授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
12990:[2025 春セメスター]IR18‐EBJ301 ミクロ経済学(R) § 12991:IR-EBR301 ミクロ経済学(R) 2025 春セメスター 木1-2 国際関係学部 森岡 真史 4

キャンパス

衣笠/衣笠

授業施設

恒心館KS305号教室/恒心館KS305号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

【+R授業について】
4⽉1⽇までにmanaba+Rのコースニュースに+R授業の案内を掲載する。必ずmanaba+Rのコースニュースを確認すること。

 [概要] 経済現象はこれを構成する家計や企業の行動とその相互作用の結果であるが、同時に、家計・企業の行動は市場という経済の枠組みに影響を受ける。ミクロ経済学の「ミクロ」という形容は,このように常に相互作用にある経済の「個」(家計・企業)と「全体」(市場)を、「個」の側から出発して把握しようとする視点を表している。本講義では、ミクロ経済学への入門として,需要と供給の相互作用および市場メカニズムの機能(その長所と限界)に関する基本的事項を学ぶ。
 [方法] スライドに基づく講義を基本とし、授業課題として毎回manaba上で、解答・解説を自分で確認でき複数回提出が可能なドリルを出題する。また各回の授業で出された質問については次回以降の授業で紹介・回答する。授業は基本的に対面で実施するが,補講についてはオンデマンドでの動画受講の形式を用いる。

受講生の到達目標

1.経済のミクロ主体である家計および企業の行動原理を理解し,説明できる.
2.市場均衡の条件と完全競争市場における均衡(つりあい)の性質を理解し,説明できる.
3.独占や寡占など種々の不完全競争の特徴について理解し,説明できる.
4.市場機構のもつ限界と外部性や公共財の存在による市場の失敗について理解し,説明できる.

事前に履修しておくことが望まれる科目

特にありません。計算に必要な数学的知識についてはその都度基礎的な事項から説明します。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

第1章 ミクロ経済学への導入 ミクロ経済学の方法と基礎概念

方法論的個人主義,合理的行動,機会費用,希少性,希少財と自由財,希少資源の配分

2

資源配分メカニズムと市場経済

希少資源の配分,資源配分メカニズム,互酬,共有,再分配,市場,総余剰,パレート効率性,社会的分業,貨幣,所有権,市場経済

3

資本主義経済と市場のモデル

資本,利潤,キャピタルゲイン,企業家,競争,資本主義,イノベーション,完全競争,プライステイカー,独占,寡占,需要曲線,供給曲線,均衡価格,部分均衡,一般均衡,ゲームの理論

4

第2章 効用最大化と需要曲線 財に対する家計の評価と効用最大化

貨幣表示の限界効用と総効用,限界効用の逓減,価格と限界効用の比較,効用最大化

5

需要曲線の導出

家計の需要曲線,市場の需要曲線,家計の消費者余剰,市場の消費者余剰

6

微分法の初歩と連続的な需要曲線

変化の割合,極限,微分法,価格と限界効用の均等,連続的な需要曲線

7

貨幣の限界効用と需要曲線のシフト

貨幣の限界効用,代替関係,補完関係

8

需要の価格弾力性

需要の価格弾力性,弾力性の規定要因,必需品と奢侈品

9

価格の不安定性 中間ふりかえり①

豊作貧乏

10

第3章 利潤最大化と供給曲線 生産費用の構造

総費用,固定費用と流動費用,短期と長期,限界費用と平均費用,規模の経済性,収穫逓減

11

利潤最大化の条件

価格と限界費用の比較,価格と供給の関係

12

連続的な費用曲線 

総費用・変動費用の微分,価格と限界費用の均等

13

短期供給曲線と生産者余剰

粗利潤,純利潤,損益分岐点,操業停止点,短期供給曲線,生産者余剰

14

供給曲線のシフト,供給の価格弾力性,生産要素への需要

供給の価格弾力性,平均生産力,限界生産力,生産要素の需要曲線

15

第4章 市場均衡の安定性 市場均衡と調整過程の安定性

市場均衡,不均衡,総余剰,過少生産,過大生産,経済厚生,安定,不安定性,ワルラス的調整

16

生産期間と期待が調整過程に及ぼす影響

マーシャル的調整,蜘蛛の巣調整,価格期待,循環

17

第5章 市場均衡の効率性と市場の失敗 市場均衡と総余剰,価格支持政策・間接税の効果

比較静学分析,過少生産,過大生産,厚生損失,価格支持政策,従量税,従価税.

