授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
12231:東洋史概論Ⅲ(L) 2023 秋セメスター 火3 文学部 武田 和哉 2

キャンパス

衣笠

授業施設

啓明館KM201号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

 本講義は、10世紀〜14世紀のユーラシア東方の歴史を中心に概説する。五代十国時代から元朝時代までの中国史を中心に、中央ユーラシア史、海域アジア史等との関わりも視野に入れつつ概観するが、この時代の理解のために、その前代にあたる6世紀頃からの歴史展開についても講義における取り扱いの対象とし、また元朝滅亡後の歴史展開についても簡単ながら言及することとしたい。
 本講義が取り扱う時代は、周辺諸民族の流入等によって、それまでの中華の伝統社会が破壊されて以降の時代である。漢族社会の環境に異民族が様々な形で入り、複雑な社会・コミュニティを形成していく。行政区分の整備が進み、都市が形成されて商業が発達し、それに伴い流通の発達、産業の分業化によって経済のが大きく発展した。江南の開発とともに経済の重心は南に移っていく一方、政治・軍事の中心は華北にあって、両者を連結する交通・漕運が国家における重要性を持つなど、大きな変化の時代でもある。
 この時代に成立した唐は、大きな領域を持ち、日本も含めた周辺諸民族に対して多大な影響をを与えた、その唐は安史の乱以降は衰退し、王朝としては存続したものの、既に異なる時代へと移り変わっていく。これを機に、周辺諸民族が興起して、自立を果たし、独自の国家・文化・経済圏を築き、やがて中華中心の世界から、多国による「国際社会」時代が到来する。
 この時代に形成されたシステムは、その後も利活用され、今日にも大きな影響を与えたものもある。こうした古代終焉後のユーラシア東方社会の歴史的変遷とその特徴について、具体的な歴史事象の学習を通じて考えていきたい

受講生の到達目標

10世紀〜14世紀のユーラシア東方の歴史展開、さらにその経過について考察するための基礎的知識や先行研究の動向等の状況を理解を深め、自分なりに考えるとともに、その内容について簡潔に説明することができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
第1回

初回ガイダンス・導入講義「大きな中華王朝と小さな中華王朝」

ユーラシア東方世界、中華世界、漢族、北方民族

第2回

「中華世界の分裂 南北朝時代の歴史展開」

五胡十六国、北朝、南朝、都城制

第3回

「隋による統一 いわゆる関隴集団の出現と活動」

武川鎮軍閥、隋の土木工事、古代日本、遣隋使

第4回

「唐の成立とその国家構造」

羈縻統治、府兵制、貞観の治、則天武后、州県制、商業、遣唐使

第5回

「安史の乱 その前後」

藩鎮、ソグド人集団、ウイグル(回鶻)、契丹

第6回

「唐の滅亡と周辺諸民族の自立」

宦官、牛李党争、沙陀、渤海、黄巣の乱

第7回

「契丹(遼)の成立と五代諸王朝との抗争」

契丹(遼)、五代十国、南北二元官制、仏教

第8回

「北宋の成立とその国家構造」

科挙、貨幣経済、専売制度、都市の繁栄、郷村制度

第9回

「中華の相対化 多国間国際社会の出現」

澶淵の盟、契丹(遼)、西夏、高麗、歳幣

第10回

「金(女真)の成立と宋の南遷」

靖康の変、南宋、行省、猛安謀克制、交鈔、朱子学

第11回

「モンゴルの興起と元朝の成立」

多民族社会、駅伝制、元寇

第12回

「多民族社会下の経済発展と文化」

文字、宗教、交易、工芸品、科学技術

第13回

「モンゴルの北遷と明の成立」


里甲制、衛所制、六部、北虜南倭、陽明学

第14回

「その後のユーラシア東方世界の展開」

満洲、清、ユーラシア東方世界

第15回

講義まとめ・期末レポート説明

授業実施形態

BCP停止の場合は、BCPレベル0~2の記載どおりに授業が行われます。
During the suspension period of BCP, classes will be as described in BCP levels 0-2.

【BCPレベル1~2】
(受講登録者数次第)
第1週目はメディア授業で実施します。
受講登録者数が教室定員以下の場合は、第2週目から対面授業を実施します。
受講登録者数が教室定員を超えた場合は、第2週目以降もメディア授業を継続します。ただし、グループ分け等の方法により対面授業を実施する場合もあります。
第2週目以降の授業実施形態は、本登録期間終了後にmanaba+Rで通知します。

【BCPレベル3~4】
(メディア授業)
メディア授業で実施します。

授業外学習の指示

高校において「世界史B」科目の、当授業で扱う時期・地域の内容を履修していることを前提として講義を行う。未履修者は、毎回授業の予習として、高校世界史B相当の解説を事前に読解しておくこと。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

レポート(40%)

平常点評価(60%)
毎回の出席、各回授業の中で課す講義内課題または宿題等の提出を総合的に評価する。(各回4×15回)

成績評価方法(備考)

授業は基本的に遅刻せずに出席すること。当人の責に帰することができない事由を除き、原則として遅刻・欠席は容認しない。

受講および研究に関するアドバイス

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

参考書

参考書(使用頻度、その他補足)

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/