授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
16047:IR18‐HJ301 専門演習(31) § 16048:IR-GR301 専門演習(31) 2022 春セメスター 水4 国際関係学部 松田 正彦 2

キャンパス

衣笠

授業施設

諒友館RY301号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 ゼミの目的は、参加学生が自身の興味のある事柄をより深く考えるための場を提供することです。
 ゼミのタイトルは「地域開発論」です。ここでの「開発」は、国際的な開発援助はもちろんのこと、中央政府の政策や自治体の取り組み、民間企業の活動の影響なども含めていて、ある地域の「望ましい方向への変化」と広くとらえています。また、ここでの「地域」は国よりも小さな地理的範囲を指しており、国際的な開発活動の文脈では貧困問題や環境問題などが特に顕在化している農村部・地方を指す場面が多くなります。
 ゼミの研究キーワードは、タイトルにある「地域開発/発展」に加えて、「途上国開発」、「農業・農村開発」、「国際協力」、「食料・エネルギー問題」などが含まれます。ゼミに参加する学生の研究関心はこれらのいずれかに近いことが望ましいです。また、研究の対象地域は(設定する場合)、日本を含むアジア地域(特に東南アジア、ミャンマー)が担当教員にとっては身近ですが、他の地域を取り上げてもかまいません。
 本ゼミでは、自らが主体的に現場に臨み、自分の足で情報を得たいと考えている人を歓迎します。特にゼミ生グループによる共同研究においては、研究手法としてのフィールドワークを重視します。(2020年度と2021年度の3回生はウィズ・コロナの「フィールドワーク」に取り組んでいます。)
 個々のゼミ生は、個人研究のテーマを自分で決めます。はじめから具体的な課題を持つ必要はありません。担当教員は研究テーマをしぼり込んでいく過程でサポートをしますが、参加学生には十分に悩んでほしいと考えています。これまでの個人研究テーマは、途上国開発、国際協力、日本国内の地域活性化、観光開発、環境保全、などに関連するものが多くありましたが、それらにおさまらない独自のテーマに取り組んだ卒業生もいます。一方で、3回生時にゼミ生グループでおこなう共同研究では、テーマ設定や進行などに担当教員が「縛り」をあたえることがあります。

受講生の到達目標

地域開発に関連する分野における研究能力(先行研究レビュー、研究課題の設定、データの収集・分析、考察の能力)と研究成果の伝達能力(口頭発表、論文作成の能力)が向上する。

事前に履修しておくことが望まれる科目

開発関連の科目。3回生以降に「地域開発論」を履修することが望ましい。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1~15

ゼミの運営方法

 個人による研究(卒業論文)とグループでの共同研究の2つが大きな軸です。参加学生がそれぞれの研究テーマを持ち、それに取り組み、納得のいく卒業論文を完成させることが第一の目標です。そのため各回の授業は個人の報告とそれに基づく議論が中心となります(報告の担当回数は参加学生数に左右されますが最低でもセメスターに1回)。加えて、もうひとつの軸である共同研究(オープンゼミへの参加)にも力をいれています。
 3回生時はグループでの共同研究が主な活動です。これを通じて研究の手法を学びます。並行して個人研究のテーマの絞り込みをおこないます(関連する文献読みや予備調査など)。4回生時には各自が個人研究をすすめ、卒業論文を執筆していきます。
 3・4回生の合同でゼミをおこないます。例年9月にゼミ旅行をおこなっています(ゼミ生が主導して企画と準備をおこないます。行き先は共同研究テーマとリンクさせます。2020年度と2021年度は新型コロナの影響により旅行・合宿を避けた活動に代替しました)。また、12月後半に院生を含めた拡大集中ゼミを予定しています(大学院生や留学生との交流も大事にしてほしいと考えています)。
 各回のゼミの授業は時間を延長しておこなわれることがあります(最大1時間程度)。本ゼミの受講生はこれを了承し、ゼミ授業につづく時間帯の予定を空けておくことが求められます。

授業実施形態

【BCPレベルが1もしくは2の場合】
・原則としてすべての授業を対面形式で行います。
・担当教員の連絡先は初回授業までに受講生に連絡します。
・学期の途中にBCPレベルが3以上に変更になった場合でも、対面授業を継続する場合があります。
・下記の条件に該当し対面授業に参加できない学生がいた場合は、Webフォローを行います。下記条件に該当する学生は、初回授業までに担当教員へ申し出てください。
[Webフォロー対象となる条件]
①基礎疾患や持病がある等、感染した場合に重症化するリスク(※)の高い学生
②基礎疾患や持病がある等、感染した場合に重症化するリスク(※)の高い同居家族がいる学生
③海外との往来制限により、学生本人が渡日・入国できない場合
(※) 呼吸器疾患、糖尿病、心不全等の国が定める基礎疾患を有する場合

【BCPレベルが3もしくは4の場合の場合】
・原則としてすべての授業をハイブリッド形式(対面+Webフォロー)で行います。ただし、状況をみて適切な授業形態を選択します。

※立命館大学のBCPレベルについては以下URL先の1. 立命館大学における新型コロナウイルス感染症に関する対策を参照。
http://www.ritsumei.ac.jp/news/detail/?id=1679

授業外学習の指示

具体的指示を授業内で与える。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
40

個々の卒業研究テーマとの整合性を特に重視する。

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
60

出席状況、個人報告の準備状況や内容、議論や共同研究への参加程度などから総合的に判断する。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

必要に応じて授業内で与える。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

特に無し。

参考書

参考書(使用頻度、その他補足)

必要に応じて授業内で示す。

参考になるwwwページ

必要に応じて授業内で示す。

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

過去の卒業研究(卒業論文)テーマ一例
①途上国開発・国際協力系分野・・・「タイ北部山岳少数民族とエスニックツーリズム」、「カンボジアの初等教育における中途退学問題」、「インドネシアの観光開発における課題―地方分権化と文化観光の関係性から見る―」、「カンボジア農村の公衆衛生環境改善のためのBOPビジネスプラン―手洗いに関する実践的調査に基づく考察―」、「国際協力における学生団体の可能性と限界 ―フィリピン・シンカラン村の事例から―」、「持続可能な社会の実現に向け企業に求められる社会的責任の変化と課題―SDGsへの取り組みと「SDGsウォッシュ」―」

②日本の地域開発系分野・・・「一村一品運動との比較からみる地方創生政策における地域ブランド化の実態」、「コンテンツツーリズムから見る観光開発の可能性について」、「離島地域の活性化を考える―島根県隠岐の島を例に―」、「伝統的な祭りの変容と今日的な在り方」、「地域活性化におけるアートの可能性」

③食糧・環境系分野、その他の分野・・・「日本の食料自給率向上に向けた国・地方・企業の取り組み」、「インドネシアにおけるパーム油問題―中核農園システムの時代的変化から一次産品生産について考察する―」、「ファストファッションの流行と労働搾取問題―バングラデシュにおける縫製産業―」
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html