授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
15839:[2025 秋セメスター]環境論(S) 2025 秋セメスター 金1 産業社会学部 杉本 通百則 2

キャンパス

衣笠

授業施設

以学館IG301号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

【授業の概要】
 産業革命以降の科学・技術の急速な発達による社会の生産力の発展と人間の経済活動の拡大は、地域的な産業公害から地球規模にいたるまでの深刻な環境汚染を引き起こし、地球温暖化による異常気象の常態化や海洋プラスチック問題の深刻化など、人類の生存さえも脅かしつつある。21世紀の社会を展望したとき今日のようなグローバル化や経済・政治体制、企業活動、市民社会・ライフスタイルの延長線上での発展は不可能であり、人類史のうえで新しい行動規範を必要としている。こうしたなか複雑化する環境破壊現象の法則的解明をめざし、現代社会における公害・環境問題の発生メカニズム・歴史的形態について社会科学的に分析し、その解決策を提示することを課題とする「環境論」の発展が求められている。
 本講義では、環境破壊の歴史と人間の社会的活動とのかかわりを概観したうえで、公害問題、大気汚染公害、廃棄物問題、化学物質汚染、エネルギー問題、気候変動問題、自然破壊、地球環境問題などについて歴史的・多角的視点から考察する。また公害・環境問題と人間社会・経済活動との関係一般についての基礎理論を概説しつつ、サステイナブルな社会の実現の諸条件について検討したい。

【授業の方法】
 本科目は大学設置基準ならびに立命館大学産業社会学部則、立命館大学大学院社会学研究科研究科則において、区分を面接授業とする。詳細な実施方法については、manaba+Rのコースニュース、「授業スケジュール」および「授業実施形態」欄を確認のこと。

受講生の到達目標

・公害・環境問題に関する基礎理論や社会的要因について多角的視点から理解できる。
・公害・環境問題を歴史的脈絡のなかで捉えることができる。
・公害・環境問題の解決の方向性について自己の見解を論理的に述べることができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

教養科目「現代環境論」を履修しておくことが望ましい。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

環境問題とはなにか―人新世の公害・環境問題―

環境論の射程、生産力の一般的性格、人間と自然との間の物質代謝、労働過程の特殊性、人間の類的本質

2

環境問題の歴史(1)農業と環境問題

狩猟・採集生活と移動生活、農業の開始と定住社会の成立、家畜と病原菌、農業の人類史的意義

3

環境問題の歴史(2)産業革命と環境問題

機械制大工業、工業都市の形成と公害問題、アルカリ法、商品生産(市場経済)と資本主義

4

日本の公害史(1)四大公害

高度経済成長と石油化政策、熊本水俣病、新潟水俣病、イタイイタイ病、四日市喘息

5

日本の公害史(2)七大大気汚染公害

三大公共事業公害、都市型複合公害、西淀川大気汚染公害、尼崎大気汚染公害、公害問題の一般的規定

6

地球環境問題の歴史

環境政策史、大量生産・大量消費システム、人間環境宣言、地球サミット

7

地球温暖化問題とエネルギー(1)日本の温室効果ガスの排出構造

気候正義、京都議定書、パリ協定、気候変動問題の原因、直接排出と間接排出

8

地球温暖化問題とエネルギー(2)日本のエネルギー政策

エネルギー安全保障、原子力立国論、石炭火力発電輸出政策、脱原発・脱石炭、アメリカのバイオ燃料政策

9

欧州グリーン・ディール政策

再生可能エネルギー、カーボンプライシング、炭素税、排出量取引制度、税財政のグリーン化、欧州水素戦略

10

廃棄物問題とリサイクル―容器包装リサイクル―

廃棄物処理の優先順位、拡大生産者責任、環境配慮設計、デポジット制度、寝屋川病

11

サーキュラー・エコノミー政策

Circular Economy概念、循環型プラスチック戦略、製品寿命の延長、リマニュファクチャリング、海洋プラスチック問題

12

放射能汚染と福島原発事故

放射性物質、第五福竜丸事件、原子力発電、チェルノブイリ、低線量内部被曝

13

ゲストスピーカーによる講演・質疑応答

豊島産業廃棄物不法投棄事件と住民運動

14

サステイナブル社会への展望

環境問題の一般的規定、大量生産・大量消費・大量廃棄社会、グローバル企業の蓄積法則、モノの流れと価値の流れ、環境問題の新自由主義的制度化

授業実施形態

全ての授業回を対面で実施する(原則としてライブ/オンデマンド配信は行いません)。
【+R授業】は第14回授業で実施します。詳細については、manaba+Rにて周知します。

授業外学習の指示

日頃から環境問題に関する本、新聞、雑誌、ドキュメンタリー番組・映画、ウェブサイト、フィールドワークなどを通して現実の公害・環境問題のイメージをつかむように努力してほしい。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

日常的な授業における取り組み状況【50%】
 講義中に毎回実施する小レポート課題などを評価。
中間レポート/期末レポート課題【50%】
 講義の理解度、論旨の明瞭度などを総合的に評価。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

テキストは特に指定しない。毎回講義レジュメや資料などを配布する。また時には映像教材も利用する。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
破壊されゆく地球 ジョン・ベラミー・フォスター こぶし書房 4875591616
緑の世界史(上・下) クライブ・ポンティング 朝日新聞社 4022596031
地球環境保全論 和田 武 創元社 9784422400631
日本公害論 加藤邦興 青木書店 4250770257
科学・技術と社会を考える 兵藤友博編 ムイスリ出版 9784896413281 第4・5章
欧州グローバル化の新ステージ 朝日吉太郎編 文理閣 9784892597534 第8・9章
アスベスト公害の技術論 田口直樹編 ミネルヴァ書房 9784623078257 序章2・終章
豊かな島 豊島 平井由基 文理閣 9784892599583

参考書(使用頻度、その他補足)

その他の参考文献については講義中に適宜紹介する。

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

コミュニケーションペーパー,manaba+R,学生との直接対話

備考


【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html
【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/