| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科 | 全担当教員 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 15211:[2025 秋セメスター]現代史(S) | 2025 | 秋セメスター | 月2 | 産業社会学部 | 平井 秀幸 | 2 |
キャンパス
授業施設
授業で利用する言語
授業の概要と方法
現代史を語ろうとする者が決まって難儀するのは、その「語り難さ」である。たとえば、同じ『平成史』という名の書物を世に問うた小熊英二と與那覇潤は、図らずもともに、1990年代以降の現代日本の「歴史」を代表するイメージが共有されづらいことを指摘している(小熊英二編著,2019,『平成史【完全版】」河出書房新社、与那覇潤,2021,『平成史:昨日の世界のすべて』文芸春秋)。それまでの「歴史」であれば――例えば昭和史であれば15年戦争、戦後復興、高度経済成長といった具合に――未来=次のシーンに向かって加速しながら展開していく変化のストーリーとしてイメージできるのに、現代史は何やら複雑で、重たく、イメージとして浮かんでくるのはせいぜい停滞や停止だという者も多い(「失われた20年」)。デジタル化された記録/資料をはじめ「歴史」を語るための素材へのアクセスは格段に良くなっているはずなのに、そして、何よりも自分たち自身や身近な人たちが「歴史」の生き証人としてその時代を生きてきたはずなのに、現代という時代がよく理解できない、そしてそれゆえに、現代という時代がいかなる未来=次のシーンを迎えるのか/迎えるべきなのかをめぐる思考が開始できない――そうした思いを持つ学生は多いのではないだろうか。
この授業では、現代という時代に対するイメージを少しでも鮮明なものとできるように、二つの異なる視角から現代史をまなざすことにする。具体的には、授業の前半部分においては、相対的に長いスパンから現代を眺めるべく、現代社会が有すると思われる最小公倍数的な特徴(のいくつか)をとりあげ、思想史・概念史的な観点から考察を行う。そして、授業の後半部分においては、思い切って時間と空間を1990年代以降の日本に限定し、政治・経済・文化・社会問題・社会福祉・労働・安全保障といった個別領域ごとの推移を確認しながら、現在性をめぐる最大公約数的な理解を得ることをめざす。後半の作業は、前半の作業によってもたらされた現代史をめぐるイメージを具象化し、検証し、再構築するものとなるかもしれない。個別の事件・出来事の発生・連鎖過程としての現代史(だけ)ではなく、現在を理解し、未来を思考するための現代史に興味のある学生の受講を歓迎したい。
【授業の方法】
本科目は大学設置基準ならびに立命館大学産業社会学部則、立命館大学大学院社会学研究科研究科則において、区分を面接授業とする。詳細な実施方法については、manaba+Rのコースニュース、「授業スケジュール」および「授業実施形態」欄を確認のこと。
【授業の形式、運営・進行、スタイル、課題に対するフィードバックの方法】
授業は原則対面で行うが、初回、第14回のみ、オンライン(ライブ配信型もしくはオンデマンド型)での授業を行う。manaba+Rのコースニュース上でオンライン授業に関する情報を通知する。オンデマンド型授業の場合には、manaba+R上で質問を受け付けるほか、次回授業時にフィードバックを行うことで同時性・双方向性を担保する。毎回の授業の終了時にmanaba+Rを用いて授業内容に対する質問・感想や授業内で提起した論点に関する意見(「小課題」という)の提出を求め、それらのうちの特徴的なものについては、次回授業の冒頭や中間まとめ・最終まとめの授業で取り上げ、紹介や補足的な説明を行う。授業内で課す中間課題と最終課題についても、授業時間内で出題意図の説明と解説・講評を行う。
受講生の到達目標
2.近現代の歴史をめぐる理論・概念・経験的知見を正しく理解できるようになる。
3.現代日本社会の特徴について、歴史的な知識・理解をふまえて適切に記述・説明できるようになる。
4.現代をより広く世界史・人類史のなかに位置づけ、現代社会の課題解決や未来社会の構想作業に踏み出すことができる。
事前に履修しておくことが望まれる科目
授業スケジュール
| 授業回数/ 担当教員(複数担当の場合) |
テーマ |
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| キーワード・文献・補足事項等 | |
| 第1回【オンライン授業】*オンライン授業に関する情報はmanaba+Rのコースニュースにて連絡する。 | イントロダクション |
「現代」と「歴史」、授業概要とルール、「虫の目」・「鳥の目」・「魚の目」 |
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| 第2回【対面授業】 | 自由を求めて:リベラリズムの誕生 |
マキャベリとホッブズ、重商主義と重農主義、古典的リベラリズム |
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| 第3回【対面授業】 | リベラリズムの困難:過剰統治と過少統治 |
産業革命、「危険な階級」、貧困と社会問題 |
