授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
14633:基礎講読Ⅰ(H1) 2020 春セメスター 木4 文学部 井上 充幸 2

キャンパス

衣笠

授業施設

敬学館KG201号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

《中国を中心とする東洋史の研究をおこなう上で必要な基礎的知識の習得》
初めに、王朝や皇帝をめぐる基本事項や図書分類、史学史、経学史を概観した後で、王朝毎の政治・経済・文化などについての基本事項を受講生が分担して整理・確認する。この作業を通して東洋史に対する基礎知識を確認するとともに東洋史についての興味・関心を広げ、東洋史基礎講読Ⅱ(後期)での個人発表のテーマ設定に役立たせる。
授業は演習形式にて実施する。第2回・第3回は個人による発表を、第4回~6回および第8~14回は2~3人のグループによる発表をおこなう。発表者・グループは、各回のテーマごとに担当を決めて調査をおこない、その結果をレジュメにまとめて授業中に発表する。また、発表内容に基づき受講生全員による質疑応答や討議をおこなう。

受講生の到達目標

(1)東洋史研究のための基礎的知識を習得する。
(2)中国歴代各王朝における政治、経済、文化等について概略的知識を得る。
(3)後期の個人発表のテーマを具体的に設定する。

事前に履修しておくことが望まれる科目

東洋史概論

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
1

授業の進め方の説明

東洋史学の研究方法について

2

王朝や皇帝をめぐる基礎知識

正史と本紀 / 諱・謚・廟号

3

正史について

二十四史

4

図書分類法の展開

劉歆『七略』と『漢書』芸文志 /『隋書』経籍志 / 四部分類 /『四庫全書』

5

中国史学史

『書経』と『春秋』/『史記』と『漢書』/ 唐代の歴史書編纂事業と『史通』『資治通鑑』『通鑑紀事本末』『資治通鑑綱目』/ 清朝考証学

6

中国経学・思想史

孔子と諸子百家 / 儒学の官学化 /『五経正義』/ 朱子学と陽明学 /『十三経注疏』

7

人文系文献資料室ツアー、データベース検索ガイダンス

図書分類 / 目録検索 / CiNii / CNKI / 漢籍データベース

8

中国史の基本事項(1) 先秦、秦・漢

グループ発表・質疑応答・補足説明

9

中国史の基本事項(2) 後漢・三国鼎立、魏晋

グループ発表・質疑応答・補足説明

10

中国史の基本事項(3) 南北朝、隋・唐

グループ発表・質疑応答・補足説明

11

中国史の基本事項(4) 五代・北宋、南宋

グループ発表・質疑応答・補足説明

12

中国史の基本事項(5) 遼・金、元

グループ発表・質疑応答・補足説明

13

中国史の基本事項(6) 明

グループ発表・質疑応答・補足説明

14

中国史の基本事項(7) 清

グループ発表・質疑応答・補足説明

15

後期の個人発表について

前期講義の総括、後期発表に向けてのガイダンスと発表順決め、夏休み課題についての説明

授業実施形態

授業外学習の指示

自分の担当するテーマに関して、参考文献や史料の調査をおこない、その結果をまとめたレジュメを作成する。作成したレジュメは、TAによるチェックを経た上で、manaba+Rを通じて期限までに担当教員に提出すること。調査方法や参考文献、レジュメ作成などについては、東洋史学専攻『教学の手引き』に具体的な手順が載っているので必ず参照すること。また、TAにも随時相談すること。なお、グループ発表の場合には、分担した箇所の担当者名をレジュメに明記して、責任の所在を明示すること。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 0

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)
0

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
100

受講生の到達目標(1)(2)に対応して評価をおこなう。具体的な評価点は下記の通り。
・レジュメの完成度:10%
・プレゼンのスキル:10%
・発表に必要な参考文献や史料の調査が事前にどの程度なされているか:25%
・発表テーマに対する発表者の問題意識や理解の度合い:25%
・質疑応答や討議への参加の度合い:30%

成績評価方法(備考)

出席は単位取得の必要条件である。無断欠席および正当な理由のない欠席が3回を超えた者には単位を与えない。ただ単に出席すればよいというわけではなく、積極的に授業参加して受講生全員にとって有意義な時間となるよう努力することが望まれる。

受講および研究に関するアドバイス

『教学の手引き』に紹介している各種文献を積極的に利用してしっかりと調査してもらいたい。WikipediaをはじめとするWeb上の情報は、便利ではあるが信頼の置けないものも少なくないので、それだけに依拠するのは危険である。内容については必ず書籍で確認すること。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

毎回レジュメを配布する。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
中国の歴史 岸本美緒 筑摩書店 9784480096913
中国史 上 古代―中世 富谷至ほか(編) 昭和堂 9784812215166
中国史 下 近世―近現代 富谷至ほか(編) 昭和堂 9784812215173
中国歴史研究入門 礪波護(編) 名古屋大学出版会 9784815805272
東方年表 藤島達郎 平楽寺書店 9784831301208

参考書(使用頻度、その他補足)

概説書は、1番目のものが内容・文量ともにコンパクトにまとまっており、入手も容易。次の2冊はやや専門的な内容で、最新の研究成果を盛り込んだもの。中国歴史研究入門は、自分の関連する分野だけでも必ず目を通しておくことが望ましい。東方年表も、文字通り年表を作る際に必携。その他の参考文献については東洋史学専攻『教学の手引き』に記載しているので参照されたい。また、必要に応じて授業中に随時紹介する。

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:http://www.ritsumei.ac.jp//students/pathways-future/course/curriculum.html