授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
11469:東洋史資料講読(LD) 2022 秋セメスター 火3 文学部 増井 寛也 2

キャンパス

衣笠

授業施設

啓明館KM305号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

『二十二史劄記』選読
この授業では、清・趙翼(1727‐1812)の『二十二史劄記』(自序1795)を選読する。同書は二十二史とは言いながら、『史記』から『明史』に至る二十四史すべてを対象とする中国歴史学の名著である。その内容は記述の体例を含む各正史に見られる種々の特色を、正史別に(一部はいくつかの正史をまとめて)論評したものである。
授業では、同書の後漢・唐・明三王朝における〈宦官の禍〉に関する項目を取り上げて講読し、あわせて宦官がいかなる理由から権力を掌握し得たのか、についても考えたい。
授業は対面で行う。毎回3人の発表形式によるテキスト講読、討論、講評を基準とし、授業後の質問・感想等についてはmanaba+Rを活用する。

受講生の到達目標

(1)前近代の東洋史研究に必須のツールとしての漢文を読解するための基本的ルールを身に着けることができる。
(2)テキストの読解を通じて、宦官の禍を招いた後漢・唐・明の時代的特色について理解を深めることができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
第1回

授業の進め方に関する全般的説明

テキスト『二十二史劄記』の解説/テキスト配布/読解担当者の暫定的指名

第2回~第14回

『二十二史劄記』中の『後漢書』・『新旧唐書』・『明史』部分を取り上げ、特に宦官の禍に直接関係した項目を順次講読する。

受講生による漢文テキストの読解(講読担当者が各自、書き下し文と現代語訳をレジュメとして用意・配布する)、およびそれに基づいた質疑と読解内容の補正

第15回

検証テスト

テキストの講読済み部分から出題/解答と解説

授業実施形態

【BCPレベル1~2】
(対面授業)
対面授業で実施します。ただし、一部の授業回をメディア授業で実施することがあります。

【BCPレベル3~4】
(メディア授業)
メディア授業で実施します。ただし、実習・フィールドワーク科目、小集団科目(研究入門、基礎講読、専門演習)、卒業論文、大学院科目については、科目特性上、対面授業で実施する場合もあります。該当授業については個別にmanaba+R等で通知します。

授業外学習の指示

漢文は前近代の中国における書記言語であり、当然のことながら基本的語法と漢語語彙を踏まえなければ、内容の理解に到達することは難しい。これらに関する知識は漢和辞典の検索によって獲得するのが一般的である。
従って、この授業が成立するためには、読解担当者によるテキストの講読指定部分に関する下調べ(予習)が不可欠の前提となる。また、講読担当者以外の各受講者も、丸腰で授業に臨むのではなく、事前にテキストの下読み程度はしておかなければ、十分な理解は望めない。
いずれにしても、漢和辞典をマメに検索する習慣をつける以外に、漢文に親しむ早道はないというほかない。漢和辞典は1000~1500ページ程度の卓上版では語彙数が圧倒的に不足するので、最初から大型辞書を利用する方が結局は効率がよい。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記)

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

〈受講生の到達目標〉の(1)に即して、期末に学習到達程度を確認するための検証テストを実施し、平常点に加味する。

成績評価方法(備考)

テキスト読解の担当、テキスト内容の理解度、質疑への参加を含む平常授業への積極的な取り組みを重視する。

受講および研究に関するアドバイス

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
宦官ー側近政治の構造 三田村泰助 中央公論社

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html