授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科 全担当教員 単位数
15837:[2025 春セメスター]住民自治論(S) 2025 春セメスター 水4 産業社会学部 中西 典子 2

キャンパス

衣笠

授業施設

以学館IG402号教室

授業で利用する言語

日本語

授業の概要と方法

【授業の概要】
 近年の地方分権改革論議のなかでとくに問われているのは、国から地方への権限委譲の受け皿としてある地方自治体の行政能力とともに、その地域で暮らす住民の自治能力である。住民参画や合意形成にもとづく地域社会の住民自治が成り立ってこそ、真の分権型社会への展望もまた見いだされる。
 本講義では、かかる観点から、規制緩和や分権改革という流れのなか、官民協働のローカル・ガバナンスが期待される現状において、それを下支えする「住民自治」とは何かということをあらためて問い直すべく、「市民自治」や「地方自治」など「自治」をめぐるこれまでの議論と実際を検証しながら、その本質について考察していく。
 なお、講義テーマごとに実施する課題小レポートは、提出後、特に注目される内容を紹介しつつ、全受講生へのフィードバックを行う。

【授業の方法】
 本科目は大学設置基準ならびに立命館大学産業社会学部則、立命館大学大学院社会学研究科研究科則において、区分を面接授業とする。詳細な実施方法については、manaba+Rのコースニュース、「授業スケジュール」および「授業実施形態」欄を確認のこと。

受講生の到達目標

(1)「市民自治」をはじめとする「自治」をめぐる歴史と思想を習得することを通じて、「自治」という概念が示唆していた事象を把握することができる。
(2)日本の近代史を紐解くなかで、日本の「地方自治」の生成・発展の諸相を、地方自治をめぐる制度の動向にもとづきながら理解することができる。
(3)日本の戦後史における「住民自治」の展開過程について、各地域に生起する諸問題とそれをめぐる地域住民の様々な葛藤と解決への道筋を通じて、自治のあり方を再検討することができる。
(4)ローカル・ガバナンスの現状と課題を、日本の地域社会における具体的な事例から学び、住民自治の担い手として主体的に関わっていける可能性を見いだすことができる。

事前に履修しておくことが望まれる科目

授業スケジュール

授業回数/
担当教員(複数担当の場合)
テーマ
キーワード・文献・補足事項等
第1回

イントロダクション—「自治」とは何か—

市民自治、地方自治、住民自治、自己統治、古代都市国家(ポリス)、近代自治思想
【+R授業のためオンデマンド形式】講義資料および配信URLは講義開始時までにmanaba+Rにて通知

第2~3回

「日本の近代と「地方自治」の歩み(1)—幕藩体制から明治維新へ—

むら、近代日本、明治政府、統治構造、地方制度、市制町村制、府県制郡制
【対面形式】

第4回

日本の近代と「地方自治」の歩み(2)—明治・大正期から昭和の戦時体制へ—

国家統制、官治的地方行政、地方改良事業(運動)、国民精神総動員運動
【対面形式】

第5回

戦後日本における「地方自治」の確立と変遷(1)—日本国憲法の制定と戦後改革—

日本国憲法、GHQ民政局、地方制度改革、地方自治法、戦後改革
【対面形式】

第6~7回

戦後日本における「地方自治」の確立と変遷(2)—地方分権改革と地方自治の改編—

地方自治の本旨、団体自治、住民自治、地方分権改革、地方分権一括法
【対面形式】

第8~9回

現代日本における「住民自治」の展開(1)—高度経済成長期と住民運動—

高度経済成長、公害問題、都市問題、革新自治体、住民運動、水俣病、訴訟
【対面形式】

第10~11回

現代日本における「住民自治」の展開(2)—「迷惑施設」の立地と住民投票—

迷惑施設、産業廃棄物、青森県下北半島、岐阜県御嵩町、香川県豊島、住民投票
【対面形式】

第12~14回

現代日本における「住民自治」の展開(3)—在日米軍基地と住民の闘い—

沖縄県、米軍用地特別措置法、契約地主、反戦地主、軍用地料、基地反対運動
【対面形式】

授業実施形態

 本科目は全て対面授業のため、オンライン配信は行わない。
 【+R授業】は第1回にて実施し、この回のみオンデマンド形式とする。詳細については、manaba+Rにて周知する。

授業外学習の指示

 講義で配布する資料(レジュメや新聞記事等)は限られた時間内では消化しきれないため、講義後にも隅々まで目を通しておくこと。また、講義は本テーマをより深く考えていくための素材を提供する契機であるため、下記の参考書以外にも、関連する文献・資料を自ら熟読して、知見を豊かにしていくこと。さらに、講義内容は、歴史学や行政学、政治学、経済学などの隣接諸科学にも触れることになるので、それらの分野の基礎知識も視野に入れておくことが望ましい。

成績評価方法

種別 割合(%) 評価基準等
定期試験(筆記) 70

◆設問は記述式(小論を含む)で、講義全体を通しての受講者の理解度を把握する。小論では、論文としての正確な記述力に加えて、論理的思考力と独創性を総合的に評価する。

レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)

上記以外の試験・レポート、平常点評価
(日常的な授業における取組状況の評価)
30

◆講義の各テーマに関わるところで、課題小レポート(小論形式)を計3回実施する。内容についての正確な認識と自己の考察・見解力を評価する。

成績評価方法(備考)

受講および研究に関するアドバイス

 地域社会の「自治」をめぐる諸事象・問題に関心を持ち、日頃からそれに関する新聞やテレビのニュース・話題に接し、社会的想像力を働かせて自分自身の考えや行動の指針を表明できるようにしておくこと。また、「自治」は、「市民」とともに社会科学のキーワードでもあるため、古今東西の文献や資料を読み解きながら、自らの「自治」力を身につけ実践していくことが望まれる。

教科書

教科書(使用頻度、その他補足)

テキストは使用しないが、テーマごとに、講義資料(レジュメ等)を用意する。

参考書

書名 著者 出版社 ISBNコード 備考
市民自治の歴史・思想と哲学 小滝敏之著 公人社 9784861620508 2008年
日本の地方自治 その歴史と未来 宮本憲一著 自治体研究社 9784880374352 2005年
新しい公共性と地域の再生 山崎怜・多田憲一郎編 昭和堂 4812205417 2006年
住民と自治 自治体問題研究所編 自治体研究社 9784880379371 各月刊
コミュニティ政策 コミュニティ政策学会編 東信堂 1348608X 各年報
ポスト資本主義時代の地域主義 真崎克彦・藍澤淑雄編著 明石書店 9784750357522 2024年

参考書(使用頻度、その他補足)

上記以外の参考文献は講義の中で適宜提示する。

参考になるwwwページ

日本地方自治学会ホームページ http://wwwsoc.nii.ac.jp/localgov/
内閣府ホームページ http://www.cao.go.jp/
上記以外のホームページは講義の中で適宜提示する。

授業内外における学生・教員間のコミュニケーションの方法

manaba+R,学生との直接対話

備考

【科目ナンバリング・カリキュラムマップはこちらから/Click here to see the Curriculum-Map and Course-Numbering】
URL:https://secure.ritsumei.ac.jp/students/pathways-future/course/curriculum.html/