授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
15426:IR18‐ECJ301 比較家族論(R) 2023 春セメスター 火3 国際関係学部 竹内 隆夫 2

キャンパス

衣笠

授業施設

恒心館KS209号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

  授業のテーマは、①家族の構造分析、②家族の具体像の国際比較である。
 授業の構成は、最初に家族や家族内の人間関係が、近代以降の社会変動に即してどのように変化したのかを概観する。その後、Ⅰ部・家族の構造分析、Ⅱ部・家族の具体像の国際比較に分けて論じていく。Ⅰ部では、家族をシステムと捉え、構成要素ごとに分類したうえで、家族の捉え方について体系的に説明していく。Ⅱ部では、家族が政治的・経済的・文化的な社会の状況に応じて形態や機能を異にするため、発展段階に即して先進・発展途上に大まかに分けて各段階の国々の事例を取り上げて比較する。ジェンダー論の視点も加えて、よりダイナミックな家族像や家族観を提示する。
 授業は講義形式で行うが、各テーマ内で講義中に質問を投げかけ、双方向での理解になるように努めたい。そのためには、受講者は聞きっぱなしではなく、前もってテーマに関する予習をすることが前提になってくる。
 レジュメは事前にmanabaにアップするので、目を通しておくこと。

受講生の到達目標

 受講生の多くの方は、「家族とは何か」という問について、斯く斯くだと体験的に認識していると思う。しかし現在では、同じ国のなかでも家族の中身は一様ではない。家族観は、祖父母世代、親世代、子(孫)世代でも少しあるいは大きく異なってきている。カップルでも、ヘテロセクシュアルとは限らない家族の存在が受容されているところや、婚外子と婚内子の法的格差がなくても、前者の出生比率には大きな差が見られる。なぜそうなるのか。講義を通して「家族観」についての日本の状況を、再認識する縁になれば幸いである。多様化か?
 授業では、社会学を中心にして、人口学・歴史学・人類学などの成果も活用して、①過去・現在・未来にわたって、「家族とは何か」を理解できるようにする。②社会の変化に翻弄されて、大きく変動する家族の中身を明らかにし、将来の家族形成についての見通しを考慮できる機会を提示したい。
 したがって、受講する方々がこの授業に参加することにより、あらためて「家族とは何か」についての自分なりの考えを明確に持てるようになることが、授業の到達目標になる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

 関心を持つ地域の事情がわかっていると理解の助けになるので、地域研究科目で、欧米・東アジア・東南アジア、南アジアやアフリカなどの文化・社会を扱う科目を履修していれば理解がより深まってくる。

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
第1回

近代化・グローバル化と家族

家族の個人化・多様化、性別分業の変容、少子化・高齢化

第2回

Ⅰ部・1.家族とは何か

家族の類縁概念:家族・家・世帯、家族形態:家族規模・家族構成、親族

第3回

2.家族の形成

家族と結婚:婚姻制度、配偶者選択:内婚・外婚、同類婚・異類婚、恋愛婚・協定婚

第4回

3.結婚の比較文化

結婚観、結婚の相手:異性・同性・死者

第5回

4.結婚と子ども

婚内子・婚外子、リプロダクティブライツ、生殖革命:人工授精・体外受精・親子関係

第6回

5.離婚・再婚

離婚観、離婚動向、性別の再婚観

第7回

6.家族の機能

子どもの社会化:しつけ、子ども観、老親の扶養:高齢化、老年期、家族制度

第8回

Ⅱ部:家族の具体像の比較 1.日本の家族

家から家族へ、先進国の家族との共通点、少子化・高齢化

第9回

2.アメリカの家族

アメリカンドリーム、フェミニズム、結婚観・離婚観・再婚観、貧困の女性化

第10回

3.スウェーデンの家族

家族政策、同棲、専業主婦、男女平等、両親保険

第11回

4.フランスの家族

家族の変遷、夫婦家族の変化、PACS

第12回

5.韓国の家族

伝統的家族、宗法制度、同姓同本不婚、多文化家族

第13回

6.中国の家族

家族の範囲、社会主義と家族、一人っ子政策・以後、黒孩子、性比の拡大

第14回

7.タイの家族

屋敷地共住集団、単系・双系、家族モデル

第15回

8.インドネシアの家族

双系制、婚姻と宗教、イスラム法と家族

授業実施形態

BCP停止の場合は、BCPレベル0~2の記載どおりに授業が行われます。
During the suspension period of BCP, classes will be as described in BCP levels 0-2.