18

貿易政策の効果,総余剰分析の限界,中間ふりかえり②

自由貿易,関税,数量規制,動態的効率性,幼稚産業,総需要による効率性評価の限界

19

市場の失敗: 外部性と公共財

外部経済,外部不経済,私的費用,社会的費用,内部化,ピグー税,コースの定理,公共財,非排除性,非競合性,公共財,私的財,フリーライダー

20

第6章 独占市場 独占市場と限界収入

売手独占,買手独占,限界収入

21

独占企業の利潤最大化

限界収入と限界費用の均等,独占価格,独占利潤

22

独占企業の戦略的価格設定と独占の規制

価格差別化,段階的価格設定,費用逓減産業,自然独占,限界費用価格規制,平均費用価格規制,次善の規制

23

第7章 不完全競争市場 クールノーのモデル

寡占,複占,反応曲線,クールノー均衡

24

企業数増大の効果と寡占企業の戦略的行動

クールノーの極限定理,ゲーム理論,先導者・追随者,シュタッケルベルクの均衡と不均衡,生産カルテル

25

生産カルテルと価格競争

生産カルテル,製品差別化,非価格競争,価格競争,ベルトラン均衡

26

価格カルテルと屈折需要曲線,第5-7章のまとめ(5.3から)

価格カルテル,囚人のジレンマ,屈折需要曲線

27

用語と計算の復習

28

授業全体のふりかえり

授業実施形態

全ての回を対面で実施します。ただし,補講が必要となった場合については,動画のオンデマンド視聴の形で行います。

授業外学習の指示

 1. 事前に配布する講義内容をまとめたプリントをよく読んで授業にのぞみ、予習の段階で生じた疑問点を講義の中で解決するよう努めること。少なくとも60分程度の予習を行うことが望ましい。
 2. 授業内容の理解と定着のため、毎回の授業課題として、ドリル形式で繰り返し提出可能な自動採点形式の練習問題をmanaba+Rに出題する。ドリルの解答に必要な時間は15~30分程度である。manaba+Rのドリルは,宿題として出す期日以降も何度でも練習に使うことができるので,計算問題に苦手意識のある人はとくに繰り返し活用すること。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

.

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

(1) 各回の授業に対応する質問・感想・意見カードの提出および確認ドリルの提出(授業1回につき質問・感想等0.5点+ドリル0.5点を15/14倍,計30点)
(2) 授業期間中の3回の小テスト・小レポート(各50点満点を10点に換算,計30点)。
(3) 期末のテスト・レポート(40点)
 (2)(3)はオンラインで実施。

成績評価方法(備考)

 小テスト・期末テストは,毎回の授業で課題として出す練習問題をベースとする客観式の問題(計算問題・選択問題)を出題する。小レポート・期末レポートは,授業内容の理解にかかわる基本的事項について論述を求める。小テスト・レポートは5月上旬,6月上旬,7月上旬頃,期末テスト・レポートは7月下旬に全てオンラインで数日の期間を設けて実施します。

受講および研究に関するアドバイス

本講義では特別な予備知識は要求しませんが,日頃から経済関連の新聞・雑誌記事やニュースに関心を持っておくことが望ましいです。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

教科書は指定せず,担当者が作成した講義プリントと説明用のスライドを用いる。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
スティグリッツ ミクロ経済学 J. スティグリッツ 他 東洋経済新報社 9784492314357 米国の代表的なテキスト.事例が豊富
クルーグマン ミクロ経済学 P. クルーグマン R. ウェルス 東洋経済新報社 9784492313831 やはり国際的に広く読まれているテキスト
入門経済学 伊藤元重 日本評論社 9784535558175 もっとも基本的なところから出発
ミクロ経済学 伊藤元重 日本評論社 4535552614 『入門』の続編として.第2版はKindle版あり
ミクロ経済学の力 神取道宏 日本評論社 9784535557567 最新の動向を視野に入れたテキスト
ミクロ経済学1:市場の失敗と政府の失敗への対策 八田達夫 日本評論社 9784492812983 具体的な問題への応用例
ミクロ経済学2:効率化と格差是正 八田達夫 日本評論社 9784492813003 上の文献の続編
ミクロ経済学 戦略的思考 梶井厚志 松井彰彦 日本評論社 4535552029 ゲーム理論に基づく説明
岩波現代経済学事典 伊東光晴(編) 岩波書店 4000802100 基礎概念の確認に便利
制度と進化のミクロ経済学 S. ボウルズ NTT出版 9784757122956 射程を拡大した新たな分析の試み

参考書(使用頻度、その他補足)

①自習やより進んだ学習のために活用してください。②授業では直接には使いません。

参考になるwwwページ

Digital Economist, Graphing Exercises. http://www.digitaleconomist.org/d_econ.html
The Economics Net-TextBook. https://ocw.mit.edu/courses/economics/14-01sc-principles-of-microeconomics-fall-2011/
いずれのページでも,経済学の初歩的な原理を英語でグラフなどを用いて自習することができる

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

コミュニケーションペーパー,manaba+R,学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

manabaを日常的に利用するので,コースニュースの受信設定をオンにするか,日常的にコースニュースの更新のチェックを行うこと。

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/