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| 第4回【対面授業】 | 福祉国家への道:ニューリベラリズム |
「社会的なもの」、ホブハウスとウェッブ、ケインズとニューディール |
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| 第5回【対面授業】 | 全体主義・大衆社会・管理社会:自由からの逃走 |
積極的自由、ベンヤミンとアレント、規律権力 |
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| 第6回【対面授業】 | 福祉国家への二つの抵抗:左派右派の挟撃 |
「隷属」からの「解放」、1968、画一性と非複数性 |
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| 第7回【対面授業】 | ネオリベラリズムのヘゲモニー:その諸特徴 |
市場、国家、自己 |
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| 第8回【対面授業】 | 何のための現代史なのか?:平成の日本から、未来へ |
日本型フォーディズム、1970年代の転回、「失われた20年」 |
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| 第9回【対面授業】 | 「改革」の季節? :日本政治の現代史 |
55年体制、政界再編と政権交代、選挙と民主主義 |
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| 第10回【対面授業】 | ネオリベラリズム、それとも…?:社会福祉の現代史 |
福祉レジーム、社会福祉基礎構造改革、格差と貧困 |
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| 第11回【対面授業】 | 唯一の変化?:情報通信技術の現代史 |
インターネット、SNS、多チャンネル化 |
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| 第12回【対面授業】 | 包摂か排除か?:社会的マイノリティの現代 |
障害、入国管理、刑事司法システム |
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| 第13回【対面授業】 | 現代日本社会とネオリベラリズム:評価と展望 |
成長か定常か、非規範的生、サバイバルの「支援」 |
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| 第14回【オンライン授業】*オンライン授業に関する情報はmanaba+Rのコースニュースにて連絡する。 | 最終まとめ |
多声性としてのネオリベラリズム、課題へのフィードバック、総括ディスカッション |
授業実施形態
【+R授業】は第7回授業で実施します。詳細については、manaba+Rにて周知します。
授業外学習の指示
1.各回の授業テーマ・キーワード等で興味を惹かれるものがあれば、それらに関する現時点での自分のイメージや理解を簡単に文章化して授業に臨むこと(メモ程度のものでよい)。
<事後学修>
2.授業後に、各回の授業のなかでとりあげた理論・概念・経験的知見等に関して、できれば自ら図書館やインターネット等で専門的な参考文献を参照し、理解したことを自分の言葉で文章化しておくこと(参考文献に関しては授業内でも適宜紹介する)。
3.「1」と「2」の作業を経て、自分のイメージや理解に変化があった場合にはそれも文章化しておくこと。「2」と「3」の作業は中間課題と最終課題の作成において役に立つ。
成績評価方法
| 種別 | 割合(%) | 評価基準等 |
|---|---|---|
| 定期試験(筆記) | ||
| レポート試験 (統一締切日を締切とするレポート) |
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| 上記以外の試験・レポート、平常点評価 (日常的な授業における取組状況の評価) |
100 | 中間課題として、主として授業内容の理解度を確認するためのレポートを課す。実施時期は第7回終了時を予定している(30%)。
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成績評価方法(備考)
受講および研究に関するアドバイス
受講中は、他の学生に迷惑となるような私語をはじめとする授業妨害行為は慎むことを求めるが、授業配慮を必要とする学生は遠慮なく相談してほしい。個人が変わることではなく、周りの環境を調整することで解消する困りごと・トラブルは少なくない。困りごとがあれば、ぜひ以下の相談窓口情報も参考にしてほしい。
立命館大学 学生相談の総合案内:https://www.ritsumei.ac.jp/drc/sougou/
教科書
教科書(使用頻度、その他補足)
参考書
参考書(使用頻度、その他補足)
参考になるwwwページ
授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法
備考
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/