各回の授業実施形態については、本科目のmanaba+Rコースニュース等で案内します。また、第1回目の授業実施形態については、第1回目授業開始までに上記コースニュース等でお知らせします(※)。なお、授業配慮等の取り扱いについては、manaba+R「国際関係学部生のページ」および「学び支援サイト」で確認してください。
国際関係学部生のページ:https://ct.ritsumei.ac.jp/ct/course_1728150
学び⽀援サイト:https://www.ritsumei.ac.jp/pathways-future/
(※) 第1回目授業の授業実施形態を確認するためにはmanaba+Rの早期利用申請を行う必要があります。早期利用申請の詳細は、2023年度履修・登録の手引きを御確認ください。なおmanaba+Rで早期利用申請をおこなっても受講登録にはなりません。受講登録期間中に改めて登録を行う必要があります。

授業外学習の指示

 講義のそれぞれのテーマに関する参考文献を、前もって予習しておくと、講義内容が理解しやすくなる。大まかな分類だが、Ⅰ部では参考文献の上位に記載されている文献、Ⅱ部では下位に記載されている文献が各回の授業と関連する度合いが大きい(相互に関連しているが)。
 レジュメにcf.やex.と記載されている事例は、口頭でも説明するが、前もってmanabaにアップされたものを、受講生自身でも積極的にその内容について予習時に調べておいてほしい。そこでの疑問点は、授業内やメール等による質問で解消することができる。また、自分なりの疑問点を参考文献などによって精査することも大切な学習になる。これらを行うことは、授業への参加意識の向上にもつながってくる。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 100

授業内容の理解度の検証
受講生自身の課題への考察力

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)

成績評価方法(備考)

 試験問題は、授業全般の内容から出題する。いくつかの出題から選択して解答してもらうが、解答内容が評価基準に合致するか否かが、成績評価にとって重要な要素になる。
 コロナの感染が拡大して、大学側の判断で試験の実施が困難になった場合には、レポート試験に変更する場合もありうる。

受講および研究に関するアドバイス

 参考文献に前もって目を通しておくと、授業内容の理解や自分なりの疑問点も浮かぶので、テーマごとの予習を欠かさないようにしてほしい。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

教科書は使用しない。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
愛するということ E・フロム、鈴木晶訳 紀伊国屋書店 4314005580
新しい家族社会学四訂版 森岡清美・望月嵩共編 培風館 4563050342
家族社会学:基礎と応用第3版 園井ゆり、浅利宙編 九大出版会 9784798501895
社会構造 G.P.マードック、内藤莞爾監訳 新泉社 478770107X 
家族の文化史 原ひろ子 弘文堂
家族を超える社会学 牟田和恵 新曜社 9784788511835
生殖革命 石原理 筑摩書房 4480057706
生殖革命と親・子 家永登、上杉富之編 早大出版部 9784657089113
しつけ 原ひろ子、我妻洋 弘文堂 4335500211
変容する世界の家族 清水由文・菰渕緑編 ナカニシヤ出版 4888485267
結婚と家族のこれから 筒井淳也 光文社新書 9784334039271
パラサイトシングル化の時代 山田昌弘 ちくま新書 4480058184
仕事と家族 筒井淳也 中公新書 9784121023223
底辺への競争 山田昌弘 朝日新書 9784022737359
家と共同性 加藤彰彦他編著 日本経済評論社 978481882439
出会いと結婚 平井晶子他編著 同上 9784818824713
子どもと教育 小山静子他編著 同上 9784818825154
人口政策の社会史 小島宏他編著 同上 9784818825352
家族のなかの世代間関係 小池誠他編著 同上 9784818825789
アジアの家族とジェンダー 落合恵美子他編 勁草書房 978432664874
変貌するアジアの家族 山中美由紀編 昭和堂 4812204054
家族・民族・国家 韓敏編 風響社 9784894892637
アジアの社会保障 広井良典・駒村康平編 東大出版会 4130501534
アジアの社会保障 増田雅暢・金貞任編 法律文化社 9784589036551
アメリカの家族 岡田光世 岩波新書 400430671
アメリカの家族 NHK取材班 日本放送出版協会 4140021225
スウェーデンの家族とパートナー関係 善積京子編 青木書店 4250204308
スウェーデンの少子化対策 谷沢英夫 日本評論社 9784535586086
フランス父親事情 浅野素女 築地書館 9784806713418
フランス女性はなぜ結婚しないで子どもを産むのか 井上たか子編著 勁草書房 9784326653782
韓国家族 平田由紀恵他編 亜紀書房 978450514093
現代韓国の家族政策 伊藤公雄他編 行路社 978487534423
中国女性の20世紀 白水紀子 明石書店 4750313947
現代中国家族の多面性 石原邦夫他編 弘文堂 9783335551550
日本と中国の家族制度研究 首藤明和・王向華編 風響社 9784894892613
アジアの少子高齢化と社会経済発展 店田広文編 早大出版部 4657052063
東南アジアの社会学 北原淳編 世界思想社 47907003563
ASEAN諸国の社会保障 菅谷広宣 日本評論社 9784535555563
現代家族ペディア 比較家族史学会編 弘文堂 9784335551703

参考書(使用頻度、その他補足)

図書館に収蔵されているので、目を通して自分なりの問題意識を醸成してほしい。図書館のオンラインデータベースにある資料も参照してほしい。

参考になるwwwページ

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

学生との直接対話,その他(教員より別途指示)

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/