の利用方法を学ぶ。
・レポート・卒業論文作成のための、初歩的な資料検索方を学ぶ(中国上古史研究用)。

事前に履修しておくことが望まれる科目

東洋史概論Ⅰ・Ⅱ

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1回目

ガイダンス

この科目の説明(内容・授業の進め方・評価基準・担当教員への連絡方法など)

2回目

中国上古史の諸問題(その1)

「中国上古史」とはそもそもどの時間を対象とするか?
中国上古史に使用する資料(文献資料・出土文字資料)と、その性質について

3回目

『史記』の構造と特徴

中国上古史研究の根本資料の一つとされる『史記』について、その構造と資料としての特徴を解説する

4~6回目

出土文字資料の解説

出土文字資料とは何か?
出土文字資料には何が書かれている・書かれていないか?
資料の得失と限界について解説する

7~9回目

文献資料の解説

文献資料とは何か?
文献資料には何が書かれている・書かれていないか?
資料の得失と限界について解説する

10~14回目

中国上古史研究入門

いくつかのテーマを設定し、これまでに解説した資料をどのように利用して研究を進めるかについての解説を行う。
その中で、適宜必要なトピック(上古音韻学・歴史天文学・歴史地理学)などについての解説も行う。

15回目

まとめ・ふりかえり

授業全体についての振り返り、まとめ

授業実施形態

【BCPレベル1~2】
(受講登録者数次第)
第1週目、第2週目はメディア授業で実施します。
受講登録者数が教室定員以下の場合は、第3週目から対面授業を実施します。
受講登録者数が教室定員を超えた場合は、第3週目以降もメディア授業を継続します。ただし、グループ分け等の方法により対面授業を実施する場合もあります。
第3週目以降の授業実施形態は、本登録期間終了後にmanaba+Rで通知します。

【BCPレベル3~4】
(メディア授業)
メディア授業で実施します。

授業外学習の指示

授業で紹介した書籍・論文を一本・一冊以上は読んでおくこと。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

月に1回実施する小テストの合計点で評価をします。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

授業で解説する内容は、中国上古史を学ぶ上でのスタートアップスキルを身につけるための方法です。
授業内容を踏まえて、レポートや卒業論文作成に活かして下さい。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

特に使用はしません。適宜レジュメ・資料をmanaba+Rで配布します。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
『デジタル時代の中国学リファレンスマニュアル』 漢字文献情報処理研究会 千田大介 小島浩之 編 好文出版 978-4-87220-227-4
岩波講座 世界歴史 第5巻『中華世界の盛衰 4世紀』 冨谷至 編 岩波書店 978-4-00011-415-8
『中国古代簡牘のすべて』 横田恭三著 二玄社 978-4544010824
『アジアと漢字文化』 宮本 徹 (著), 大西 克也 (著) 放送大学教育振興会 978-4595309069
『地下からの贈り物―新出土資料が語るいにしえの中国 (東方選書)』 中国出土資料学会 (編集) 東方書店 978-4497214119
『漢字を使った文化はどう広がっていたのか: 東アジアの漢字漢文文化圏 (東アジア文化講座)』 金 文京(編) 文学通信 978-4909658456
『ある地方官吏の生涯――木簡が語る中国古代人の日常生活 (京大人文研東方学叢書)』 宮宅 潔 臨川書店 978-4653043799
『目録学の誕生――劉向が生んだ書物文化 (京大人文研東方学叢書)』 臨川書店 臨川書店 978-4653043768

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html